にこ「きっと青春が聞こえる」 (691レス)
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1: ◆yZNKissmP6NG [saga] 2016/03/12(土)11:46 ID:vN5K0eK3o(1/9) AAS
ジリリリリリリリリ……
にこ「……っるさーい」
カチッ
にこ「ふあぁぁぁあ」ムクッ
にこ「………」
省2
2: ◆yZNKissmP6NG [saga] 2016/03/12(土)11:56 ID:vN5K0eK3o(2/9) AAS
まだ肌寒さを感じる、3月某日朝。
ぬくもりが残る布団の中から、私は恨めし気に目覚まし時計を睨み付ける。
AM7:00
音ノ木坂を卒業した私が起きるにはまだ全然早い時間なんだけど――今日はお出かけの日。
いや、今日も、か。
省3
3: ◆yZNKissmP6NG [saga] 2016/03/12(土)12:01 ID:vN5K0eK3o(3/9) AAS
にこ(終わらせる、べきなのよね……後輩たちが決めたことだもん)
にこ(学園を去る人間が――スクールアイドルでなくなる張本人がしがみついてたんじゃ、カッコがつかないし)
にこ(でも……みんなが、望んでる)
にこ(μ'sがスクールアイドルとして……ううん、ただのアイドルとしてでも)
にこ(活動を続けることを、頂点に君臨し続けることを、たくさんの人が望んでる)
省3
4: ◆yZNKissmP6NG [saga] 2016/03/12(土)12:07 ID:vN5K0eK3o(4/9) AAS
アイドルって、やっぱりすごい。
μ'sとして活動してきた私が、改めて実感したこと。アイドルって、やっぱりすごい。
こんなにドキドキできて。
こんなにワクワクできて。
こんなに――にこにこできて。
省5
5: ◆yZNKissmP6NG [saga] 2016/03/12(土)12:24 ID:vN5K0eK3o(5/9) AAS
専門学校進学。私が決めた、私の進む道。
正直金銭的にかなり厳しいのは理解してた。だから、私のアイドルへの夢も、ここまでかなって思ってた。
そう思えたのも、きっとμ'sとしての一年間があったから。
満足したからじゃ、もちろんなくて。
「満足したでしょ」って、自分に言い聞かせることができるくらいの経験ができたから。
省1
6: ◆yZNKissmP6NG [saga] 2016/03/12(土)12:32 ID:vN5K0eK3o(6/9) AAS
でも、私が高校卒業したら働くって言ったら、ママはきょとんとした顔でこう言った。
『へ? あなたアイドルになるんでしょ?』
言われて、きょとんとするのは私の方だった。
何を当たり前のことを? みたいな口調で言われたもんだから、そりゃきょとんともするでしょ。
で、まあ私もよくわかんないままに、
省2
7: ◆yZNKissmP6NG [saga] 2016/03/12(土)12:51 ID:vN5K0eK3o(7/9) AAS
首の皮一枚でつながった私のアイドル人生。
学校で勉強すれば、きっと今までとは比べ物にならない上達が見込めるはず。
そのうち今までとは比べ物にならないきれいな衣装を着て。
今までとは比べ物にならない素敵な歌を歌って。
矢澤にこ、ここにあり! って、世界中の人々に知らしめることができる……かもしれない。
だけど。
省4
8: ◆yZNKissmP6NG [saga] 2016/03/12(土)13:11 ID:vN5K0eK3o(8/9) AAS
にこ「いっそのこと、この一年間やりなおせたらなぁ」
なにげなーくつぶやいた一言が、実は一番望んでることかも。頭の中で繰り返してみて……うん、やっぱりそれが一番ステキ。
μ'sとして駆け抜けた一年間。
もっともっと感じていたい。もっともっと刻み込みたい。
ありえないことだって、わかっていても。
省13
9(1): ◆yZNKissmP6NG [saga] 2016/03/12(土)13:12 ID:vN5K0eK3o(9/9) AAS
とりあえずここまで
アニメ設定だったりSID設定だったり自分の勘違いだったりが混ざった世界観だけどお気になさらず
続きはまたあとで
10: 2016/03/12(土)13:54 ID:ai6+sCk/O携(1) AAS
なんか似たようなスレタイのssを見たことがあるぞ
11: 2016/03/12(土)15:51 ID:RvG2gCxvO携(1) AAS
期待
12: 2016/03/14(月)21:58 ID:LWRHdbYsO携(1) AAS
期待だなぁ
13: ◆yZNKissmP6NG [saga] 2016/03/14(月)23:45 ID:NCF1xuP3o(1/2) AAS
にこ「おはよー」
こころ「あー、にこにーおはよー」
ここあ「おはよー」
にこ「はいはーい、二人ともおはようにこー」
仲良く朝ご飯をとっているふたごちゃんを軽くあしらい、私も自分の席に着く。
省6
14: ◆yZNKissmP6NG [saga] 2016/03/14(月)23:55 ID:NCF1xuP3o(2/2) AAS
こころ「むぅ……こころぷちとまときらーい」
サラダのプチトマトをフォークでで貫きつつ、こころがぐずつく。
ここあ「どうしてー? トマトおいしいよ?」
こころ「トマトはおいしいけど、ぷちとまとはすっぱいもん!」
ここあ「すっぱくないもん!」
こころ「すっぱい!」
省11
15: ◆yZNKissmP6NG [saga] 2016/03/15(火)00:06 ID:V+INWURXo(1/19) AAS
と。そこで私はようやくある違和感に気づく。
きゃーきゃーと騒がしい朝食。別に珍しい風景ではない。
というか、朝食に限らずこころとここあがいるときは大抵こんな騒がしさが矢澤家の日常。
――そう、こころとここあがいるときは。
にこ(昨日の夜――この二人、いたっけ?)
省8
16: ◆yZNKissmP6NG [saga] 2016/03/15(火)00:17 ID:V+INWURXo(2/19) AAS
にこママ「……ちょっと、大丈夫? 具合悪いの?」
にこ「う、ううん、違うの、そうじゃなくって……」
にこママ「あんまり体調がよくないなら、今日は学校お休みしたほうがいいんじゃ……」
にこ「ほんと、大丈夫だから! ちょっと寝ぼけてただけ! ――ごちそうさま!」
話が妙な方向にずれてきたため、慌てて牛乳を飲み干す。
省8
17: ◆yZNKissmP6NG [saga] 2016/03/15(火)00:25 ID:V+INWURXo(3/19) AAS
三年生が卒業したものだから、通学路を歩く音ノ木坂生は少し前よりぐっと減った。
まあ単純に考えれば三分の一がいなくなったのだからそう感じるのも当然か。
にこ(ま、にこみたいな例外もいるんだけどね)
見ると私と同じ緑リボンの生徒もちらほら見られる。どんな理由か知らないけど卒業してからもごくろーさま。
……なーんて、人のこと言えないけど。
省7
18: ◆yZNKissmP6NG [saga] 2016/03/15(火)00:30 ID:V+INWURXo(4/19) AAS
――なんて思ったのは、その瞬間だけで。
希「え? ……にこっち?」
絵里「…………?」
いぶかしげな二人の表情は、なんというか、予想外。
え、今のジョークそんなにマズった?
省12
19: ◆yZNKissmP6NG [saga] 2016/03/15(火)00:36 ID:V+INWURXo(5/19) AAS
絵里「一応生徒会長だし、希からもあなたの話は聞いたことあるから名前くらいは知ってる」
絵里「だけど、それだけでしょう?」
絵里「少なくとも――急に肩をはたかれて呼び捨てにされるような仲ではないと自覚していたのだけれど」
にこ「…………」
この子、何言ってんの?
省9
20: ◆yZNKissmP6NG [saga] 2016/03/15(火)00:44 ID:V+INWURXo(6/19) AAS
チャイムの音が遠い。
呆然と立ち尽くす私を、急ぎ足の生徒が追い抜いていく。
なにこれ、ドッキリ?
騙されたでしょーって、穂乃果あたりがネタばらしの看板でも持ってくるの?
じゃあさ、早くしなさいよ。
省11
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