[過去ログ] 前世の願いと今世の宿命 (38レス)
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31: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/27(土)01:35 ID:Twdko/5W0(31/37) AAS
家に着くと、いつも右手にある桜の自室に通られるのだが、今日はいきなり居間に通された
沢山の段ボールが積まれていて、家には大きな家具以外何もなかった

俺「引っ越しでもするの?」
桜「うん!お母さんが良い物件見つけたらしくて、そこに引っ越すの」
俺「そうなんだ」

これを嘘と見抜けなかった俺は馬鹿としか言いようがなかった

桜「ねえ、晩御飯つくるんだけど、カレー食べない?」
俺「え?作ってくれるの?」
桜「うん。初手料理を翔に振舞おうと思って」

桜は無垢な子どもの様な笑顔を浮かべていた
省6
32: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/27(土)01:38 ID:Twdko/5W0(32/37) AAS
俺は久しぶりに台所に立った
肩を並べて、話をしながら皮を剥いていく
初めてする桜との料理は予想以上に楽しかった
日も落ち始めた頃にカレーが完成して、居間に水と共に運んだ
味は桜がちゃんと味見しながら作ったから、安心だ
ただ俺が切った人参だけが、ゴロっとしていて大きく、それをスプーンで掬い、見て笑う

桜「これ大き過ぎだよ、翔」
俺「はは、男の料理って感じがしていいじゃない」
桜「でも、これは固そう」
俺「食べてみればわかるさ。大丈夫だと思うよ」
省7
33: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/27(土)01:39 ID:Twdko/5W0(33/37) AAS
日もすっかり暮れて、外は暗くなり、街灯がすでに点灯していて、その明りが歩く人々を照らしていた
夜空には満月が綺麗に顔を出していた

それを見ていると、後ろから桜が抱きついてくる

桜「ねえ、何を見ているの?」
俺「満月」
桜「どれどれ」

桜は背伸びして、俺の肩に顔を乗せ、空を見上げた

桜「あ、本当だ…」
省4
34: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/27(土)01:40 ID:Twdko/5W0(34/37) AAS
桜の部屋に移動し、俺はベッドに腰を下ろした
桜も俺と向かい合うように、椅子に座る
俺がなんとなく桜の顔を見ると、また下校する時に見せた真剣な顔で俺を見つめていた
見つめる桜の目にはすこしずつ涙が溜まっていく

俺「どうした?桜」

しかし、桜はなにも言わない

俺「おい、どうしたんだよ。本当に?」

そして、零れおちる涙
俺が涙を拭こうと、その場に立とうとすると、いきなり抱きついてきた
俺の腕の中で啜り泣く桜の声が静かな部屋の中に響く
省7
35: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/27(土)01:41 ID:Twdko/5W0(35/37) AAS
桜「ねえ」
俺「うん?」
桜「しよう?」
俺「え?」

俺は一瞬耳を疑う

俺「しようって、キスのこと?」
桜「ううん。違うよ」
俺「違うって。まさかあれ?」
桜「そう。それ」

桜は俺をベッドに押し倒して、今までないくらい、強く抱きしめてきた
省6
36: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/27(土)01:45 ID:Twdko/5W0(36/37) AAS
ゴールデンウィークが明けた日

桜とは何故かずっと連絡がつかず、結局一人で登校することとなった

ホームルームが始まり、一時間目の授業が始まった
それが終わると、眠気に襲われ、机に突っ伏した
すると、裕也が俺の下に血相を変えてやってきた

俺「どうした?そんな顔して」
裕「桜ちゃんが学校やめたらしい…」

俺は裕也が何を言っているのか理解できないでいた
省17
37: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/27(土)01:47 ID:Twdko/5W0(37/37) AAS
ここで〈第一章〉終わりです

次から〈第二章〉を書けます

稚拙な文ではありますが、よろしくお願いします

では、おやすみなさい
38: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/27(土)06:56 ID:3wfj38Uho(1) AAS
深夜にも同じ奴立てた?
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