【スペース・コブラ】古い王の地、ロードラン (776レス)
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21: [saga] 2016/09/15(木)19:23 ID:KpK00xl90(20/25) AAS
理解しがたい光景にソラールは初めこそ怯んだものの、彼の正義感と人の良さが、怯みを打ち消した。

正体の分からない男女が、いかにして凶暴な飛竜を手懐けたのかは、彼には分からない。
二人が良いものなのか、それとも悪しきものなのかも、彼は知りようもない。
ただ太陽の戦士の目には、彼らが危機の中にあるという事だけが映っていた。

バジィン!

牛頭「グモオオオオオオオ!!」

牛頭のデーモンを、またしても雷が貫く。
デーモンは断末魔の叫びを一声上げると、飛竜の脚から手を離し、橋に墜落したが…

ボファアア!

石畳に激突する瞬間に、霞のようになって消えた。

コブラ「!」

それと全く同時に、コブラは何かを感じた。

ヘルカイト「グギャアアアアアアアアアアアアア!!!」

レディ「!」

牛頭のデーモンが消えた事により飛竜は浮力を取り戻したが、
デーモンを振り落とすために力を込めた翼が、過剰な推進力を作り出してしまっていた為に、
飛竜は空へ向かって垂直に飛び上がった後に、バランスを崩して背中から石橋に堕ちた。

レディ「あうっ!」ザザッ!

コブラとレディも空中に投げ出され、飛竜に押し潰されはしなかったものの、やはり墜落は免れず、
橋の終わりの左右両側にある出っ張りに落とされてしまった。

コブラ「クソッ…油断したぜ…」

レディ「ワイヤーが外れたのね…」

背中から落ちたコブラは、レディに肩を支えらつつ、悪態をついて起き上がる。
しかしその悪態とは反して、彼の身体は再び軽快さを取り戻しており、気だるさも消えていた。
背中の痛みも既に無い。

コブラ(今のは一体なんだったんだ?……まるで夢から醒めたみたいだったが…)

レディ「コブラ、見て!」

自分に何が起きたのか、彼は一瞬考えたが、相棒に呼ばれて気を持ち直し、
彼女が目線を送る場所を、目で追った。
そして思いもよらない光景に出くわし、驚いたが、しかし彼の中で何かに合点が入った。

コブラ「フフッ…なるほどそういう事か」

コブラ「ありゃレーザーじゃなくてプラズマだ」

コブラの眼前には、巨大な竜と、それと対峙する『雷を持った男』が居た。
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