【スペース・コブラ】古い王の地、ロードラン (776レス)
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596: [saga] 2019/05/19(日)23:55 ID:IqlMA4dA0(1) AAS
法官「………」

法官はしばしの間、口を噤んだ。
法官は本来即答も可能な言葉を敢えて溜め、重さを加え、そして語った。

法官「ウーラシールにて地の底より見出された古き人が、闇を放ちました」

グウィン「!…闇とな…」

月の女神「な…ならば都は?ウーラシールはどうしたのですか?」
省24
597: 2019/06/04(火)15:36 ID:aP07wPkHO携(1) AAS
楽しみ
598: 2019/06/21(金)07:55 ID:tY1lRiTlO携(1) AAS
なんで神は人間のことこんなに信じてないんだろうって思ってたがこういう成り立ちだったのね……嫌悪感隠しながら利用してたくらいの勢いだったのか
599: [saga] 2019/06/25(火)03:54 ID:aa7490Ni0(1) AAS
グウィン「………」

女王の進言に、王は押し黙った。沈黙は否定や肯定を必ずしも表すものではない。
グウィンドリンがやや俯くと…

コブラ「!」

王と女王の微かな動きも止まり、広間の空気は全く動きを失った。
記憶の世界がグウィンドリンのものであるが故に、記憶の動きもまた、グウィンドリンに従う。

グウィンドリン「我が王は悩み、しかし終に、竜との同盟を結んだ」
省30
600: 2019/07/07(日)07:22 ID:j/J4l8yd0(1/2) AAS
カオルちゃんは夜早く寝かせて朝早く起こしてくれるような存在だった…?
601: 2019/07/07(日)07:23 ID:j/J4l8yd0(2/2) AAS
うああい誤爆った ごめんなさい
602: 2019/07/07(日)21:58 ID:KoztDckNo(1) AAS
ストーリーの解釈がホント面白い
603: 2019/08/11(日)00:41 ID:g1U5LN89O携(1) AAS
待機
604: [saga] 2019/08/12(月)07:11 ID:mOGgf22A0(1) AAS
抜けるような晴天と眩い太陽がアノール・ロンドを見下ろす中、王城の正門前では、神々による『儀式』が行われていた。
長い階段の最頂部に、銀騎士の背丈ほどもある大剣を穿いた王が立ち、その両脇には太陽の第一王女と第一王子が立つ。
王の背後には女王が控え、その隣には法官の影が差している。
月の子らの姿はどこにも無く、階段の両脇には黒騎士が層を成して立ち並び、剣を胸元に立てていた。
宙に浮かぶ銀騎士達には神々が混じり、そこにはオーンスタインの姿もあった。

コブラ「流石だな。神話時代の全盛ともなると、空を飛ぶくらいは普通ってわけか」

グウィンドリン「我ら神々が火を受けた時、備わった力だ。アノール・ロンドも飛翔を前提とし、建てられている」

グウィンドリン「だが皮肉と言うべきか、世界の火の弱まりによって最初に失われたのも、この力だった」

コブラ「あんたらの翼も蝋だったわけだ。で、王様は何処に行こうとしてるんだ?剣を持ち出すんなら、バカンスってわけでも無いんだろ?」
省26
605: 2019/08/12(月)13:58 ID:NoT3irZ5O携(1) AAS
まあそんなこと言われても大人しく火にくべられる男じゃないしなコブラ
しかし世界そのものが詰んでるなここは
606: [saga] 2019/08/14(水)03:35 ID:wD4UrRil0(1) AAS
ヴン!!

コブラ「!」

突如、記憶の風景が消滅し、闇がコブラとグウィンドリンを包んだ。
空も地も無く、上下さえも定かではない。

コブラ「停電か?それとも上映終わり?」

グウィンドリン「王が火継ぎに旅立ったのち、我ら月の子らは再びアノール・ロンドの奥へと秘され、政から離された」
省21
607: 2019/08/22(木)15:52 ID:sLWvM18eO携(1) AAS
ベルカ!!
608: [saga] 2019/09/10(火)01:21 ID:dRuSYwHz0(1/2) AAS
コブラ「クーデターか。ますます神話らしくなってきたぜ」

尊位を堕とし、支えられた法に異を唱える行いこそが神話であるというコブラの認識を、グウィンドリンは否定しなかった。
ただ黙して聞き入れ、かつての法官が眺めたように、過去を見渡している。
意志ある者を縛るのは、やはり力と法、そして因果応報なのだから。

新王「なにゆえに」

ベルカ「とぼけまいぞ。すでに汝の成した悪行も聞き及んでいる」

コブラ「白鳥に化けて尻でも触ったか?」
省31
609: 2019/09/10(火)02:44 ID:n5OTuh82o(1) AAS
眠り竜シンか
2要素も拾ってくれるとは
610: [saga] 2019/09/10(火)14:59 ID:dRuSYwHz0(2/2) AAS
コブラ「ふーむ…つまりは敵を騙すにはまず味方からってヤツをやろうとして、上手くやりすぎたんだな」

グウィンドリン「味方を騙す?何を言うか貴公は…」

コブラ「俺の世界のコトワザさ。太陽王の息子の妹…いや、弟であるアンタでさえこの考え方に馴染みが無いとすると、相当に徹底してたみたいだな」

コブラ「人の信仰によって神々が力を強めるってんなら、力の増幅装置とも言える人間に、同調するヤツらも少なくなかったはずだ。というか俺の経験から言わせてもらえば、そっちの方が多くなる。神を名乗るヤツは決まって俺よりも強欲で自信家だからな」

コブラ「でだ、そんな連中がそうでない連中と1つ屋根の下で暮らすとなると…まぁよくて美人を巡って殴りあい、悪くて派閥間の殺し合いに発展しかねないだろ?アンタの兄貴はそれを嫌ったのさ」
省31
611: 2019/09/10(火)19:30 ID:xOw1oi6DO携(1) AAS
コブラの説明が解り易くて助かる
612: 2019/09/10(火)21:43 ID:wYXAqMVgo(1) AAS
なんか説明を聞けば聞くほどこんな世界滅ぶなら滅んでしまえ感が……
613: [saga] 2019/09/11(水)03:18 ID:eROt+AEL0(1) AAS
剣槍を携え、ベルカの横を通り過ぎ、大広間から歩き去らんと歩を進める王に、神々は気圧されるように道を開けた。
王が歩く最後の道には、恥を知らぬかと王に罵倒を浴びせ掛ける者、見捨てられると怯える者などの声が二、三転がり込んで来たが、それが石床に消えるほどに、道は静かだった。
王へ注がれる視線は様々に心を含んでいたが、王はどれとも視線を絡めず、足元さえも見ずに歩き去っていく。

ベルカ「太陽の長子。無名の王よ。汝に太陽の導きを」

背中に仮初めの惜別を投げかけられても、無名の王は振り向かず、立ち止まりもしなかった。

無名の王「太陽は既に導いた。ゆえに我は示された地へとゆくのだ」

王はそのまま歩き去り、大聖堂を出て大階段を二、三降ると、剣槍を天に向け掲げた。
空の雲は剣槍に惹かれるようにして集まり、風と共に剣槍と王を取り囲む。
足元にも雲と風の塊が生じ、周囲を飛び回る風に雷が含まれはじめた瞬間…
省28
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(1): [saga] 2019/10/05(土)02:39 ID:wyHlKdSF0(1) AAS
古き日のグウィンドリン「報告?我ら月らである我が身に、何かせよというのか?政を執り行う権利は、竜の血を引く忌子には無い」

古き日のグウィンドリン「それとも、白竜公を書庫にではなく、我が居室に押し込めよとでも言われたか」

石鎧の戦士「………」

石鎧の戦士に、霊廟の主は母から聞いた事実に、現状への怒気と諦観を含めて言葉を返した。
石鎧の戦士は投げ返された言葉に身じろぎのひとつしない。
それだけでも、かつてのグウィンドリンは事実が覆い隠す真実を看破したが、確信を持つためにも更に言葉を連ねた。

古き日のグウィンドリン「竜の敵対者が竜を護るなど、信奉者達への突き放しにあたると、汝は疑いは持たぬのか?」
省27
615: 2019/10/05(土)11:28 ID:3AxRpwQMO携(1) AAS
話を聞けば聞くほど詰んでるわこの世界という気持ちが強くなっていく……
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