[過去ログ] 陽乃「静ちゃん、ひゃっはろー!」平塚「その呼び方はやめろ」 (27レス)
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1: ◆//lmDzMOyo 2015/06/10(水)02:23 ID:igKZ57p8o(1/14) AAS
俺ガイルのSSです。

短編で、すぐ終わる予定です。

SSWiki : 外部リンク:ss.vip2ch.com
2: ◆//lmDzMOyo 2015/06/10(水)02:24 ID:igKZ57p8o(2/14) AAS
特別棟の側にびゅうっと冷たい風が吹きすさび、私の白衣がはためいた。

身を切るような寒さに思わず体を震わせながら、ふぅと煙草の煙を吐く。

ぼーっとしながら、私はしばらくまっすぐ立ちのぼる煙草の煙を眺めていた。

もう年度末も近くなってきており、教師の仕事は日に日に忙しくなってきている。

入学、進級、卒業。
省4
3: ◆//lmDzMOyo 2015/06/10(水)02:24 ID:igKZ57p8o(3/14) AAS
……時計を確認しながらもう一本なら平気だろうと、箱から新しい煙草を取り出す。

ライターで煙草の先に火をつけると、私は煙草のフィルターを噛んだ。

年度末の職員室には、教師に相談しに来る生徒が多い。

さすがにその真面目な雰囲気の中で煙草を吸うのは気が引けたので、こうやって寒さに耐えながら外で煙草を吸っているのだ。

ふうと、また白い煙を口から吐き出す。
省3
4: ◆//lmDzMOyo 2015/06/10(水)02:25 ID:igKZ57p8o(4/14) AAS
あれからもう二年が経つのか、時が流れるのは早いなと感じる。

歳を取るごとに時間の流れは比例して早くなる。

……いや、まだ、まだ歳を取ったと言えるほどじゃないはずだ。

出会いが欲しいなぁと空に消えていった煙の末を眺めていると、コッコッとこちらの方に向かってくる足音が聞こえた。

ふとそちらの方に目をやると、そこには知った顔の元教え子の姿があった。
省3
5: ◆//lmDzMOyo 2015/06/10(水)02:25 ID:igKZ57p8o(5/14) AAS
陽乃は私の顔を見つけると、顔に笑みを浮かべながら手を振ってきた。

陽乃「静ちゃん、ひゃっはろー!」

平塚「その呼び方はやめろ」

やや強めにそう言ったが、陽乃はまぁまぁと笑って聞き流した。流すな。

そのまま陽乃は私の側にまで走り寄ってくる。
省3
6: ◆//lmDzMOyo 2015/06/10(水)02:26 ID:igKZ57p8o(6/14) AAS
さて、なんで陽乃がここにいるのか……と考えたところで、今日ある進路相談会の存在を思い出した。

おそらく、今日もそれに陽乃が相談役として呼ばれていたのだろう。

……いや、おそらく呼ばれたというよりは呼ばれるように手を回していたのだろうな。

平塚「進路相談会じゃなかったのか」

陽乃「んー、一旦区切りが良かったからね。静ちゃんを探しにきたの」
省2
7: ◆//lmDzMOyo 2015/06/10(水)02:26 ID:igKZ57p8o(7/14) AAS
平塚「すぐに戻れ」

陽乃「えーっ、ほんとつれないなぁ」

ぷくーとわざとらしく頬を膨らませながら私の前に立つ陽乃の印象は、二年前と変わりない。

平塚「区切りが良いからと言ったが、まだ進路相談会は終わっていないだろう。相談役が途中で抜け出していいわけあるか」

陽乃「ちぇっ、せっかく静ちゃんと二人きりになれると思ったのに」
省3
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