遊び人♀「おい勇者、どこ触ってんだ///」 (296レス)
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(1): ◆CItYBDS.l2 2018/05/10(木)17:47 ID:w82Vnulm0(1/9) AAS
チェリーボーイ諸君

巷に溢れる未経験の男達よ、知っているか

人の頭ってのは扱いが難しい

比喩表現ではない、そのまま字面通りに受け取ってくれ

当然のことながら、頭には大事なものがいっぱい詰まっている
省9
2: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/05/10(木)17:48 ID:w82Vnulm0(2/9) AAS
勇者である俺が、何でこんな話をしているかわかるか?

それは、胡坐をかく俺の太ももの上に、遊び人♀の頭が据わっているからだ

正直に言おう、初めての体験だ

いま俺の鋼の精神は、恐慌状態へと陥っている

泣き叫び、助けを乞いたいがそういうわけにもいかない
省12
3: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/05/10(木)17:48 ID:w82Vnulm0(3/9) AAS
さて諸君、俺が勇者であるが故、かどうかはわからんが

俺の髪の毛は、男の中でもひと際硬い気がするんだ

太く、硬く、そして多い

俺の頭でなら、銀の皿を鏡みたいにピカピカに磨き上げることができるだろう

とは言ったものの、現実的に俺の頭で皿を磨くなんて無理だ
省6
4: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/05/10(木)17:49 ID:w82Vnulm0(4/9) AAS
では彼女の頭なら、どうだろうか?

その髪に、劣ることのなかった美しい胴体と切り離されて

俺の膝に据わっている、遊び人の頭なら

立派にたわしとしての仕事を果たせるのではないだろうか
省1
5: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/05/10(木)17:49 ID:w82Vnulm0(5/9) AAS
ふむ、何を馬鹿なことを考えているんだ、俺は

我ながら正気では無かったようだ

なにせ胴から切り離された頭を膝に乗せるなんて初体験なのでな、許してほしい
6: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/05/10(木)17:50 ID:w82Vnulm0(6/9) AAS
さて、そろそろ、物語の本筋に移ろうか

そうだな……タイトルは『酒と魔王と男と女』

勇者である俺が、何故こんな状況に置かれているのか諸君に説明して差し上げようではないか

とは言うものの、何から説明したものか

いつからか酒に酔うことができなくなったはずなのに
省7
7: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/05/10(木)17:50 ID:w82Vnulm0(7/9) AAS
さあ、諸君

物語のはじまりはじまり

どうして、俺が頭だけになった彼女を膝に抱いているのか

是非、最後まで聞いていってくれ
8: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/05/10(木)17:51 ID:w82Vnulm0(8/9) AAS
「彼女と初めて会ったのは、出会いと別れの季節。春だった」
9: 今日はここまでです◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/05/10(木)17:51 ID:w82Vnulm0(9/9) AAS
勇者が重い口を開くと同時に

ぬるく、粘った液体が彼女の頭から滴った
10: 2018/05/13(日)02:26 ID:t7RGioADO携(1) AAS

全く訳わからんけどまあ>>1の書くモノだから期待してる
11: 2018/05/13(日)11:18 ID:yK6i+SPwO携(1) AAS

12: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/05/25(金)20:03 ID:WlRcDlsl0(1/2) AAS
――――――

1杯目 カクタル思いで、君にエールを送る

――――――
13: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/05/25(金)20:03 ID:WlRcDlsl0(2/2) AAS
――――――

枕が固い、宿屋の外では冬眠から覚めたカエルがゲコゲコ鳴いている

過ごしやすい季節になってきたと人々は言うが、俺にはそうは思えない

ブランケットを羽織れば汗がにじみ、無ければ何と無しに心もとない

春は、そういう中途半端な季節だ
省16
14: 2018/05/25(金)22:34 ID:GEiU6N8DO携(1) AAS

15: 2018/06/06(水)14:23 ID:NpaNZsCYO携(1) AAS
みてるぞ
16: ありがとうございます◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/06(水)17:14 ID:IZO3JF8l0(1/8) AAS
――――――

酒の匂いと荒くれ達の喧騒が立ち込める、街外れの酒場

顔を赤めたオッサン共が、周囲に気を配ることなく子供の用に声高らかと笑っている

いい大人が歯をむき出して笑い転げている様は、はっきり言って異常だ
省11
17: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/06(水)17:14 ID:IZO3JF8l0(2/8) AAS
酒場に似合う荒い言葉とは裏腹に、可愛らしい声が脳天に響いた

と同時に、尻にも鈍い衝撃が響く

どうやら、俺は尻を蹴り上げられたらしい

振り向くと可愛らしい声に見合った可愛らしい一人の少女が、腰に手を当て俺を睨みつけている
省10
18: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/06(水)17:15 ID:IZO3JF8l0(3/8) AAS
「あんた、勇者様でしょ?」

「そ、そうだけど……」

「すごい!こんなところで会えるなんて!ちょっとアンタ、面貸しなさいよ!」

「え、なんで……?」
省8
19: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/06(水)17:15 ID:IZO3JF8l0(4/8) AAS
脳天に稲妻が落ちる

ひひひひひ一晩よろしくだって!?

男と女が、一晩よろしくするだって!?

つまり、ああ、これこそ俗に言うアバンチュール!!
省5
20: ◆CItYBDS.l2 [saga] 2018/06/06(水)22:21 ID:IZO3JF8l0(5/8) AAS
――――――

「ほら、アンタも何か頼みなよ!あ、お姉さーん、私はビールね!」

「俺は、酒は飲まない。それに、この国では飲酒及び酒類の販売は禁じられているのを君は知らないのか」

5年前、俺は魔王を半殺しにこそしたがトドメを刺す前に逃亡を許してしまった
省12
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