[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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467: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:16 ID:/iJ5+mdTo(1/11) AAS
教室を出て、少しの間歩き、ある程度離れた場所で向かい合う二人。

教授「で、何か用かい?」

康平「……退席の理由が嘘ってのはバレてるようですね」

教授「ああ。この僕の昏き混沌より深い叡知に見通せないことはないからね」

出来の悪いアメリカ映画の主役のように手を広げ、愉快そうに笑う。
省7
468: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:17 ID:/iJ5+mdTo(2/11) AAS
教授「……おいおい、時間を考えてくれ。そんな大音声、他の講義に迷惑だろう?」

耳を塞ぎ、辺りを見回しながら顔をしかめる教授。
だが康平は構わず続ける。

康平「だいたい!都市伝説や契約のことを人に知られないようにしろって言ったのは教授でしょーが!
それをあんな大勢の前で……!何がしたいんですか!貴方って人は!」

教授「大丈夫だ、あの程度の会話で全てを理解できる人間はいない。」

康平「そりゃそーでしょうけど!大体なんであんな話をするんです!?」
省6
469: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:17 ID:/iJ5+mdTo(3/11) AAS
教授「でも、君たちは呼んでも来てくれないだろう?芹沢さんはいつでもツーリング中だし、清川君は自由な時間も少ない。
   虎君はほとんど一年中病欠だし、いつでも呼べば捕まるのは君だけさ。」

なるほど、それがこき使われる理由か、と納得する康平の前で教授は天を仰ぐ。

教授「だから、考えたのさ。講義ならこっちから連絡しなくても、勝手にみんな集まってくると!
   集める手間も省けて、ついでに講義の時間を使って用事を済ませられる!まさに一石二鳥!」

康平「なるほど……、でも今日講義に来てるの俺だけですけど」

教授「えっ!?」
省9
470: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:18 ID:/iJ5+mdTo(4/11) AAS
康平「……そうですか、でもそれなら危ないことはその‘頼もしい’二人に頼めばいいんじゃないんですかねぇ?」

教授「いやいや、君のことを高く評価しているからこそ僕は君を頼りにしているんだ。なんせ握手しただけで
   趣味や性癖、来歴から黒子の数まで丸裸にしてしまう君の力は非常に便r……じゃない、強力だからね」

康平「……」(今、便利って言おうとしたよな?)

教授「それに、芹沢さんに聞き込みを任せたり清川君に尾行を頼んだらどうなると思う?」

康平「まあ、たしかにゾッとしませんね……特に芹沢先輩は」
省3
471: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:18 ID:/iJ5+mdTo(5/11) AAS
少女「……三秒以内に答えなさい。あなたの目的は、何?」

ヒリヒリと痛む頬。普段なら耐えられないほどの痛みを、アドレナリンが押さえつける。

康平「……じゃない」

少女「え?」

小声を聞き取れなかったのだろう、少女が訝しげな顔をする。
その一瞬、康平は息を最大限吸い込み、吐き出した。
省11
472: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:19 ID:/iJ5+mdTo(6/11) AAS
康平の右手が服の袖口から消え、、袖口が赤黒く染まっていく。
だが、康平は身じろぎ一つせず、ただ走り続ける!

康平(どんな傷を受けても、命さえあれば上田先輩に治してもらえる!今はこの場を……切り抜ける!)

だが、その康平の目の前に、突如謎の物体が現れる。
それを言葉にするなら、まさしく……宙に浮いた、銀色に輝く握り拳だった。

康平「なっ!?」

あまりにも荒唐無稽な光景に硬直する康平の顔面を、衝撃が襲う。
地面に叩きつけられ、勢いのまま転がる康平の目の前で跡形もなく拳は消え去った。
省5
473: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:21 ID:/iJ5+mdTo(7/11) AAS
手だけではない。頬の傷も、完全に消え去っていた。

康平「一体……なんなんだよ!?」

混乱する康平の目の前に、少女が到着する。

少女「逃げても無駄。私からは逃げられないわ。さあ、答えなさい。あなたは何者?」

康平「くっ……うああああああああっ!」
省10
474: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:22 ID:/iJ5+mdTo(8/11) AAS
康平「逃げろってそんな無責任な。大体、逃げられるとは限らないじゃないですか。」

教授「そうだな……その場合は、逃げつつ相手の持ち物を奪えばいい」

ハア?と怪訝な顔をする康平に、教授が尋ねる。

教授「どうした?君の‘運転免許証のNo’は、体に触れるほかに身の回りのものでも発動するんだろう?」

康平「……先生。俺が呆れてるのは、そこじゃないですよ。
   どうやって戦う力の無い俺が敵の持ち物を奪えるんです?」
省7
475: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:24 ID:/iJ5+mdTo(9/11) AAS
康平「落ち着け……冷静に思い出すんだ……」

心を落ち着かせ、これまでのことを回想する。
謎の問いかけ、消失する体、銀色の拳と足。
そして、相手の行動。それらを組み合わせ、推理する。そして……

康平「見つけたぞ……‘致命的な隙’を!」

そうと決まれば、あとはその隙を造ればいい。
その為の道具を探し辺りを見回す康平の目に、‘あるもの’が留まった。

壊れたドアを跨ぎ、少女が教室に入ってくる。辺りを見回すが、隠れた康平を見つけられない。
省9
476: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:26 ID:/iJ5+mdTo(10/11) AAS
少女「!?くっ……お願い!」

無数のバケツ、しかも不意をついたものを、避けられるはずがない。
だが、先頭のバケツは銀色の拳の乱打により叩き落された。
少女と教卓の間に立ちふさがった、銀色の大男。
発光してよく見えないが、タキシードを着て、頭には妙な帽子をつけているらしい。
その帽子は、一昔前の「アメリカに行きたいか!」が合い言葉のクイズ番組のトレードマークそっくりだ。

男「久々に全身を出せたと思えば、この状況ですかい!」

そう叫びながら、男は全てのバケツに正確無比な打撃を加え、迎撃。
そして男は霧のように消える……刹那!
虚空から現れた康平が、少女のポケットに手を突っ込む
省9
477: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sagesaga] 2013/04/11(木)23:28 ID:/iJ5+mdTo(11/11) AAS
ようやくパソコンが直ったので投稿
前の投稿から久々過ぎて色々めちゃくたゃだー

第三話は近いうちにする予定
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