[過去ログ] 勇者「見覚えのある世界」 (21レス)
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1: 1◆oNDhRi.Qoo 2015/05/27(水)03:06 ID:onT9fHc40(1/15) AAS
地の文あり、つかSSと呼べるかすら不明

書き溜めはあるけどまだ書き終わってない。

そんなふざけたスレですが、ご勘弁願えたらなと思ってます。

SSWiki : 外部リンク:ss.vip2ch.com
2: 1◆oNDhRi.Qoo 2015/05/27(水)03:07 ID:onT9fHc40(2/15) AAS
思えば、最初からこうなる事は分かっていて、やろうと思えばこんな結末を迎えなくたって済んだのかも知れない。

なんて、今更後悔した所で、もう遅い。

彼女に俺が渡した指輪は、結局、最後の最後まで、彼女の指にはめられる事は無かった。

戦意喪失した俺は、力無くその場に座り込む事しか出来なかった。

目の前の脅威は、そんな俺を見て、心底楽しそうに笑って、得物を振りかぶった。
省2
3: 1◆oNDhRi.Qoo 2015/05/27(水)03:07 ID:onT9fHc40(3/15) AAS
ーーーーー……

「ーーー選ばれし神の子よ、汝は天よりある使命を与えられた」

「……え?」

理解しがたい事実が、目の前に唐突に現れた。

目の前にいた悪は姿を消し、代わりに見慣れた顔の男性が、神父が、そこにいた。
省9
4: 1◆oNDhRi.Qoo [saga] 2015/05/27(水)03:09 ID:onT9fHc40(4/15) AAS
ーーーーー

全てがおかしい。理解が追いつかない。思考はまとまらない。

確かに俺はあそこで、魔王の城で、魔王の一撃を受けて死んだ。いや、正しくは死ぬ、はずだった。

しかしどうだ?次の瞬間、俺はこの始まりの町にいた。

そして俺が勇者として旅立つため、神父のお言葉を頂戴する場面にいた。
省7
5: 1◆oNDhRi.Qoo [saga] 2015/05/27(水)03:10 ID:onT9fHc40(5/15) AAS
目の前の信じがたい現実を、飲み込めないでいる。

そうやって考えていく内に、これまた信じがたい仮定だが、それでも先の案よりは現実的な答えが浮かんだ。

「……俺は、夢を見ていたんじゃないか?」

そう、俺は夢を見ていた。
これから勇者として使命を受け、旅立ち、世界を救うために戦う。
その重圧から、あんなおぞましい夢を見た。

そうだ。そうに決まっている。いや、そうであってくれ。
省8
6: 1◆oNDhRi.Qoo [saga] 2015/05/27(水)03:11 ID:onT9fHc40(6/15) AAS
ーーーーー

俺が見た夢では、あの酒場で、ある男と出会った。

最初はその男の性格について行けず、共に旅する事をやめようと思った。

しかし、戦闘になるとその男は豹変し、危険を顧みず、勇敢に敵をなぎ倒していった。

そんな男を見て、俺は考えを改め、彼を仲間に引き入れた。
省13
7: 1◆oNDhRi.Qoo [saga] 2015/05/27(水)03:12 ID:onT9fHc40(7/15) AAS
やめろ、やめてくれ。

夢を、夢でいさせてくれ。

だから、目の前で、そうやって、ヘラヘラと笑いながら、現れないで、ヘラヘラと話しかけないでくれ。

「戦い方から察するに、お前、勇者だろ?奇遇だな。俺、勇者を探してたんだよ。あ、俺の役職は……」

「剣……士……」
省8
8: 1◆oNDhRi.Qoo [saga] 2015/05/27(水)03:12 ID:onT9fHc40(8/15) AAS
〜〜〜〜〜

『ッ!!オイ、お前もう……』

『大丈夫だっつんてんだろ……仲間信じろ馬鹿……お前こそ、なんだか苦しそうだけど大丈夫か?』

スッ……

〜〜〜〜〜
省11
9: 1◆oNDhRi.Qoo [saga] 2015/05/27(水)03:13 ID:onT9fHc40(9/15) AAS
ーーーーー

「で、落ち着いたか?」

「あぁ……すまなかったな。世話をかけて」

「いーのいーの、目の前で人が苦しんでりゃ、助けるのは当たり前よ」

「……そうか」
省9
10: 1◆oNDhRi.Qoo [saga] 2015/05/27(水)03:14 ID:onT9fHc40(10/15) AAS
……分かっている。それでも、それを、結論として認めたくないのだ。

それを認めてしまえば、楽になれるのも、あの悲劇を免れる事が出来るかもしれないのも。

あの俺が、そう思ったように。

しかし、まだ、この非現実に抗っていたいとも、思ってしまうのだ。

俺がそんな風に考えていると、剣士は堪らなくなったかのように、切り出した。
省3
11: 1◆oNDhRi.Qoo [saga] 2015/05/27(水)03:14 ID:onT9fHc40(11/15) AAS
「自分で言うのもなんだが、腕には自信があるぜ」

知っている。剣術では剣士には敵わなかった。
最後の、あの時まで。

俺の知っている剣士であれば、仲間にしない手はない。

だが、仲間にしてしまえば、それを、認める事になってしまうような気がして、躊躇ってしまう。

それを認めて、あの結末を避けるため、行動すればいいのかもしれない。
省8
12: 1◆oNDhRi.Qoo [saga] 2015/05/27(水)03:15 ID:onT9fHc40(12/15) AAS
「きっと、俺には想像もつかないような、信じがたい何かに悩んでんだろう。それが、きっと仲間を作る事を拒ませる。だから、お前はあの酒場を一人で出た……どうだ?」

「…………凄いな」

本当に、この男には、素直に感服する。

確かに俺は、言い訳を探してる。
この状況を、信じ難い真実から目を背ける事を正当化する言い訳を。

「……どうだ?俺に、その言い訳作りを手伝わせちゃくれねえか?」
省7
13: 1◆oNDhRi.Qoo 2015/05/27(水)03:16 ID:onT9fHc40(13/15) AAS
自慢気に長広舌をふるう剣士が、手に持つ木の枝の先をを、俺に向ける。

「勇者は、いつか来るかもしれない魔王の魔の手に怯えて生き長らえるか?」

「……それとこれとは、話が違うんじゃないか?」

「そう言うな、似たようなもんだろ。とにかく、俺はお前はそんな目の前の問題に逃げ続ける野郎じゃないと見込んでる」

「それは、俺が勇者だから、か?」
省8
14: 1◆oNDhRi.Qoo 2015/05/27(水)03:16 ID:onT9fHc40(14/15) AAS
「……もしかしたら、こういう運命なのかもしれないな」

「はい?」

「俺がどう足掻こうと、お前は俺の目の前に現れて、こうして、俺はお前と手を結ぶ。どうあっても、そうなるって決まってるのかもしれないな」

「……何言ってんだか」

「デカい独り言だよ。気にすんな」
省5
15: 1◆oNDhRi.Qoo 2015/05/27(水)03:23 ID:onT9fHc40(15/15) AAS
書き溜め投下終わり。

最低な事を言いますと、もしかしたらこのスレは、これで終わって、別スレを立てて、そこで完結するかもしれません。
その別スレでは本筋、登場人物、セリフ回し、また、ジャンルが勇者物でもなくなってしまうかもしれません。

それでも、必ず、なんらかの形で、今書きたいテーマのSSを完結させようと思います。

かのくぅ疲並みのクサイ文書で、お目汚し失礼しました。

出来たら、よろしくお願いします。
16: 2015/05/27(水)05:41 ID:Ad9VlaGlo(1) AAS


ひとまず行けるところまで続けてみたらええやん
17: 2015/05/27(水)09:16 ID:SDRRfgsKO携(1) AAS
いいぞ〜これ
18: 2015/05/27(水)12:28 ID:nBwY2SoA0(1) AAS
期待
19: 2015/05/27(水)12:31 ID:W+ly8kO4O携(1) AAS
ageんなカス
20: 2015/05/27(水)16:25 ID:cSyvkL1Ao(1) AAS
強くてニューゲームじゃん
21: 2015/05/30(土)11:46 ID:0QtS4o+Co(1) AAS
期待
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