[過去ログ] カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」 (1002レス)
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966: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2015/09/30(水)13:23 ID:dDlOsfYO0(11/19) AAS
クリムゾン『その声、リョウマかい?』

リョウマ『ああ、なんだか気落ちしているようだったからな』

クリムゾン『はは、恥ずかしいところ見られちゃったね。こんなところに遙々来てもらってるのにさ。もう、シュヴァリエの生活も板に付いた感じじゃないか?』

リョウマ『そうだな、あの作戦の日に上陸してからずっとここにいたのだからな。慣れるものさ』

クリムゾン『それも、そうだよね……』
省9
967: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2015/09/30(水)13:28 ID:dDlOsfYO0(12/19) AAS
クリムゾン『あのさ……リョウマがもしも、ここを攻めてきた暗夜軍だったら、民間人たちをどうしていたと思う?』

リョウマ『抵抗する者は切り捨てるしかない。だが、力無き者や無抵抗なもの、降伏した者に刃を下ろすことはない。する必要性がないことだからな』

クリムゾン『そう。私ね、マカラスで死んだ白夜兵の数、数えたんだ。確かに少なくない数が死んだけど、遺体は30くらいしかなかったよ。全部が民間人のでも、マカラスに連れていかれた数には及んでなかった』

リョウマ『そうか……。タクミから話は聞いている。マカラスを開放したのはカムイだとな……。あいつはそれに気が付いたのかもしれない、あそこにいるのが戦闘兵じゃないことに。そんなカムイが戻ってくれば、白夜は元に戻ってくれると、どこかでまだ信じている俺がいる。情けないとはわかっていてもな』

クリムゾン『ねぇ、リョウマ。私、カムイともう一度話してみたいんだ』
省11
968: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2015/09/30(水)13:31 ID:dDlOsfYO0(13/19) AAS
―暗夜王国・クラーケンシュタイン城『マクベスの執務室』―

マクベス「おもしろくありませんね、なぜあのような小娘に正規軍の指揮など……」

マクベス「ガロン王様もどうかしている。カムイ王女はここまで奇麗に事を運んできましたが、そこがあやしいと思うべきところ」

マクベス「やはり、カムイ王女は未だ白夜と繋がっていて、情報を漏らしていると考えれば辻褄があうのです」

マクベス「ノートルディア公国を襲うはずの戦力が港町ディアとシュヴァリエ公国に向かったのも納得できるというもの……だが、証拠など何もない机上の空論、こんなものではガロン王様は耳さえも傾けて――」
省13
969: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2015/09/30(水)13:32 ID:dDlOsfYO0(14/19) AAS
 残りはいつもくらいの時間になります。
970: 2015/09/30(水)19:15 ID:CxK6IATWO携(1) AAS
カザハナはストックホルム症候群的なものなのかな?て思った
971: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2015/09/30(水)22:37 ID:dDlOsfYO0(15/19) AAS
◆◆◆◆◆◆
―暗夜王国・北の城塞『カムイの部屋』―

 コンコン ガチャ

リリス「カムイ様、クリムゾン様をお連れいたしました」

カムイ「はい、ありがとございます」

クリムゾン「………」
省19
972: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2015/09/30(水)23:07 ID:dDlOsfYO0(16/19) AAS
クリムゾン「ああ、あんたの思っているとおりだけど、シュヴァリエ公国と白夜王国は繋がってる。共に暗夜を打倒するっていう旗の下にね」

カムイ「ということは、あの時、シュヴァリエ公国が白夜軍に占拠されたというのは……」

クリムゾン「真っ赤な嘘だ。いや、真っ白な嘘って言ったほうがいいのかな。シュヴァリエ公国は白夜軍に飲食住すべてを提供してたからね。港町ディアの攻撃は城壁に援軍を送られないための戦いだったんだよ」

カムイ「……だから、役目が済んだとヒノカさんの臣下が零していたのですね」

クリムゾン「そうだよ。城壁を攻略するのも簡単だったよ。暗夜の大将に財宝とかを一切合財積んだ馬車を差し出してね、これをあげるから城壁にしばらく匿ってくれってね。あとは、白夜軍が攻めてきたと同時に、内部にいた私たちが攻撃を開始するだけで済んだよ」
省2
973: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2015/09/30(水)23:19 ID:dDlOsfYO0(17/19) AAS
カムイ「……」

クリムゾン「今ね、シュヴァリエは弱小国として暗夜に認識されてるよ。弱い白夜軍に負けてしまう、非力な国だってね。でもそれでいいんだ、そのおかげで、城壁の防衛に私たちはつくことができたからね。今、誰もが暗夜に対して攻撃を仕掛けようとしてる。今はそういう段階なんだ」

カムイ「反乱をおこす、そう言いたいんですね」

クリムゾン「ああ、私も暗夜と一矢報いるため技を磨いて来たからね。この力は自由と平和のために使うつもりでいたんだ」

クリムゾン「いたんだけどさ……私にはわからなくなってきちゃったんだよ」
省10
974: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2015/09/30(水)23:30 ID:dDlOsfYO0(18/19) AAS
カムイ「リョウマさんはまだシュヴァリエにいるんですか?」

クリムゾン「本当はもう帰っている予定なんだ。それを私がお願いして待ってもらってるんだ。こういっちゃなんだけどさ、私ってみんなの行動の指針を担ってたりするんだよ。私が攻めようと言えば、兵士が動く。私が戦うことで兵たちの指揮が上がる。ははっ、今考えるとマスコットみたいだよ」

カムイ「クリムゾンさん」

クリムゾン「でもさ、リョウマはね。シュヴァリエをこの戦いに巻き込みたくないって言っていたよ。あと、カムイに戻ってきてほしいって零してた」

カムイ「……残念ですけど、そのリョウマさんの願いには答えられそうにもありません」
省3
975: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2015/09/30(水)23:45 ID:dDlOsfYO0(19/19) AAS
カムイ「そうですね。それで、クリムゾンさんは私に何を望むんですか?」

クリムゾン「カムイ、私たちと剣を取って闘ってくれないかな」

カムイ「それは、私も反乱に加われということですか?」

クリムゾン「そういうことになる。でもさ、それは今じゃないんだ、この反乱に私は正義を見出せない。たぶん、みんな人を殺したくて仕方がないだけなんだ。戦争に、悪意に酔いしれてる。この反乱の先に、私は平和も自由もなにも無いように思えてね……」

カムイ「……そうですか」
省9
976: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2015/10/01(木)00:01 ID:hH4N980c0(1/13) AAS
カムイ「そんなものでしょうか?」

クリムゾン「そんなものさ。それで、ぶり返して悪いんだけど。私の提案、どう思ってくれるんだい?」

カムイ「……反乱ですか。たしかにある部族の村の方と、それに似た約束をしています」

クリムゾン「えっ」

カムイ「といっても、反乱というものではありませんよ。白夜侵攻が決まったところで彼らを徴用して、防衛の任に付かせるんです。暗夜の主力が抜けている間に山賊の横行が予想されますから、それを制圧するために各地の遊撃をしてもらい、その功績で独立を果たすっていう、子供だましみたいな話なんですけどね」
省20
977: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2015/10/01(木)00:12 ID:hH4N980c0(2/13) AAS
カムイ「では、共に闘うことになったら。ちょっと噛ませてください」

クリムゾン「ちょっと、あんたおかしいよ。一体何がしたいんだ。あっんぁ、も、もう耳朶に、ふれない、触れないでよ」

カムイ「はい、そうですね。ありがとうございました」

クリムゾン「はぁ、こっちは心臓に鞭打って話に来たっていうのに」

カムイ「そう怒らないでください。クリムゾンさん、ではその時が来たら私はあなたとともに剣を取ることを約束しましょう」
省12
978: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2015/10/01(木)00:27 ID:hH4N980c0(3/13) AAS
◆◆◆◆◆◆
―暗夜王国・ウィンダム正門―

カムイ「では、お気をつけて」

クリムゾン「ああ、宿泊場所を提供してくれてありがとう」

カムイ「いいえ、それでは」

クリムゾン「ああ、それじゃ、また会おうね」
省19
979: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2015/10/01(木)00:28 ID:hH4N980c0(4/13) AAS
今日はここまでです。明日で休息が終わる感じです。
980: 2015/10/01(木)03:18 ID:qGp/RPvHo(1/2) AAS

こうやってみると本編のカムイはただ流されてるだけだったんだなと思う(小並)
981: 2015/10/01(木)12:42 ID:P7/EkTWco(1) AAS

やっぱ読んでて惹き込まれる魅力がある作品だなあ
続き楽しみにしてます
982: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2015/10/01(木)22:19 ID:hH4N980c0(5/13) AAS
◆◆◆◆◆◆
―暗夜王国・クラーケンシュタイン城―

カムイ「歓迎会ですか?」

エリーゼ「うん! アクアおねえちゃんが仲間になってくれたのに、あたしたち歓迎会してないなって思って。マークスおにいちゃんもレオンおにいちゃんにも話しをつけてあるから、どうかなって思って」

カムイ(シュヴァリエ公国のこともありますし、歓迎会を行うのは内心抵抗がありますが、でも、エリーゼさんが頑張って準備してくれたんですから、ここはその意思を組んであげるべきでしょうね)

カムイ「いいと思いますよ。では、アクアさんにも話を――」
省13
983: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2015/10/01(木)22:31 ID:hH4N980c0(6/13) AAS
―暗夜王国・カミラ邸―

アクア「おいしいわね」

カミラ「そう言ってもらえると嬉しいわ。アクアの好みは知らないから、カムイの好きなものにしてみたの」

アクア「……えっと」

カミラ「カミラでいいわ。その方が気が楽でしょ?」
省13
984: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2015/10/01(木)22:44 ID:hH4N980c0(7/13) AAS
カミラ「ええ、こうやってアクアと御話をして、お茶会を楽しめるなんて、いい日に決まってるじゃない」

アクア「そ、そう……」

カミラ「ふふっ、照れてるのね」

アクア「そ、そんなことないわ。ただ……」

カミラ「ただ?」
省19
985: ◆P2J2qxwRPm2A [saga] 2015/10/01(木)22:53 ID:hH4N980c0(8/13) AAS
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―暗夜王国・レオン邸―
マークス「そうか、アクアの歓迎会か、エリーゼらしい考えだな」

レオン「いいんじゃないかな、アクアも元は暗夜の王族で、故郷に戻ってきたようなものだし、僕たちの兄妹であることに変わりはないんだから」

マークス「うむ、父上にも出席してもらえるかどうか聞いてみよう」

レオン「……父上が参加してくれるとはあまり思えないけど」

マークス「そうかもしれんな。あれで、昔の父上は子煩悩だったと言って、幾人が信じるのかわからん」
省5
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