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オール安価でまどか☆マギカ 25 (1002レス)
オール安価でまどか☆マギカ 25 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1534003266/
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595: ◆xjSC8AOvWI [saga] 2018/12/31(月) 00:50:27.21 ID:nwZpV9pG0 かずみ「織莉子は……たとえば“将来大犯罪者になる”って人がいたとして」 かずみ「生まれたばかりのその子のことを殺そうと思うの?」 織莉子「その例えならそうでしょうね。自分の意思で悪質な犯罪を犯すような人格も、育つ環境も、そう簡単に変えられるものじゃない」 織莉子「でも、鹿目まどかは生まれたてですらない。もう猶予は残されていないの」 かずみ「まどかとは話せるんだよ。 織莉子はまどかがどんな人か知ってるの? 悪い人なの? 自分の意思で世界を滅ぼしちゃうほど?」 織莉子「そうだとしたら貴女はどうするの?」 かずみ「それでも話して思い留まってもらう。無理かもしれないけど最初からあきらめたりしない」 かずみ「織莉子がもしそれすらも知らないなら――まずは確かめてみようよ!魔女になるまどかだって被害者なんだよ」 かずみ「何も知らずに殺すなんて、そんなのって後味悪いよ。だって、無事終わったらたくさん美味しいもの食べてパーティするんでしょ?」 かずみ「またみんなでお茶会しよう?」 ――マミと紅茶のことを話す織莉子は楽しそうだった。 わたしにはちょっとついていけなくなるくらい。 あの光景を思い出して懐かしさが滲んだ。 織莉子「……貴女何を勘違いしてるの? あぁ、まだあの根拠もない絵空事のことを言っているのかしらね」 織莉子「だったら私、紅茶が好きなわけじゃないって言わなかったかしら? 私はただ“詳しいだけ”」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1534003266/595
596: ◆xjSC8AOvWI [saga] 2018/12/31(月) 01:10:51.57 ID:nwZpV9pG0 織莉子「わかっているの!? 貴女は最初から騙されていたのよ。私に騙されて、裏切られたの。そんな私のことをまだ……」 かずみ「あのね……織莉子が嘘ついてるのはわかってたよ。あの時、最初に一緒にパトロールに行った時から」 織莉子「……なんですって」 織莉子の目は、冷たい眼差しから徐々に感情の籠った眼差しへと変わっていた。 凍てつくような冷たさの奥にあったのは激情。ともすれば狂気にも思えるようなそれが剥き出しに見えてくる。 かずみ「何か無理してるって気づいてたの。織莉子とはせっかく友達になったんだ。それなのにこのまま見捨てたくないんだ」 かずみ「私はまだ織莉子に本当の笑顔をさせてあげられてないのに……!」 作られた笑顔の奥にあったのは? 今のわたしにはその答えが少しだけ見えてきたけど、すべてをわかってはあげられなかった。 マミ「ねえ、美国さん。あなたは本当はかずみさんにも知らせずにもっと内密に動く予定だったって言ってたわよね」 マミ「それなのに他人に知られるリスクを冒して神名さんやかずみさんに話したのはどうして?」 マミ「……それほど余裕がなくなっているからじゃないの?」 織莉子「…………そうね」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1534003266/596
597: ◆xjSC8AOvWI [saga] 2018/12/31(月) 01:41:45.04 ID:nwZpV9pG0 織莉子「神名あすみに話したのは理想的な協力者の資格を満たしているからよ。マミも駒として扱えると思った」 織莉子「……でもかずみ。貴女はいらなかった。私の駒じゃなくなったキリカも」 織莉子「駒を降りられた時点ですでに警戒心を持たれていたから難しいかもしれないけれど、それでもリスクを考えればすぐにでも殺すべき人だった」 織莉子「でもそれじゃ、今までの私のやり方じゃもう未来が見えなかったのよ!」 織莉子「だから……最悪みんなにバレても、いざとなったらあいつに立ち向かってくれそうな魔法少女の『数』がどうしても必要だった」 かずみ「それでもあきらめちゃダメなんだよ! 今までのやり方でダメだったなら違うやり方を試せばいいじゃん!」 かずみ「そのためにわたしはここにきたんだ!だって織莉子とみんなの目的は同じなんだよ?」 織莉子「……違う、貴女は何もわかってない」 わたしたちがここに来た時から相当追い詰められていたんだろう。 どん詰まりの状況に陥った織莉子は見開かれたその瞳に絶望の色を映していた。ついに剥き出しの『本性』が暴れ出す。 ――ドン、と拳を叩き付ける大きな鈍い音が響く。 織莉子「このままじゃアイツに世界を奪われてしまうのよ? どうしてそれなのに貴女達はわかってくれないの!」 織莉子「みんなそうよ。私の手から離れていったキリカも!あんなの所詮、私に敗北したただの駒のくせに!」 織莉子「鹿目まどかも救う? ……そんなこと考えたこともなかった。考えたくもなかった」 織莉子「あの子がもし良い人だったら? それでも防げなければ殺すしかないのに」 織莉子「……誰も『私達』のことを理解してくれない。だから私が守るしかないの。私の世界を。その世界に鹿目まどかは不要な人。それだけだわ」 テーブルを叩いた弾みに空のカップが転げ落ち、音を立てて割れていた。 織莉子はそれを視界の端に捉えると、さきほどの狂気から一転、悲しげな表情をする。 かずみ「…………そっか」 かずみ「織莉子は、まどかが『もし良い人だったら』殺せなくなってしまうから怖かったんだね」 かずみ「だから考えようとしなかったんだ。やっぱり織莉子は悪い人じゃないよ。でもそれだって“逃げ”だよ?」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1534003266/597
598: ◆xjSC8AOvWI [saga] 2018/12/31(月) 02:17:11.15 ID:nwZpV9pG0 織莉子「これでも私を『良い人』ですって?」 織莉子「嬉しいなんて思わないわ。私は悪逆の道でも構わないと覚悟をしてきたのよ」 織莉子「……紅茶に詳しいのもそういう『環境』があった。ただそれだけ」 かずみ「逃げたり諦めたりするのは覚悟じゃないよ」 かずみ「わたしは織莉子のこと、根っから悪い人とは思わないけど……思ってたよりも『弱い人だったんだ』って思った」 織莉子は衝撃が走ったように言葉を失い、息を飲む。 ……それから驚きの表情が怒りへと変わっていく。 織莉子「私が……弱い?」 織莉子「『悪人』なんかより、そんなふうに言われることの方が不愉快だッ!」 織莉子「どうしてお前なんかにそんなことを言われなければいけない!? そんなはずはない! 私はいつだって……!」 ――――その時、無防備にしゃがみこんだわたしの身体に伸ばされた織莉子の手がわずか数センチというところで空中に止まる。 この場に湧き起こった二つの魔力。……手を上げようとした織莉子をマミのリボンが縛り上げていた。 マミ「言っておくけど……このまま武器を出したりなんてしたら私もこれ以上を考えなきゃいけなくなるわよ?」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1534003266/598
599: ◆xjSC8AOvWI [saga] 2018/12/31(月) 02:29:52.78 ID:nwZpV9pG0 わたしは床の破片を『再生成』の魔力で組み直す。 ……鈴の音が響くと、壊れたカップは元に戻っていた。それを拾って織莉子の目の前に差し出した。 かずみ「はい。大事なものなんでしょ」 織莉子「……!」 かずみ「織莉子の言う『私達』……守りたい人のものかな。もう落としたりしないでね」 織莉子「…………もういないのよ。お父様は、もう……」 織莉子「守れなかったの」 もう抵抗の意思は消えていた。 たとえ戦ったとしたって事態は好転もしない。織莉子も無意味なことはわかっていたはずだった。 様々な感情を映した目から今度は涙が伝う。いつのまにかリボンも消え、支えるものもなくなった織莉子はその場に崩れていた。 【※今回はマミ視点でも安価可能です。1や指定がない場合はかずみになります】 1織莉子の見た未来について教えて 2自由安価 下2レス http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1534003266/599
603: ◆xjSC8AOvWI [saga] 2018/12/31(月) 23:23:53.51 ID:nwZpV9pG0 --------- 更新しようと思ってたのが気付いたら夜になってしまった… 今日も深夜にちょっと投下すると思います http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1534003266/603
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