[過去ログ] 真・恋姫無双【凡将伝Re】3 (1002レス)
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16(1): 一ノ瀬◆lAEnHrAlo. [saga] 2018/05/23(水)22:26 ID:s2wcgPej0(1/3) AAS
さて、最近南皮で流行っている戯詩がある。
「怨将軍に過ぎたるもの二つあり、趙の子龍に三尖刀。
いや、星ちゃん、大人気ですねえ」
くふふ、と笑う程立を趙雲は苦い顔で見やる。
「おや〜、不敵で無敵な星ちゃんがそんな顔をするなんて。
これはいいものが見れましたね〜」
「むう。
風はそうは言うがな。自らのあずかり知らぬところで声望が高まるというのは、こう。
何というか、そのな。非常に不本意で、な」
事実である。
趙雲の声望は日に日に高まる一方ではあるが、そこに彼女はほとんど関与していなかった。
「旅中の二郎さんを襲う盗賊の集団。道連れの風たちを庇いながらでは多勢に無勢……。
その時颯爽と駆けつけた武芸者とは……!
いや、臨場感に溢れてますねえ。まるで見てきたようなお話です〜」
「まるっきり立場が逆ではないか……っ!」
楽しそうな程立の声に趙雲は頭を抱える。
「二郎さんはその武芸者の武勇に感嘆し、仕官を持ちかけます。
『今はその気はない』と袖にされますがさらに言い募る二郎さん。
ついには自らの俸禄の半分という破格の待遇で迎え入れたのでした〜。
いや、あの時の丁々発止のやり取りを見ていた身としては感慨深いものがありますね〜」
ぴらり、と取り出した絵姿では紀霊と趙雲が肩を並べて賊と相対している。
「くふふ、英雄への最短距離まっしぐらですね〜」
「う、嬉しくない……」
「きっと二郎さんも、そのはずなのですよ〜」
「む?」
聞けば紀霊の逸話。そのほとんどは捏造や創作であるらしい。
……もっとも描かれないだけで似たようなことをしているのだろうと程立は確信しているが。それはそれとして。
「造られた英雄、という奴なのですよ〜。
まあ、虚像に実像が追い付いていないから大変だというのがご本人の弁ですが」
「ふむ……」
趙雲は考え込む。
「求められる人物を演じるのもお勤めだそうで、いやはや、難儀なことですね〜。
その点、星ちゃんなら大丈夫じゃないですか?」
にんまりとした程立に趙雲は苦笑し。
「まあ、ここは乗せられておこうか。そうだな。もとより私の望んだことだ。
演じきって見せようではないか」
「そですね!星ちゃんの勇気が二郎さんを救うと信じて!」
何だかんだで息の合った二人である。
南皮は今日も平和であった。
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