【艦これ】提督「鎮守府が罠だらけ?」ニコ「その2だよ」【×影牢】 (968レス)
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622: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:04 ID:pdfJKJ4Go(1/25) AAS
続きです。
623: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:04 ID:pdfJKJ4Go(2/25) AAS
 * 医療船内 小会議室 *

提督「……というわけで、この鎮守府に滞在したことのある艦娘を、島に入るときに同行させてもらいたい」

X中佐「なるほど。信用できる人間の安全を確保する方法としては、至極わかりやすいね」

大淀「X中佐には軽巡洋艦川内と駆逐艦暁。H大将にはこちらにいる……」

北上「重雷装巡洋艦、北上様だよー」
省9
624: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:05 ID:pdfJKJ4Go(3/25) AAS
H大将「それよりその条件では、将来的に貴様の艦娘が大忙しになるんじゃないか? 少尉の部下の艦娘はそこまで数が多くないだろう?」

提督「? そんなに何度も頻繁に来るつもりでいるのか?」

H大将「そうじゃない。これから各国の代表がこぞってこの島に来ることになれば、その分だけ艦娘が必要に……」

提督「待て待て、気が早えよ。今はまだ『日本の海軍』と『深海棲艦の一部の勢力』の話し合いの場ができただけだ」

提督「是が非でも成功させる気でいるんだろうが、俺はそこまで簡単に話が進むとは思ってねえぞ」
省10
625: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:06 ID:pdfJKJ4Go(4/25) AAS
提督「信じられないなら、中将のところの赤城や加賀たち航空部隊や、うちの名取、弥生、初霜あたりに話を聞いてくれ」

提督「名取たちは、大佐の部下だったB提督の元部下で、泊地棲姫の塒に特攻させられた当事者だからな」

北上「そこはあたしも証言できるよ。A提督の計画書見つけたり、名取たちが墓場島へ逃げてるところを助けたりしてるからね」

提督「俺たちが泊地棲姫の軍勢を追っ払えたのも、半分以上はメディウムに頼ったおかげなところもある」

朧「まともにぶつかってたら、物量に押されて息切れしてたと思います」
省9
626: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:07 ID:pdfJKJ4Go(5/25) AAS
朧「そうでしたね」

X中佐「……」

H大将「……」

北上「いやー、すごいことやってるよね。正直、いま聞いても何言ってるかよくわかんないし、事実なら事実でドン引きするよね〜」

H大将「ああ……その話、本当なんだな?」
省9
627: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:07 ID:pdfJKJ4Go(6/25) AAS
H大将「それより、お前が深海棲艦化したというが、どうやって人間に戻ったんだ」

提督「深海棲艦化できたのは、俺の体に弾丸が埋まっていた間だけだ」

提督「生き返って身体が元通りになりかけた時、傷も塞がって、胸の奥に埋まっていた弾丸が体の外側に出てきて……」

提督「それを取ったら、深海棲艦の力が抜けていった、って感じだな」

H大将「弾丸になっていた軽巡棲姫が力を貸していた、と解釈できるわけか。聞けば聞くほどすさまじい話だな……」
省10
628: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:08 ID:pdfJKJ4Go(7/25) AAS
H大将「……質問を続けよう。大佐の部下はどうしたんだ」

提督「俺がメディウムに指示して全員を始末させた」

X中佐「……!!」

H大将「貴様がやったと?」

提督「ああ。あの日、俺とメディウムが丘の上でやって見せたように、全員、嬲り殺した。艦娘たちには手を出させていない」
省10
629: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:09 ID:pdfJKJ4Go(8/25) AAS
北上「どうしようもないから、明石と一緒に作った失敗作の魚雷で、明石を沈んだように見せかけるしかなくて」

北上「間違って直撃しないように調整しながら、ばんばん撃ちまくって明石が処分されたように思わせて。でも結局、明石とはそれっきり」

提督「……」

北上「そのあとはA提督があたしを怖がっちゃってね。あたしが友達相手でも容赦しなかったって思ったんだろうねえ」フフッ

北上「それ以来、A提督の直接の指揮から外れてさ。霰と満潮と一緒に、愚連隊じゃないけど、支援艦隊みたいなことをしてたわけよ」
省11
630: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:10 ID:pdfJKJ4Go(9/25) AAS
H大将「で? 大佐の部下をそうしたのなら、大佐もそうするつもりだったのか?」

提督「大佐は、泊地棲姫に始末させるつもりだった。落とし前をつけさせる意味でな。そこで俺がヘマしてあいつに撃たれちまった」

大淀「……あの時は、本当に生きた心地がしませんでしたよ」

提督「実際死んだしな。深海棲艦になって生き返ったのはもっとびっくりしたが」

提督「で、まあ、いろいろあったが、とりあえず全部大佐と泊地棲姫がやったことにして、ごまかしながら後始末をした」
省10
631: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:10 ID:pdfJKJ4Go(10/25) AAS
提督「そもそも、あんな騒ぎにするほうが俺としては想定外だったんだ。島だって燃やすつもりはなかったし……」

提督「あんたたちを適当にやり過ごして、何もせずそのまま帰ってもらうつもりでいたんだぞ。信じなくてもいいけどよ」

大淀「もしかして、提督がそういうふうに平和的に構えていたのを、ニコさんたちが危ないと思ったんじゃありませんか?」

提督「俺のどこが平和的なんだよ……」

大淀「結果的にはそう見える、という話です。大将たちをやり過ごそうとしたのは、提督が平和的だからじゃなくて、厭世的だからでしょう?」
省9
632: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:11 ID:pdfJKJ4Go(11/25) AAS
提督「大将とX中佐は俺たちを引き入れるつもりだったようだが、H大将は俺たちをどうするつもりだったんだ?」

H大将「俺は、深海棲艦と関わりを持っているであろう貴様を拘束するつもりでいた」

H大将「俺もJ少将も、深海棲艦との和睦は無理だと考えていたし、深海棲艦を殲滅するならばスパイの存在は絶対に許せないと考えていた」

H大将「深海棲艦を海から排除するという一点においては、J少将と志を同じくしていたというのは間違いない」

提督「それなのに、あんたも消されそうになったのは、なぜだ?」
省10
633: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:12 ID:pdfJKJ4Go(12/25) AAS
X中佐「……はぁぁ……」

北上「んおぉ、でっかいため息ついて……大丈夫〜?」

X中佐「あんまり大丈夫じゃないよ……同じ海軍だというのに、なんでこんなに、みんな仲良くできないんだ……」

X中佐「対立があるのはわかる。仕方ないと思ってる。けど、ここまで……誰かを亡き者にしようって考えて実行するのは理解できないよ」

提督「ったく、このお人好しめ……つくづく軍人に向いてねえな」
省9
634: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:13 ID:pdfJKJ4Go(13/25) AAS
提督「それに、妖精たちが言うには、島に俺が着くより前は、大佐が気に入らない奴を島へ放置して餓死させてたらしいぞ?」

X中佐「そんなことまで!?」

H大将「そういう話も知っているなら早くしろ……!」

提督「それ聞いたのはおとといだぞ、おととい。妖精たちが俺に気を使って言えなかったっつうし、しょうがねえじゃねえか」

北上「えー……じゃあなに? 提督も文字通り島流しにされてたってわけ?」
省10
635: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:13 ID:pdfJKJ4Go(14/25) AAS
北上「その場所が海軍と深海棲艦の話し合いの場になるっていうのも、なんとも皮肉が効いてるねえ」

大淀「本当にそうですね……」

X中佐「……」ガックリ

H大将「……X中佐」

X中佐「すみません……さすがにちょっと、滅入ってしまって」
省9
636: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:14 ID:pdfJKJ4Go(15/25) AAS
提督「……ま、あんたは俺にいらねえお節介焼いてきてたからなあ。心配ではあるが、信用してないわけじゃない」

提督「変な真似さえしなきゃあ、話し合うくらいはできそうだと思ってる」

X中佐「……!」

提督「まずは実績を作ることだろうな。例えば、島の海域に入ったら、絶対に戦闘しない、とか」

提督「深海棲艦を相手にひとつ約束事を作って、それが守れるかどうか……深海棲艦が約束を守る奴かどうかって見極めもいるだろうが」
省9
637: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:15 ID:pdfJKJ4Go(16/25) AAS
提督「俺自身も晴れて人間じゃなくなったし。ぶっちゃけ人間が死滅しようが最早全っ然構わねえんだからよ」

大淀「提督!!」ギョッ

X中佐「……」

H大将「……」

提督「ま、俺の本音はこうだからな。人間が深海棲艦とこれからどう接していくにしても、俺からは基本、口は出さねえぞ?」
省9
638: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:16 ID:pdfJKJ4Go(17/25) AAS
大淀「私たちも同様に、島の中の整備を整える必要があります。そこで……海軍と取引をお願いしたいのですが」

H大将「取引?」

大淀「はい、例えば、かつて島で使用していた発電機や、小型のショベルカーなどの設備、電気工事用の電線や水道管の敷設……」

大淀「それから艦娘用の入渠ドックや建築用木材、私たちが使用していた生活必需品の購入をお願いしたいのです」

H大将「……ふむ」
省10
639: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:16 ID:pdfJKJ4Go(18/25) AAS
X中佐「H大将、この石は一体……?」

H大将「……これはもしや、ダイヤの原石か?」

X中佐「え!? こ、これがですか!?」

H大将「ああ。もし本物なら、こんな手のひらに収まらないサイズの石は見たことがないぞ……!?」

提督「炭素を高温で圧縮して作られるのがダイアモンドだって聞いたことがある。マグマの中で作られるとも言われてるらしいな」
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640: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:17 ID:pdfJKJ4Go(19/25) AAS
提督「島がいかに危険かを聞いて、まともな奴なら諦めるだろう。だが、危険を承知で採掘しに来るっていうのなら……」

提督「メディウムたちが諸手を挙げて歓待してやろう、ってだけさ」ニヤァ…

H大将「……」

X中佐「……」

大淀(またそこでそういう悪い笑顔を……)
省10
641: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/10/17(月)22:18 ID:pdfJKJ4Go(20/25) AAS
提督「俺が、人間がこの島に入って欲しくないと考える理由の一つがそれだ。来てもいいが、友好関係を築きたいなら、長居はして欲しくない」

提督「さすがに海軍だって、発布した忠告を無視して面倒を起こす奴らにまで、世話を焼くなんて下世話な真似はしねえよな?」

H大将「……それは、そうだな」

X中佐「ですね……我々では注意喚起が関の山でしょう」アタマカカエ

提督「それでいい。金に目がくらんだ命知らずが、どこかへ消えるだけの話だ、海軍が気に病んだり責任を感じたりすることじゃない」
省10
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