[過去ﾛｸﾞ] 武内P「笑顔です……変身ッ！」 (1002ﾚｽ)
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1: [sage saga] 2018/12/08(土)20:52 ID:DGO9eBi1o(1/11) AAS
「はぁ……！ はぁっ……！」
走る。
ひたすら、走る。
「っく……！ はぁ……！」
心臓が、痛い。
足は、もうとっくに限界を超えている。
「っ……！」
省5
2: [sage saga] 2018/12/08(土)21:06 ID:DGO9eBi1o(2/11) AAS
動画ﾘﾝｸ[YouTube]
「ふぅっ……！ っく……！」
走る。
ただ、走り続ける。
「あっ！？」
道路の、ほんの少し……本当に、ほんの少しだけの段差。
普段だったら、意識しなくても通り過ぎてしまう程度のもの。
走ってきた疲れからか、足が上がってなかったんだと思う。
それに、躓く――
省17
3: [sage saga] 2018/12/08(土)21:24 ID:DGO9eBi1o(3/11) AAS
「はっ……！ ふぅっ……！」
こんな事になるなら、もっとランニングしておけば良かったな。
なんて、思いもしたけど……わかる訳無いじゃん？
それに、焼け石に水ってやつだったと思う。
「っ！？」
……あーあ、今日はツイてないなぁ。
ダンスレッスンでは、普段はしないミスをしちゃったし。
それを偶然、凛のプロデューサーさんに見られちゃったし。
帰りに寄った店のポテトも、一本も食べずじまい。
省18
4: [sage saga] 2018/12/08(土)21:39 ID:DGO9eBi1o(4/11) AAS
「はぁっ……！ はっ……！」
ホームボタンを押して、画面を起動。
パスコードを打ち込んで、ロックを解除してLINEのグループを開く。
通話……は、やめとこ。
だって、
「GRRRRRRRUUUOOOOOO！！」
最期に二人に聞かせるアタシの声が、ひどいものなのは嫌だから。
「ふっ……！ はぁっ……！」
省16
5: [sage saga] 2018/12/08(土)21:58 ID:DGO9eBi1o(5/11) AAS
「はぁ……はぁ……」
化物が、もうすぐそこまで来ている。
飛びかかられたら、アタシは終わる。
両手の鋭い爪か、それとも、大きく裂けた口に並ぶ牙かわからないけど。
「GRRRRRRR……！」
あんまり怖くないのが、不思議かな。
怖くない訳じゃないんだけど、それよりも、達成感の方が強い。
だって、凛と奈緒を逃がす事が出来たから。
省13
6: 2018/12/08(土)22:04 ID:hRh8mopDO携(1) AAS
キター!!!
7: 2018/12/08(土)22:12 ID:pBUiH1pvo(1) AAS
スレタイでピーンと来たぞ
8: [sage saga] 2018/12/08(土)22:13 ID:DGO9eBi1o(6/11) AAS
「えっ……？」
どうして？ なんで？
頭の中で、疑問が次々に浮かび上がる。
アナタは、どうしてそんなにいつも通りでいるの？
それに、
「「加蓮っ！！」」
省13
9: [sage saga] 2018/12/08(土)22:33 ID:DGO9eBi1o(7/11) AAS
「北条さん」
プロデューサーは、右のポケットからスマートフォンを取り出した。
ホームボタンを素早く三回押し、画面を起動。
画面を見ず、流れるように暗証番号をに打ち込んでいく。
――3――4――6！
「笑顔です」
『LIVE――』
省14
10: [sage saga] 2018/12/08(土)22:56 ID:DGO9eBi1o(8/11) AAS
「GRRRRRUUUOOOOOO！！」
化物は、変身したプロデューサーに勢い良く飛びかかった。
両腕を広げ、その口を大きく広げた怪物は、
「善処します！」
振り上げられたプロデューサーの右拳によって軌道を変えられ、
「GYAAAAAAOOOO！？」
省20
11: [sage saga] 2018/12/08(土)23:15 ID:DGO9eBi1o(9/11) AAS
「GRRRRRUUUOOOOOOO！！」
化物の咆哮が、アタシの鼓膜をビリビリと震わせる。
思わず、凛と奈緒を抱き締め返す腕に力が入る。
今になって、ようやく恐怖が湧き上がってきたのかも。
でも、きっと……もう、大丈夫。
「……」
怪物とアタシ達の間には――あの人が、立っているから。
「……すみません、あまり大声を出さないで頂けますか？」
省17
12: [sage saga] 2018/12/08(土)23:33 ID:DGO9eBi1o(10/11) AAS
動画ﾘﾝｸ[YouTube]
「皆さん――」
プロデューサーが、こちらを振り返った。
右手は未だ、首筋に当てられている。
でも、ごめん。
何か、止まらなくなっちゃったんだよね。
「――良い、笑顔です」
首筋に当てられていた右手が、振り下ろされた。
省11
13: [sage saga] 2018/12/09(日)00:00 ID:DGO9eBi1o(11/11) AAS
「GURRR……OOO……！！」
「……」
怪物が押しても、プロデューサーはその場から全く動かない。
両腕の筋肉が大きく膨れ上がっているのに、ビクともしない。
片足で立ってるあの人の方が不安定な筈なのに。
「GRRRROOOOOO！！」
しびれを切らしたのか、怪物は反対の――左の腕を振り下ろした。
「……」
省15
14: 2018/12/09(日)00:01 ID:DmMPHydZ0(1) AAS
また少しづつでも書いてくれると嬉しい
15: [sage saga] 2018/12/09(日)00:31 ID:gatLc7Fho(1/23) AAS
「はあっ！！」
「GRUUUOOOOOOAAAAA！？」
振り上げられた左のキックで、怪物は空へと跳ね上げられた。
『Trinity Field！！！』
そして、ブルーの光がその体を空中で縫い止める。
光に包まれた怪物は、身動き一つ取れないようだ。
「……」
省9
16: [sage saga] 2018/12/09(日)00:51 ID:gatLc7Fho(2/23) AAS
動画ﾘﾝｸ[YouTube]
・ ・ ・
「――ねえ、わからない事があるんだけど」
いつものファストフード店。
……って言うか、ポテトを咥えた同時に言われても、困るんだけど。
「あたしも聞こうと思ってた事があるんだ」
奈緒まで。
何？ 二人して、そんな変な顔して。
省16
17(1): [sage saga] 2018/12/09(日)00:52 ID:gatLc7Fho(3/23) AAS
こんな感じのヒーロー物が、色んな作者によって書かれたら楽しいと思うのです
18: 2018/12/09(日)04:16 ID:jd3fbKqk0(1) AAS
最高！
また気軽に書いて欲しい
19: 2018/12/09(日)08:21 ID:67XablSmo(1) AAS
あんたの二番煎じになっちゃうからなぁ
それぐらい素晴らしい
20: 2018/12/09(日)11:37 ID:R7nxESlYO携(1) AAS
おもしろかった
最大のツッコミどころスルーする姿勢、嫌いじゃない
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