【艦これ】提督「鎮守府が罠だらけ?」ニコ「その2だよ」【×影牢】 (969レス)
【艦これ】提督「鎮守府が罠だらけ?」ニコ「その2だよ」【×影牢】 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/
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694: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/11/10(木) 22:32:31.04 ID:Q55X+O8qo 島妖精A「そういう影響も考えられるというだけで、一番なのは、純粋に提督が大和の好みだっただけなんだと思うが?」 大和「ほえっ!?」カァッ 卯月「ほ〜ぅ……そう思う理由はなんだぴょん?」 島妖精G「提督の写真を見せた瞬間、大和の主砲が最大仰角になってたんだよね」 島妖精G「自分で抑えきれないくらいテンションが上がったんだと思うよ?」 大和「ちょっ」マッカ 島妖精A「まあ、昔はどうあれ今も提督のことが好きなんだし、昔がどうだったかなんてのは些末なことだ」 島妖精G「それもそうだねえ」 卯月「大和さんと提督の話、もっと聞かせるぴょん!」 望月「そういう誘い受けは関心できないなあ?」 島妖精A「それなら大和から直接聞いたほうが早いだろう? 本人が一番わかっているはずだからな」 卯月「それもそうだぴょん」クルリ 望月「さあさあ、少尉とどんな恥ずかしいことをしたのかなあ?」ニチャア… 大和「ちょっ!?」ミミマデマッカ 弥生「……」アタマオサエ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/694
695: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/11/10(木) 22:33:15.76 ID:Q55X+O8qo 卯月「なるほど……建造時に妖精さんが影響している説のほうが説得力あるぴょん……はっ!? ということは!!」 望月「なんだあ?」 弥生「?」 卯月「うーちゃんたちの鎮守府の工廠に、おっぱい大好きな妖精さんがいるぴょん!?」 望月「」 弥生「」 大和「」 島妖精G「あー、うん、まあ、そうねえ……」 島妖精A「……いったい何の話だ?」 島妖精H「さあ?」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/695
696: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/11/10(木) 22:34:00.68 ID:Q55X+O8qo * W大佐「そうだ。少尉、せっかくなのでこの場で聞いておきたい」 提督「なんだ?」 W大佐「君は、深海棲艦の目的を知っているか?」 提督「目的……目的、ねえ……改めて聞かれると、俺も知らねえな?」 W大佐「知らないのか?」 提督「あいつらには俺の目的を伝えて、それで協力してもらおう、って頭だったからな。あいつら自身の戦う理由は聞いてなかったな……」 W大佐「……もし、深海棲艦の目的が世界中の海を支配することであれば、我々は退くわけにはいかない」 W大佐「その足掛かりにされるような拠点を作られるのは、正直に言えば望ましくないことだ」 W大佐「これはあくまで私自身の個人的な感想だが……」 W大佐「たとえあの島の海域だけでも深海棲艦に引き渡すことにしたのは、間違いだと思っている」 W大佐「人類は、過剰に……必要以上に深海棲艦に譲歩しすぎたと思っている」 提督「……」 W大佐「悪く思わないでくれ。だが、おそらく世界中のトップは、深海棲艦に領土を作られたことを面白くないと思っているはずだ」 提督「まあ、言いたいことはわからなくもねえよ。深海棲艦と言えば、民間人も見境なく襲っていた異形の化け物どもだからな」 提督「いくら話ができるようになるとはいえ、知らないものに恐怖を抱くのは至極当然のことだろうさ」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/696
697: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/11/10(木) 22:34:45.86 ID:Q55X+O8qo W大佐「……君が深海棲艦の目的を知らないのに、楽観視しているのはなぜだ?」 提督「別に楽観視してるつもりはないが……俺たちが望んでいるのは、俺たちが平穏と安寧を得られる居場所であって、戦争じゃない」 提督「泊地棲姫にも専守防衛を頼んで、わかったと言ってもらえたしな。それ以上あいつらに踏み込んでないだけだ」 W大佐「……では、彼女たちは外海へ出て他を脅かすつもりはないと?」 提督「その認識でいいはずだ。俺としてもそんなことをさせる気はない」 提督「とりあえず今は島の整備もしてくれてるし、今の俺たちにはありがたい存在だ」 W大佐「……」 提督「……まだ何かあんのか?」 W大佐「これは、君に言っても仕方のないことなのかもしれないが……君はすべての深海棲艦と友好関係にあるわけではないんだな?」 提督「そうだな。俺に協力してくれているのは、いまのところ泊地棲姫の勢力だけだ。他にどんな連中がいるのかすらわかってねえ」 W大佐「……では、深海棲艦からの侵略行為は、一部は収まっても、これからも止まることはない、という認識でいいだろうか?」 提督「それでいいだろうな。少なくとも、俺の知らない連中の暴走を止めろと言われても、止めようがねえ」 W大佐「ふむ……それなら、間違ってはいないか」 提督「……?」 W大佐「先の話し合いで、君はあの島を深海棲艦が強奪したことにすればいいと言っていたそうだが」 W大佐「私は、話し合いで君たちに割譲したことにしたほうが良い、と、H大将閣下に具申させてもらった」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/697
698: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/11/10(木) 22:35:33.43 ID:Q55X+O8qo W大佐「もし仮に深海棲艦が強奪したことにしてしまうと、深海棲艦が人間から領土を強奪できた事実ができてしまう」 W大佐「そうなった場合、他の深海勢力も、我も我もと人間の領土に押し入り、深海棲艦との戦闘が激化することは容易に予想できる」 W大佐「それよりは、我々が泊地棲姫との停戦を認め、一時的にでも割譲したことにしたほうが深海棲艦の姿勢も変わるのではないかと考えた」 提督「なるほど、そういうことか……」 W大佐「戦わずに済む前例ができれば、それに従う他の深海棲艦が現れる希望も持てる」 W大佐「ただ、それを望まない深海棲艦もいるだろう。人間に極端な憎悪を持ち、復讐と滅亡を誓う者もいるはずだ」 提督「俺にそれを止めろと?」 W大佐「……仮に止めろと言われたら、できるか?」 提督「おそらく、できねえな。俺としても、それがそいつの望みなら立場的には見送るしかねえ」 W大佐「であれば、いまの話と逆に、深海棲艦に並々ならない憎悪を持つ者がいても、それを否定しないな?」 提督「……」 W大佐「君の話を聞いて私が気になったのは、君が艦娘と戦えるか、という点だ」 提督「あぁ……艦娘とだと!?」 W大佐「全ての深海棲艦を忌み嫌い、排斥を望む提督と、それに賛同する艦娘にとっては、深海棲艦との和睦を訴える派閥は裏切者でしかない」 W大佐「H大将閣下の配下には、君が会食前に指摘した通り、深海棲艦の殲滅を望む提督たちがいて、今回の対話に少なからず異を唱えている」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/698
699: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/11/10(木) 22:36:31.08 ID:Q55X+O8qo W大佐「これから海軍を離脱し、深海棲艦と一緒に暮らそうという君もまた、排除されるべき敵と認識されるはずだ」 W大佐「これまで艦娘を救うことに尽力してきたという君が、そういう強硬派、過激派と言える艦娘と躊躇せず戦えるのか」 W大佐「その覚悟があるのかを、確かめておきたかった」 提督「……なるほど。そいつは想定外だった」 提督「深海棲艦を無条件で敵視する艦娘か……まあ、いるんだろうな。何言っても聞く耳持たねえ困った奴が」ハァ… W大佐「それからもうひとつ」 W大佐「海軍は、これまで発生した深海勢力を、どのようなかたちであれ、いずれも邀撃し、殲滅してきた。それこそ、どんな犠牲を払ってでもだ」 W大佐「これまでそうしてひたすら血を流して正義を示してきた者たちにとっても、君のやり方を素直に受け入れられない者がいるだろう」 提督「……まあ、和解できるんなら最初からそうしろ、って、言われそうではあるな……」 W大佐「最悪、同じ台詞を深海棲艦からも浴びせられるかもしれないな」 提督「ありえるな……面倒臭え……」ゲンナリ W大佐「深海棲艦を討ち滅ぼすために、我々人間は多くの犠牲を出してきた。人間にも、艦娘にも」 W大佐「その犠牲になった艦娘たちを弔い、救ってきた君が彼らの標的になるのが納得いかないとは思ってはいるのだが……」 W大佐「君には、そういう悩める者たちがいることを、どうか覚えておいてほしい」 提督「……ああ」コク http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/699
700: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/11/10(木) 22:37:15.70 ID:Q55X+O8qo 今回はここまで。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/700
701: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage] 2022/12/07(水) 13:03:48.45 ID:x1ergJr3O 保守 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/701
702: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/12/11(日) 22:32:27.81 ID:zj9ZaBPqo お待たせしました、続きです。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/702
703: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/12/11(日) 22:33:18.77 ID:zj9ZaBPqo * 1週間後 * * 墓場島 新埠頭 * 長門「前に来た時より工事が進んでいるな」 利根「ほうほう、これが新しい港か……確かに間取り的には見覚えのある光景じゃな」 筑摩「深海っぽい素材の建物なんですね。普通の人が来たら驚くでしょうね」 神通「ここで、深海棲艦との交渉が始められるんですね……」 提督「実際に交渉の舞台になる建物は別に用意する予定だ。こっちは今までと同じく、俺たちが執務するスペースだ」 陸奥「奥へ行くと居住区ね」 龍驤「なんか、昔より広く見えるなあ?」 提督「おう、実際に広いぞ。深海の連中には体が大きい奴もいるからな」 雲龍「……ねえ、提督? ほら、あそこ。メディウムの子がいるわ」 提督「うん? ……ありゃ、ニコか?」 * ニコ「ああ、来た来た。待ってたよ、魔神様」 提督「よう。ニコはなんでここにいるんだ? 今日から海軍の人間が入るから、離れ小島に避難する手筈だったよな?」 ニコ「お知らせがあるんだ。魔神様に何人かお客様が来ているよ」 提督「俺にか?」 ニコ「うん。魔神様もここに来るだろうから、待ってたんだ」 提督「長門、悪いがこの場は任せていいか? 俺たちはニコと一緒に行ってみる」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/703
704: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/12/11(日) 22:34:03.02 ID:zj9ZaBPqo * 墓場島 北の離れ小島(ル級の塒) * ル級「アラ、来タノネ」 メリンダ「お待ちしておりました、ご主人様」 提督「よう、俺に客だって?」 ル級「ソウヨ。アナタニ会ワセロ、ッテ」 ??「やーせーんーーー! 早く夜戦させてよーーー!!」 提督「!?」 神通「あの声は……川内姉さん!?」 ??→川内?「もー! やっと体ができたのに、なんで鎮守府がなくなっちゃってるのさ!!」 ??「少しは落ち着かぬか。おぬしは過去に提督たちに迷惑をかけているのだぞ」 筑摩「……利根姉さん!?」 利根「吾輩じゃと!?」 ??→利根?「おお、利根と筑摩が来たのか! たまたまかもしれぬが、これもまた巡り合わせじゃな!」ニコニコ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/704
705: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/12/11(日) 22:34:48.88 ID:zj9ZaBPqo 提督「あとの二人は初めて見る顔……いや、お前は確か……」 メリンダ「ご紹介いたします。こちらは早霜様」 早霜「……」ペコリ ル級「コッチハ集積地棲姫ネ」 集積地棲姫「……オ前ガ提督カ。私タチトノ、交渉場所ヲ作ッタトカイウ……」ジロリ 提督「……」 神通「姫級……!」 龍驤「大物やないか……!」 川内?「そんなことより夜戦ーーー!!」 提督「ああもう、うるせえなこいつ!」 雲龍「提督」 提督「ん?」 雲龍「このふたり、なんとなくだけど、気配に覚えがあるわ。もしかしたら、あの島で出会った幽霊かも」 提督「幽霊? おい、まさか……こいつ、うちの川内になり替わろうとしてたあいつか!?」 神通「川内姉さんに取り憑いていた、あの……!?」 幽霊だった川内(以下、幽川内)「なんだよぅ、いまの私は幽霊じゃないよ!」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/705
706: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/12/11(日) 22:35:33.63 ID:zj9ZaBPqo 幽川内「ちゃんと体だって元通り……ってわけじゃないけど、新しくできたんだから!」 利根「それではこちらのもう一人の吾輩は……!」 筑摩「利根姉さんに憑依していた、あの利根姉さんですか!?」 利根?→幽利根「うむ。長らく、そこの利根の背後でおぬしたちを見守ってきたのが、この吾輩である!」 幽利根「火山の噴火から難を逃れた提督たちの無事を見届け、ひとまず安心しておったわけじゃが……」 幽利根「何の因果か、こうやってまた再び艦娘として生まれ変われたわけじゃ!」 提督「これはあれか? 時雨と同じように、ドロップ艦として体を得たってことか?」 ル級「多分ソウイウコトジャナイカシラ。私モ見タワケジャナイケド」 幽川内「とにかく、提督が来てくれたってことは、私が夜戦してもいいってことだよね!?」 提督「その前に、こっちの川内に詫びを入れてからにしろ」 幽川内「えー?」 幽利根「えー、ではない。艦隊に加わる以上、手続きと挨拶は忘れてはならん。さもなくば……」 神通「……」ギラッ 幽利根「そこに控えておる神通が容赦せんだろうよ」 幽川内「うー……」タラリ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/706
707: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/12/11(日) 22:36:18.17 ID:zj9ZaBPqo 提督「それから、新しくできる鎮守府の近海は戦闘禁止海域として条約を結ぶつもりだ」 提督「夜に限らず、演習を除く戦闘行為は余所に行ってやってもらうからな?」 幽川内「ええええ!? せっかく夜戦できると思ったのに〜……!」ガックリ 提督「お前は戦闘狂かよ……面倒臭い奴が入ってきたな」 幽利根「提督よ、そこのベアトラップのメディウムにも礼を言うと良い。川内を身を挺して足止めしてくれていたからな」 提督「そうか、メリンダありがとな」 メリンダ「ああ……」ウットリ 提督「ん? どうした?」 メリンダ「ご主人様直々にお褒めの言葉をいただけるなんて……身に余る光栄です……!」キラキラキラッ メリンダ「わたくし、これからもこのベアトラ君と一緒に足止めいたします……!」ガシッ! 幽川内「へっ!? なんで私の脚を掴んでんの!? ちょっと離してよ!?」 提督「……」アタマオサエ 幽利根「それより提督よ、吾輩もお主の艦隊に参加させてもらいたいのだが」 提督「ん? あ、ああ、それがお前の望みなら……」 利根「歓迎しよう! お主のおかげで提督もあの島から救い出せたわけじゃからな!」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/707
708: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/12/11(日) 22:37:03.09 ID:zj9ZaBPqo 提督「そうなのか?」 筑摩「そうなんです! 利根姉さんから、こちらの利根姉さんが分離して、幽霊の力で溶岩を堰き止めてくれたんです!」 提督「幽霊の力? ……言い方はアレだが、怪奇現象を起こしたってことか?」 幽利根「まあ、やったこととしてはそれに近いかの?」 提督「ということは、俺だけじゃなく、俺たち全員を助けてくれたってことか」 幽利根「良い良い。吾輩だけの力ではないのだからな」 幽川内「それ、私も参加したんだからね!?」 幽利根「まあ、それを言ってしまえば、あの島に埋葬された艦娘は、女神妖精の力に応じてみな協力したんじゃ。こちらの早霜も同じである」 提督「ああ……早霜は見覚えがあるからな。結構早い時期に流れ着いてきたよな、お前」 早霜「フフフ……覚えているのね、司令官」ニタァ 早霜「……あなたが、私をだしにしたことも……フフフ」 ニコ「だし? 魔神様は一体彼女に何をしたの?」 提督「ずいぶん昔、島に来た余所の提督に、あの島が轟沈した艦娘が流れ着いてくる島だってことを説明したんだが……」 提督「丁度その時に砂浜に流れ着いて、引き上げた艦娘がこいつだったんだよ」 提督「おかげでそいつは慌てて手前の意見を翻したわけだが、だしに使った、ってのはそのときの話だな」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/708
709: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/12/11(日) 22:37:48.20 ID:zj9ZaBPqo ニコ「ふーん、その時はもう死んでいたの?」 早霜「そうよ……あんな、あられもない姿を、他の人に見せてしまったの……死んでいたけれど、死にきれないわ……!」 早霜「だから、あなたには……司令官には、責任を取ってもらうしかないの。ウフフフ……」ニマァ… 提督「……」 神通「また面倒臭い艦娘が現れたな、と、思ってらっしゃいますか」 利根「提督でなくてもそう思うじゃろうなあ」 提督「そういやお前がなんで沈んだのかは調べてなかったな。何が原因だ? 捨て艦か?」 早霜「……ただの……ただの、指示ミスよ」ウツムキ 早霜「徹夜続きの司令官が……進軍の指示を間違えただけ……」 提督「……」 早霜「でも、いまとなってはどうでもいいわ、そんなこと……あなたは……司令官は、そんなことしないんでしょう?」 提督「まあ、俺は大破したら無理せず引き返せとしか言わねえな。そもそもこれから深海の連中と事を構えようってこともねえだろうし……」 早霜「フフッ……いいわ。戦う必要がないのなら、それでもいい……それならそれで、ずっと、司令官を見ていられるんだから……」ニマァ… 提督「……」 メリンダ「こちらのお嬢様も、私が足止めしましょうか」 提督「……必要に応じてな」アタマオサエ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/709
710: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/12/11(日) 22:38:33.05 ID:zj9ZaBPqo 提督「で、だ。こっちは初対面の姫級か……」 神通「はい……!」 集積地棲姫「……」 提督「とにかく用件を聞こうじゃねえか、まずは言いたいことを言ってくれ」 集積地棲姫「イインダナ……?」 提督「俺にできることに限りはあるが、俺にできることなら考えてやるよ」 集積地棲姫「……」 ル級「ワザワザココニ来ルクライナンダカラ、躊躇セズニ話セバイイノヨ」 集積地棲姫「……ワカッタ、単刀直入ニ言ウ」 提督「……」 集積地棲姫「助ケテクレ」 提督「ん? 助けて?」 集積地棲姫「ソウダ。毎度毎度オ前タチ艦娘ニ、私ガ集メタ資材ヲ、コトアルゴトニ燃ヤサレテ……!」ワナワナ 集積地棲姫「モウ嫌ナンダ! コレ以上、集メタ資材ヲ燃ヤサレルノハ!」ウワーン! 筑摩「……泣き出しましたよ」 利根「かつてのル級を思い出すのう……」 ル級「アノ時ハ、ソウダッタワネェ」フフッ http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/710
711: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/12/11(日) 22:39:47.96 ID:zj9ZaBPqo 集積地棲姫「オ前! 人間側ノ交渉役ダロウ! コレ以上、私ヲ狙ウノヲヤメロト、アイツラニ伝エテコイ!」 ニコ「伝えてこい? 魔神様に向かって随分と偉そうだね」ギロッ 集積地棲姫「!?」ビクッ 提督「落ち着けニコ。それより、こいつが狙われる理由はなんだ?」 ル級「集積地棲姫ハ、文字通リ深海棲艦ガ使ウ資材ヲ集メテルノヨ」 ル級「集積地棲姫ガ集メタ資材ヲ、他ノ姫級艦隊ガ使ッテルカラ、毎回狙ワレテ派手ニ燃ヤサレテルノ。景気ヅケモ兼ネテネ」 提督「ああ……んじゃどうしようもねえな。可哀想だが、戦術的には確かに初手で潰しとくべき相手だよなあ」 集積地棲姫「私ハ資材ヲ集メテルダケダゾ!? 別ニオ前ラヲ攻撃スル気ハナインダ!」 筑摩「言いたいことはわかりますけど、その理屈は海軍には通用しないでしょうね……結果として他の姫級に資材を供給していたのでは」 利根「うむ、戦況がどう転ぶかわからん以上、放っておいてよい相手ではないな」 提督「資材集めをやめる気はないのか?」 集積地棲姫「何カアッタトキニ頼レルノハ兵站ダロウ? 生キ延ビルタメニハ欠カセナイシ、イザトイウトキノ取引ノ材料ニモナル」 集積地棲姫「デキレバ私ハ危険ナ海ナンカニ出ナイデ、穏ヤカニ過ゴシタインダ。私ハ戦イタクナイ。ソノタメノ自給自足ダ……!」 提督「あー……」 利根「なんじゃ提督め、滅茶苦茶共感しておるな」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/711
712: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/12/11(日) 22:40:32.85 ID:zj9ZaBPqo 陸奥「穏やかに過ごしたいというのは、提督としても望むところだものね」 提督「ああ。ということは、集積地棲姫を島に滞在させりゃいいだけだな。島の海域は戦闘禁止にするつもりなんだし」 ル級「フーン、集積地棲姫モ、オ前ト一緒ニ住マワセルノ?」 集積地棲姫「ナッ!?」 提督「俺と一緒じゃなくてもいいだろ。どこに住むかは自由だが、今は島内どこも溶岩で岩だらけになってるからな。新しく居住区でも作るか?」 集積地棲姫「……ビックリシタ……イキナリコノ男ト一緒ニ住ムコトニナルノカト思ッタゾ」 陸奥「話を飛躍させすぎよ。なんでいきなり提督と一緒に住むことになるのよ」 集積地棲姫「泊地棲姫ト軽巡棲姫ハ、提督ト一緒ニイルツモリダッタゾ。寝食ヲ共ニスルンダトカ言ッテ」 陸奥「……」アタマオサエ 提督「……」アタマオサエ ニコ「勝手な真似はさせないよ」 メリンダ「足止めはお任せください」キラキラキラッ 幽川内「もー! そんなことより夜せ」 ヒュッ トンッ 幽川内「はうっ」クラッ 神通「当身です。こちらに寝せておきますね」 提督「おう」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/712
713: ◆EyREdFoqVQ [sage saga] 2022/12/11(日) 22:41:18.33 ID:zj9ZaBPqo 集積地棲姫「……味方同士ノハズナノニ、容赦ナイナ……」ゾッ… 提督「いや、さすがにありゃ聞く耳持たないって感じだったからな。こうやって話が通じるなら手を出さねえし出させもしねえよ」 提督「とりあえずだ、俺たちの住む島はまだ開発途中なんだ。お前が住みたい場所だけでもいいから、整地を手伝ってもらえると助かる」 集積地棲姫「……ソレデ、私ノ安全ヲ保障シテクレルノカ?」 提督「そうだな。お前が島の中で暴れない限りは保障しよう」 集積地棲姫「……ソウカ」 提督「ただまあ、完全に独立国家みたいなもんだからな。どうしても俺ができることには限度がある」 提督「平和ボケする気はないが、外から攻め込まれて、いろいろやばくなったら手伝ってほしい」 集積地棲姫「ソノ時ハ、ソレコソ、資材面デノバックアップシカ、デキナイガ……」 提督「それでいい。それで撤退できるまでの時間を稼げれば、逃がすくらいはなんとかするさ」 ニコ「……」 メリンダ「ニコ様?」 ニコ「ぼくは、逃げたくないな。やっと魔神様と一緒に暮らせる場所が手に入るんだ、人間どもに簡単に譲ってやる気はないよ」 提督「俺だって、やっと手に入れた自分の居場所だ。そうそう手放す気はねえよ」 提督「ただ、物量って意味じゃあ海軍のほうがずっと有利だからな。島そのものに固執してお前らを失ったら話にならねえ」 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515056068/713
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