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「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1361373676/
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696: 機械仕掛けのルルル 第三話 [sage saga] 2013/06/19(水) 00:11:50.43 ID:MVgIRfta0 >>695 せせりさんは描写的に大人の女性かなあと思ったらわりと少女で驚きました そういうギャップがまたなかなか味かなあと どちらかといえば女性向けの洋品店にふらりと立ち寄るお兄さん なんておしゃれなシチュエーションだと思ったのであんな感じになりました クロスありがとうございます 機械仕掛けのル・ル・ルシリーズはクロス相手を募集しています ケミカルな殺し屋さんと心温まる交流をしたいそこの貴方はぜひともどうぞー http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1361373676/696
697: 機械仕掛けのルルル 第四話 1/3 [sage saga] 2013/06/19(水) 00:14:02.04 ID:MVgIRfta0 「じゃあ母さん、今日は帰るから」 「身体に気をつけるんだよ、お茶買いすぎちゃってたから持って行って」 「じゃあ一本もらおうかな。身体には気をつけるよ、来週また来るよ」 病室の白いドアを締める。 茜さす廊下をゆっくりと歩いて行く。 病院の外に出ると、通りすがりの子供が目の前で転んだ。 助け起こして傷口を貰ったペットボトルのお茶で洗って、それから手を当てる。 怪我した部分の周りの細胞を素材にして、とりあえず傷口を塞ぐ生体絆創膏を錬成する。 人体は有機物質の集合体に過ぎないのだからこの程度は簡単だ。 こうしておけば通常より早く、また安全に自己再生が起きる。 「大丈夫か?」 頭に手を当てて能力を使う。 人体の機能の一部も利用してエンドルフィンの合成を加速させる。 「…………うん」 子供は自分の身体に起こっていることが理解できずに曖昧に頷く。 「たっくん!」 遅れて母親が駆けてくる。 「たっくん大丈夫だった? 申し訳ありませんうちの子が迷惑を……」 「いえいえ、怪我も浅そうで何よりです たっくんって言うのかい? お母さんにあんまり心配かけちゃ駄目だぞ」 「はぁい……」 俺はその場をそそくさと立ち去る。 「あ、待って下さい!」 後ろから母親が俺を呼び止める。 そんな時、丁度良く目の前に車が停まる。 「すいません、これから少し用事が有りまして」 俺はすかさずその見慣れた車に飛び乗った。 運転席にはいつもの彼女。 今日は首からおしゃれなネックレスをぶら下げている。 「病院って……身体でもわるいんですか?」 「禁煙外来に行ってるのさ」 そう言いながら煙草に火をつけようとして、やめる。 煙草の匂いが車に染み付くのはあまりよろしくないだろうから。 「……嘘つき」 「悪かったね」 「お母さんは元気でしたか」 「ああ、まあなんとかね」 「もうこんな仕事辞めたらどうです?」 「そうなると、君に会えなくなるんじゃないかな」 マキちゃんは悲しげな顔をして俺を見る。 やめてくれ、俺はただ自分の性分にあった仕事をしているだけなのに。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1361373676/697
698: 機械仕掛けのルルル 第四話 2/3 [sage saga] 2013/06/19(水) 00:15:26.61 ID:MVgIRfta0 「ところでそのおしゃれなネックレスは誰から貰ったんだい?」 「話をはぐらかさないで下さい」 「……今日は随分からむね」 「悪いですか、絡んで」 「理由くらいは教えてほしいな」 「私の担当する契約者の方って、こういう仕事をするだけ有って割合お金に困ってたり、事情が有ったりするんですよ」 「もしくは人殺しの好きなイカれた変態とかね」 「からかわないで下さい」 「悪い」 車は高速道路を進む。 「そういう人たちって辛い辛い言いながらも一生懸命仕事をするんです 死のうが、転属が許されようが、この仕事から開放されるとすごい嬉しそうな顔をするんです でも貴方は違います それって単純に貴方が我慢しているだけなんじゃないかって私はすごく心配なんですよ」 「そんなこたあ無いよ。ただ俺は……俺はねえ」 俺は死にたくない。 でも、もっとギリギリの戦いをしたい。 普通なら敵わない強敵に、知恵と勇気を振り絞って戦ってみたい。 そんな状況にただ只管に焦がれているだけなのだ。 「じゃあ君に気持ちをぶつけても良いのかい?」 「え……?」 「冗談だよ。それより前に言っていた依頼はどうした?」 マキちゃんは俺に一枚の写真を取り出す。 その男の顔に俺は見覚えが有った。 「タコ妊娠の契約者です。元々組織に所属していたのですが逃走、凶悪犯罪者を男も女も片っ端から妊娠させてるとか」 「訳がわからないよ」 この仕事をやっていて辛いのはこういうガチなキチガイの相手をさせられるときだ。 「えぇと、何やら彼らは愛を学ぶべきだと主張しているそうな」 「解った。何一つ分からない」 「その言葉を聞いて安心しましたよ。依頼されたもの、今のうちに渡しておきますね」 「サンキュー」 マキちゃんは俺に一丁の拳銃を渡す。 俺はそれを受け取ってスーツの下のホルスターにしまう。 「撃ったことあるんですか?」 「親父とハワイで」 「誤射しないでくださいね」 「おいおい、これでも上手だったんだぞ」 「まあそういうことにしましょう。あと五分で予定のポイントまで着きます。対象が現在潜伏中の建物です。奴はこの中に拉致した凶悪犯を閉じ込めている模様です」 しばらくすると山奥の洋館の前に車が停まる。 車から降りてトランクからRPG7を取り出し、洋館に向けてぶっぱなした。 派手に砕け散る洋館。 すぐに中から男が慌てて飛び出してくる。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1361373676/698
699: 機械仕掛けのルルル 第四話 2/3 [sage saga] 2013/06/19(水) 00:15:57.95 ID:MVgIRfta0 「貴様! い、い、一体何を……」 気が動転している男に胸元から取り出した拳銃から弾丸を数発叩きこむ。 「人の話を聞け!」 撃たれながらも男は元気そうだ。弾丸を柔らかい体で受け止めたらしい。 「うわっ、死なねえのか。やっぱり化け物だな」 「まさかお前、組織の……」 まあ組織の殺し屋だが名乗る訳にはいかない。 返事代わりにありったけの弾丸を放り込む。 弾倉が空になったらホルスターに閉まって男の目を見つめる。 男の身体はすぐに動かなくなり、何やらわけのわからないことを喚きながら地面に頭を打ち付け始める。 しばらくすると男は動かなくなり、周囲に静寂が訪れる。 「終わりましたか?」 マキちゃんが車から顔を出す。 「来るな!」 俺がそう叫んだ次の瞬間、男の遺骸の中からタコのような気持ち悪い生き物が現れて俺に向けて飛びかかってくる。 紙一重で俺は飛んできたそれを躱すが、そいつはアホ面ぶら下げたマキちゃんに向けてそのまま襲い掛かる。 少女の悲鳴。 マキちゃんの顔にタコが張り付いている。 「くっくっく、驚いただろう!」 タコの頭に人の顔が浮かぶ。 「これが本当のタコ妊娠 この都市伝説の能力の秘奥とは……俺自身が妊娠することだ 予想もつかなかっただろう!」 はい、すごいきもいです。 でもその能力については予想がついていました。 「本田さん! 助けて……」 「おぉっと動くなよ本田とやら! お前が下手なことをすればこいつもママになってもらうぜ!」 セリフが一々卑猥なのはもう突っ込むまい。 「待て、少し話をしよう」 「話? 貴様とする話などない! 貴様を孕ませてから次はこの女だああああああ!」 そう叫びながらタコ人間は人の顔の部分から派手に喀血する。 マキちゃんはとっさにタコを振り払って地面に叩きつける。 「な、なんだこれは……身体がおかしい ええい、次の身体に……」 タコ人間の身体から新しいタコ人間が生まれる。 だがそいつの身体もまた、明らかにおかしい。 足の数は欠け、色も真っ白だ。 「な、なんだこれは……!」 劣化ウラン弾だ。 微量な放射性しか持たないが、それでも身体の小さな胎児には深刻な致命傷となっただろう。 しかもあれだけの速度で細胞の分裂などを行なっていたのだから、そのぶん傷ついた遺伝子も滅茶苦茶に複製された筈。 「呪いだよ、俺の瞳からは逃れられない」 そう、これはいわば人の生み出した呪いだ。 そして俺に狙われて生き残った者も居ない。 嘘は吐いてない。 マキちゃんの運転する車がゆっくりとタコ人間を踏み潰す。 「俺の仕事とるなよ」 そう言いながら車に乗り込み、とりあえず彼女のベトベトになってた顔を拭いてあげた。 さすがのマキちゃんもちょっと泣きそうになってた。可愛い。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1361373676/699
700: 機械仕掛けのルルル 第四話 3/3 [sage saga] 2013/06/19(水) 00:17:26.25 ID:MVgIRfta0 というわけで名前欄間違えたけど今回の話も終わり せっかく考えた弱点を描写するチャンスがねえ する時は負ける時なんじゃねえの?ってのは無しで http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1361373676/700
708: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga] 2013/06/19(水) 21:53:20.25 ID:MVgIRfta0 >>701 クロスの何が良いって相手方の作品を丹念に読むことになるってことですよ 色々先方の作品を読み込んでさりげない工夫とか描写に「おお」とか「ああ!」ってなったりできるのが素敵です 男を妊娠させるだなんてそんなのやおい穴作るに決まってるじゃないですか この世界の住人はきっとやおい穴を標準搭載ですよ 嘘ですごめんなさい言ってみただけです なんかそういうこと言ってみたくなる時ってあるじゃあないですか というわけでクロス相手まだまだ募集中です 許可が出たら即座に暗殺者が乗り込みます――――――って書くと物騒だ >>702->>706 乙でした しっかりとした文章に、読みこまされるテンポの良さ グイグイ引きこまれていきます 電子機器を使った多重詠唱とかそういうネタが本当に大好きなのでニヤニヤしてしまいました そんな感じで引きこまれていたところでマンマ・ミーアだったので続きがまた気になってしまいます 次の更新をお待ちしております http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1361373676/708
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