[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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996(1): コドクノオリ「孤独の檻」 2013/10/28(月)18:20 ID:GWgB8pC0o(4/8) AAS
抱きしめて、離れることはないと伝えてやること。
これは修実の無意識が抱く執着心の表れだ。
孤独であることを受け容れていたかのように見えた修実が、
唯一手放すことを拒んで自分の中に取り込んでしまいたいと思うほどに執着を見せる他人。それが久信だ。
蠱毒は、自分たちの頂点が無意識に下した指令に従い、近くに寄って来た格好の標的である久信を取り込もうとして、
まるで誘うかのように亡者の群れをばらまいて壺の場所を教えたのだ。
久信には、毒を通して修実が縋ってくるのが分かるようだった。
あんなに力を持っている修実が、彼女と比べて大した力を持っていない久信に縋り付いていることに、
内心驚きのような、こそばゆいような感情を覚える。
修実が言っていた、久信が居なければ生きていけないという言葉が本心からのものであったと、ようやく実感として理解できた。
これまで、彼女にとって自分などは家族として傍に置いておければいい嗜好品のようなものだと心のどこかで冷めた考えを持っていたのだ。
それだけ、彼女の圧倒的な力は他の一切を必用としないように見えていたのだ。
……理解できた気になっていたのに、俺は修実姉の孤独を本当のところは理解できてなかったってわけだ。
修実の心の深層に蠱毒越しに触れた今。久信は違えることなく、彼女の孤独を理解した。
自分を、あるいは執着するそれ自体を壊してでも一緒に居たいという想い。
どこか破綻しているその考えに、しかし彼女は身を委ねるしかなかったのだ。
それ以外の方法は、ずっと独りであることを強要され続けた彼女には思い付けもしなかったのだろう。
一緒に人の間で生きていくためには、これまでとは別の方法をとらなければならない。
その方法については、久信にはもう半ば分かっている。
そして、それを行うためには修実の協力が必要不可欠だ。
久信はその方法を示しに行った。
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