少年「俺のクラスは亜人だらけ」 (358レス)
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1: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)11:58 ID:uvoRIYNt0(1/9) AAS
このSSは男「僕の生徒は亜人だらけ」の番外編です。
更新頻度は遅いですがよろしくおねがいします。
SSWiki : 外部リンク:ss.vip2ch.com
2: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)12:06 ID:uvoRIYNt0(2/9) AAS
人生が変わるきっかけなんていくらでもある。
ただそれが良い方向なのか悪い方向なのか。どっちに転がるかだなんてわかりやしない。
この選べやしないきっかけを俺は運命と呼べばいいのだろうか。
誰かが言った。人間は運命の奴隷だと。選ぶ権利のない選択肢を突きつけられるのだからその通りだ。
親を殺され復讐に走る子供を見た。
省10
3: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)12:13 ID:uvoRIYNt0(3/9) AAS
役立たずと呼ばれていた。
俺の名前だ。
この場所ではその日を生き延びることしか皆考えていない。
大切なのは作り方と手に入れ方。
種をまいて育てる力。
省11
4: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)12:23 ID:uvoRIYNt0(4/9) AAS
カツン
石が壁に跳ね返る音がした。
建物に囲まれたこの中庭に来るものは少ない。
いや一人だけだと言ってもいい。
数に囲まれたこの不気味な場所に入ってくるのは一人だけだ。
省18
5: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)12:27 ID:uvoRIYNt0(5/9) AAS
少年「まぁ、頑張れよ」
メイド「はい。今までありがとうございました」
メイドはぺこりと頭を下げて元来た道を戻って行った。
今思えば俺はメイドに家族愛を感じていたのかもしれない。
酷く寂しい痛みが、空腹よりも辛い痛みが堪えた。
省5
6: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)12:33 ID:uvoRIYNt0(6/9) AAS
この日に限ってろう石は見つからなかった。
いつもならすぐに見つかるだろうに、不思議と影も見えない。
路地をさまよい続けた俺はいつの間にか特別保護地区を抜け出していた。
人権をほとんどはく奪された第二種人間である俺がここでどんな目にあっても文句は言えない。
急いで戻らなければ。
省8
7: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)12:41 ID:uvoRIYNt0(7/9) AAS
ドッ
衝撃は思ったよりも軽かった。
俺の体は宙を飛び、夕焼けがひどく眩しい。
そのままゆっくりと俺の体は地面に向かって落ち―――
なかった。
省6
8: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)12:48 ID:uvoRIYNt0(8/9) AAS
少年「妨害したつもりはない。よけきれなかっただけだ」
ベーラ「ふむ。その軟弱そうな体ではたしかに道理。弱者の道理はその弱者故と言える」
バカにしているつもりはないのだろうが、口調、抑揚、肩の竦め方まで偉そうだ。
ベーラ「見ればおそらく第二種の人間。なぜ巣を抜け出した」
巣? あれが巣なものか。落ち着ける場所なんてありやしない。
省9
9: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)12:57 ID:uvoRIYNt0(9/9) AAS
少年「俺を買うのか?」
ベーラ「いいや、買いはしない。だが対価を求むのであれば差し出そうではないか」
そういってベーラ・ロードは俺を地面に放り投げてから両手を打ち鳴らした。
どこからともなく従者らしき人が現れ、俺にマグカップを差し出した。
ベーラ「さぁ! 受け取るがよい!!」
省9
10: 2018/03/09(金)14:05 ID:8zqP9HGZO携(1) AAS
こっちも期待
11: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)15:51 ID:GJ/1N4KX0(1/11) AAS
それからというもの俺は勉学のみならず運動、社交界でのマナーなど全てを叩きこまれた。
時には鞭で叩かれることもあった。まるで犬を躾けるかのように。
それでもあそこよりはマシだった。食事は出るし、何も気にせず勉強ができる。
他者にとっては地獄かもしれないが俺にとっては天国だった。
少年「ふぅ……こんなもんかな」
省22
12: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)15:59 ID:GJ/1N4KX0(2/11) AAS
どうやら学園に通わせられることによってロード家の名を背負わなければいけないらしく、形式上だけはロード家に加わることになったらしい。
奴隷としては破格の待遇ではあるがそれが結局何になるわけでもない。
ミレイア「弟は昔から姉の奴隷と言うわ。つまりあんたはミレイアちゃんの命令に絶対服従ってわけ。いいわね」ニヒヒ
これも特に変わっていない。
ミレイアは俺がこの家に来た当初から俺に無茶なことをさせてそれを楽しんでいた。いやもっとひどくなるかもしれないがまぁそれはそれでいい。
省10
13: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)16:06 ID:GJ/1N4KX0(3/11) AAS
学園に入るのはいきなりだが次の日だった。
使用人に起こされ、いつの間にか用意されていた服に袖を通す。
少年「………忘れ物はないかな?」
忘れ物なんて当日にあるわけないがそれでも一応鞄を見てみる。
筆記用具とノートとハンカチと幾許かの金。必要なものは全てある。
省9
14: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)16:20 ID:GJ/1N4KX0(4/11) AAS
黒く長い魔導車に乗り込む。使用人であればミレイアと同じ席に座ることはできないがそこはまぁ一応義弟らしくミレイアの隣(と言っても長い椅子の端だが)に座る。
ミレイアの顔をちらりと見ると新学期が始まったらしくうきうきと表情が弾んでいる。
まぁなんともよく動く口と表情筋だこと。
魔導車が走り出すとミレイアは楽しそうに足をぱたぱたと動かしていた。
ミレイア「勉強は十分かしら? ロード家の名に恥じない優等生ぶりを見せつけることね」
省13
15: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)16:56 ID:GJ/1N4KX0(5/11) AAS
入学式というものがあるらしい。道も知らない場所だが案内があったので迷うことはなかった。
案内に従って行くとこれまた巨大な建物。講堂と書かれてある。どれだけのお金があればこんな建物を建てることができるのだろうか。
見回していると生徒の数が増えてきた。どうやらもうそろそろ始まるらしい。
何をすればいいかは中に入ればわかるだろう。
少年「にしても、多いな………」
省33
16: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)17:06 ID:GJ/1N4KX0(6/11) AAS
少年「三人は知り合いなのか?」
バジロウ「中等部からの知り合いだ」
オル「腐れ縁ってやつだな☆」
ノヘジ「どうせなら美少女と縁を育みたいものだ」
オル「ここにいるだろ☆」バリィッ
省15
17(1): 2018/03/09(金)17:11 ID:U6P6XK4YO携(1) AAS
2
18: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)17:45 ID:GJ/1N4KX0(7/11) AAS
ここは頷いておこう。バジロウに倣って曖昧な返事をしておく。
オル「よしっ☆」
オルレアンの好感度【2】
オルレアンは満足そうに頷いて腕を組んだ。
バジロウ「もうすぐ始まるぞ。大丈夫かノヘジ」
省16
19: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)17:52 ID:GJ/1N4KX0(8/11) AAS
周囲に倣って拍手をする。
学園長は面頬をつけ直し檀上の隅へと消えて行った。
オル「よし、それじゃ教室行くか☆」
少年「え、もう終わりなのか?」
オル「テラス学長の座右の銘は神速を尊ぶだからな☆ 誰かに無駄なことされるなら自分で無駄な事したほうがましってスタンスだぞ☆」
省5
20: 亜人好き◆HQmKQahCZs [saga] 2018/03/09(金)18:10 ID:GJ/1N4KX0(9/11) AAS
教室の広さはおおよそ生徒100人が満足に過ごせるほどの広さだった。黒板を中心に扇形に席が広がっている。
この規模のクラスが何十もあるのだからこの学園がどれだけ大きいのかを知れる。
バジロウ「まだ座席は決まってないみたいだな。適当に座っとくか」
ノヘジ「ふむふむ」
少年「なにやってるんだ?」
省13
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