東方野猟日誌 (257レス)
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1: ◆c820aNQT76 2017/06/25(日)15:14 ID:fg0+2z9f0(1/29) AAS
深夜からこっちに移動した。
ゆるふわ日常系はーとふるss

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2: ◆c820aNQT76 2017/06/25(日)15:15 ID:fg0+2z9f0(2/29) AAS
男「やっぱこっちに逃げてるな...足跡がまだ新しい」

『こちら射手、勢子の現在地を教えてくれ』ザザッ

男「こちら勢子。シカは尾根から少しはずれて谷に下った。一度降りて巻返すからもう少し待機しててくれ」ザザッ

『了解。深追いしすぎるなよ』ザザッ

男「了解」ザザッ
省3
3: ◆c820aNQT76 2017/06/25(日)15:15 ID:fg0+2z9f0(3/29) AAS
男「3頭そっち行ったぞ!」ザザッ

『了解...来た...』

バァッ...ン.. バァ..ッ.ン バァ...ッ.ン....

男「3発...こりゃ全部仕留めたみたいだな」

『状況終了。各員脱包の確認と報告を』ザザッ
省7
4: ◆c820aNQT76 2017/06/25(日)15:16 ID:fg0+2z9f0(4/29) AAS
男「とりあえずシカの首にロープを巻いて...」

『各員へ、霧が濃くなってきた。だいぶ視界が悪くなってるから十分気をつけるように』ザザッ

男「確かに霧が濃いが...この程度だったら問題なく見えるな」

周囲を見渡すとほぼ真っ白になっていた。それこそ5m先は全く見えないほどに。
しかし男には周囲の地形、状況が何となく“見えている”。

男「了解。この程度なら問題なく見えるから大丈夫だ。これから運び出すから途中で俺を見つけたら手伝ってくれ」ザザッ
省4
5: ◆c820aNQT76 2017/06/25(日)15:17 ID:fg0+2z9f0(5/29) AAS
男「ぐぬぬ...いくら小振りだからって2頭は厳しかったかな...」ゼェゼェ

男「どんどん霧も濃くなってるし...早いトコ山を抜け出さないと」ゼェゼェ

ゴンッ

男「あだっ!?っつー!すげぇ頭ぶつけた...前見て歩かんとあぶねぇ...な...」チラッ

顔を上げるとそこには古ぼけた鳥居が一つ。赤い塗装がかなり剥げている。
省2
6: ◆c820aNQT76 2017/06/25(日)15:18 ID:fg0+2z9f0(6/29) AAS
男「失礼しまーっす」グニャ

鳥居をくぐった瞬間、視界がぼやける。
視界が反転する。徐々に頭に血が上っていく感覚がハッキリしてくる。

男「うぇ?...あれ?なんで地面が上にあるんだ?」

ドサァッ!

男「いってぇぇ!?なんでいきなり投げっぱなしジャーマンされてんだよ!っつー!!」
省3
7: ◆c820aNQT76 2017/06/25(日)15:18 ID:fg0+2z9f0(7/29) AAS
慌ててGar○inのGPSで現在地を確認しようとするが、画面上にはクエスチョンマークが表示されるだけ

男「こちら勢子の男、男。だれかとれる人いますかどーぞ」ザザッ

...

男「反応無しか...スマホも...もちろんだめかぁ」

GPSもだめ、無線もだめ、携帯電話も使えない。
自分の荷物を確認する。ザックも銃もシカ2頭もしっかり持っている。
となると...
省2
8: ◆c820aNQT76 2017/06/25(日)15:19 ID:fg0+2z9f0(8/29) AAS
男「...そこは“そうなんです”だろお嬢ちゃん」

声を掛けられ後ろを振り返ると、金髪の女の子が立っていた。

男(育ちが良さそうな黒いドレスっぽいのを着ている。明らかに山に入る服装じゃないが、かと言って汚れてるわけでもない。ということは人里が近いのかな?)

「お兄さん、こんなとこで何してるの?」

男「あぁ、なんだか道に迷っちまったみたいでな。悪いんだが近くの民家まで案内してくれると助かるかな」
省5
9: ◆c820aNQT76 2017/06/25(日)15:19 ID:fg0+2z9f0(9/29) AAS
男「ん?日本人だけど?...へ?」

両手を広げた少女の周りに黒いオーラが漂い始める。

男「ちょっとお嬢ちゃん?どうしたの?すしざんまいごっこ?」

「博麗の巫女のせいで幻想郷内の人間は食べちゃいけなくなったけど...外来人なら問題ないよね?」

徐々に黒いオーラが周囲を埋め尽くしていく...まだ昼間なはずなのだがさながら周囲は深夜のように闇に包まれていく。
流石にここまでくると目の前の少女がただの少女では無いと思わざるえない。
省9
10: ◆c820aNQT76 [saga] 2017/06/25(日)15:20 ID:fg0+2z9f0(10/29) AAS
男「そぉぉい!」チョップ

ルーミア「あだっ!?」ガスッ

男「暗くして見えなくしたつもりかもしれんが、俺には割と見えてるぞ?」

ルーミア「そんな...?私ですら視界を奪われてるというのに」

男「それって本末転倒なんじゃ...まぁガキの頃から目だけは異常に良くてな。霧に覆われようが暗くなろうが何となく見えるんだよ」
省5
11: ◆c820aNQT76 [saga] 2017/06/25(日)15:20 ID:fg0+2z9f0(11/29) AAS
男「お嬢ちゃん...ルーミアちゃんか。のおかげで何となく分かった。ここは俺が居た世界とは恐らく違う世界なのだろう。さっき幻想郷とか言ったな?
そしてルーミアちゃんは妖怪」

男「いくら妖怪だろうとかわいい女の子を撃ちたくない。ここで引いてくれるとうれしいんだが?」

ルーミア「ちょっと何言ってるか分からないわね。唯の人間であるあなたが妖怪の腕力に勝てると思っているの?」

男「へぇ、やっぱりすごい力あんのか...あとで腕相撲しようぜ」

ルーミア「クスッ...そうね。じゃあ腕だけは残してあげる!」バッ
省1
12: ◆c820aNQT76 [saga] 2017/06/25(日)15:21 ID:fg0+2z9f0(12/29) AAS
ルーミア「...へ?」

男「...ごめんな。心臓を撃ち抜かせてもらった...」

ルーミア「...そん...な...」

男「...俺もこんなトコで死にたくないんさ」

ルーミア「...ねぇ...」
省3
13: ◆c820aNQT76 [saga] 2017/06/25(日)15:22 ID:fg0+2z9f0(13/29) AAS
男「なるほど...妖怪相手に唯の物理攻撃は意味がないのか」ゼェゼェ

ルーミア「全く意味が無いわけじゃないわよ。現にわたしは今動けないんだし。ただ致命傷にはならないわね」

男「色々腹くくって引き金引いたんだけどなぁ...まぁ結果オーライか」ゼェゼェ

ルーミア「それよりもさっきのは何?魔法?」

男「ほぅ?この世界には魔法も存在するのか」ゼェゼェ
省9
14: ◆c820aNQT76 [saga] 2017/06/25(日)15:22 ID:fg0+2z9f0(14/29) AAS
男「ん?」

声を掛けられた方を振り向くと、そこには一人の少女が立っていた。
黒と白のフリフリした服を着て、頭に被った大きな三角帽から金髪の長い髪が降りている...まるで

男「おぉ、普通の魔法使いか」

ルーミア「そーなのだ」

「なんでそれをっ!って、ルーミアじゃねーか?」
省6
15: ◆c820aNQT76 [saga] 2017/06/25(日)15:23 ID:fg0+2z9f0(15/29) AAS
魔理沙「へぇ、外来人なのにルーミアに勝ったのか。お兄さんなかなかやるんだぜ!」

男「お、おう。まぁな」

魔理沙「私の名前は霧雨魔理沙。普通の魔法使いなんだぜ!よろしくな!」スッ

男「こちらこそよろしく」アクシュ

魔理沙「それで...最初から気になってたんだが...そのシカはなんなんだぜ?」
省5
16: ◆c820aNQT76 [saga] 2017/06/25(日)15:29 ID:fg0+2z9f0(16/29) AAS
ルーミア「えー?お兄さんおんぶしてくれないの?」

男「もう十分したでしょーが。すまんが魔理沙ちゃん、たのめるか?」

魔理沙「お安い御用なんだぜ!なんならそのシカも上まで運んでやるよ!」

男「それは流石に悪いだろ」

魔理沙「余裕なんだぜ!このひもを箒にくくりつけて...っと」
省5
17: ◆c820aNQT76 [saga] 2017/06/25(日)15:29 ID:fg0+2z9f0(17/29) AAS
「...ふぅ、今日もお茶が美味しいわ」ズズッ

「暇ねぇ...そろそろ魔理沙辺りが来そうな予感がするけど」

オーイ、レイムー

「あら、噂をすれば....は?」

魔理沙「おっす霊夢!遊びに来たんだぜ!」
省7
18: ◆c820aNQT76 [saga] 2017/06/25(日)15:30 ID:fg0+2z9f0(18/29) AAS
霊夢「なるほど...外来人ね」

魔理沙「そうみたいなんだぜ。けどルーミアに襲われても勝ったんだぜ!」

霊夢「だからルーミアはケガしてたのね。っつーか何人間襲ってんのよ」

ルーミア「ちょっとお腹が空いててね。外来人だしいいかなって」テヘッ

霊夢「まったく...あんたもよく無事だったわね」
省9
19: ◆c820aNQT76 [saga] 2017/06/25(日)15:30 ID:fg0+2z9f0(19/29) AAS
男「あそこに薬莢を置いてきたのが見えるな?距離で言ったら15m位しかないんだが」

魔理沙「あの緑色のやつだろ?あれをどうするんだ?」

男「ちょっと音がでかいから耳をしっかり塞いどけ。ちなみに霊夢ちゃん、この先に人家はないよな?」

霊夢「え、ええ。森しかないわよ」

男「おっけー。じゃあ見てな...」カチャ
省6
20: ◆c820aNQT76 [saga] 2017/06/25(日)15:31 ID:fg0+2z9f0(20/29) AAS
霊夢「...もしかしてそのシカも?」

男「そ。俺達はグループで巻狩りをしてたんだが...いきなり山が深い霧に包まれてな。気が付いたら古い鳥居に着いてたんだよ」

霊夢「それで幻想郷に...」

魔理沙「...?どうしたんだぜ霊夢?」

霊夢「おかしいわね。この前の異変解決後に結界はかなり安定したわ。ちょっとやそっとの歪みや弾みで外の世界と繋がるなんてのはあり得ないはず...」
省10
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