[過去ログ] 真・恋姫無双【凡将伝Re】3 (1002レス)
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(1): 一ノ瀬◆lAEnHrAlo. [saga] 2019/02/04(月)21:34 ID:enLvEem50(3/6) AAS
「ほ、ほ。美羽の身柄さえ抑えればどうとでもなる。それは変わらんのじゃ。
 孫家などと言う要素を排除した今こそ好機かもしれんの。
 いやさ、美羽の身柄さえあればどうとでもなるのでおじゃる」

その目がある以上、下衆に賽を振らせることはできぬ。万が一にもできぬのだ。
その思いを察して許攸も覚悟を決める。自分たちが立たなくとも李儒の手の者が乱を起こす事象に変わりはないのであろう。
であるならば、目の前の下衆の雇用主である十常侍どもに袁家の未来を委ねることなぞできようはずもない。
ぎり、と歯を食いしばりながらに許攸は笑みを浮かべる。裂けよとばかりにその口元は三日月を描く。

「あい。仰せのとおりです。最初の一手が決まればわが身の春が来ますなあ。
 もとより咲くことのないはずだったこのわが身。精々派手に咲き乱れてやろうやないですか」

愉快、愉快とばかりに艶然と許攸が微笑む。笑う。その目元には紅い雫。

「ええよ、ええよ。あんたらの思うままに動いてやろやないか。
 けど、うちかて意地があるさかいな。やりたいようにやらせてもらうで」

「ええ、結構よ。失望させないで欲しいわね。楽しみにしてるわ」

立ち去る李儒に向かい、許攸はありったけの塩を投げつける。
それを傍目に袁胤は呟く。

「まあ、確かに美羽の守りが甘いのは確かでおじゃる。
 紀霊よ、袁家を託したこの身でおじゃるが……、容赦はせんぞ?」

ほ、ほ。と雅に笑う袁胤。知略を巡らす許攸。

「さてもさても。かくもあはれなるこの身、武家の身として本懐である」

ほ、ほ、と雅に笑い袁胤は軟禁されていた屋敷より姿を消す。
如南に向かい兵が押し寄せてくる数日前のことであった。

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