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「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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988
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コドクノオリ「壺中天」
2013/10/27(日)01:30
ID:69WSsOAlo(5/7)
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988: コドクノオリ「壺中天」 [sage] 2013/10/27(日) 01:30:00.23 ID:69WSsOAlo 包む、と言っても、実際に腕や脚でしっかりと抱え込まれているわけではない。その女性には壺を包み込むための腕や脚が無かったのだ。 彼女の肩は、仮に彼女に腕がまだあったなら、その腕でしっかりと壺を抱いていただろうと思わせる動きをしていた。 久信は彼女と壺の位置関係を見て舌打ちする。 「遠くからあの壺を割ってみるってこともできないか」 物を投げつけるには、女性の位置が拙い。 直接近づくしか方法はないと腹を括って、久信は近くに寄っていた亡者を蛇で締め上げた。 亡者の姿は、当初襲って来ていたものからその傾向を若干変化させていた。 これまでは人間を材料にしているためか、人間の造形から大きく離れた亡者はほとんど現れなかった。 しかし、今久信を襲って来ている亡者は、足をクモのように八本持ち、腕はなく、胴体から頭にかけて無数の目玉を生やした異形だった。 完全に人の造形を無視しており、これまで通り首を締め上げても首周辺の目玉から涙のように黒い汚物が垂れ流されるだけで、[ピーーー]ことができない。 牙を突き立てて毒を回そうとすると、逆に蛇の方が毒殺されてしまう。 一体の異形に対して蛇を十数匹けしかけて全ての目を潰して体を引きちぎらせることでようやく異形を[ピーーー]ことに成功する。 蠱毒が差し向けてくる亡者が、久信の戦い方に対応してきていた。 ……おいおい、この亡者ども、自由に形をいじれたりするのかよ。 久信の攻撃パターンを解析して、攻撃がききづらいような亡者を作り出しているのかもしれない。 時間をかければかけるだけ、久信自身が蠱毒に飲みこまれる危険が増え、また亡者もより殺しづらくなる仕組みだ。 ならばこれ以上手をこまねいているわけにはいかない。目標はもう目に見えているのだ。 久信は急ぎ、壺に向かって駆け出した。 ロータリーは壁にするような建物もなく、寄ってくる亡者は力づくでどうにかするしかない。 蛇を常に生み出し続けながら、なかなか近付けないことに業を煮やしていると、 それまで一心に壺を抱える動作をしていた女性が、久信の接近にやっと気付いたかのように顔を上げた。 彼女は久信の姿を目で確認すると、壺の蓋を塞ぐように、体を前に倒した。 一応は蓋をされた壺だが、分解された亡者は彼女の背をすり抜けて壺に戻り、壺から溢れる瘴気もその量を変化させることはない。 意味は無くても諦めきれないかのように蓋を体で塞ぐ彼女に、久信は声をかけた。 「修実姉!」 名を呼ばれた彼女――修実は首だけを動かして久信に顔を向ける。 「久くん。こんな所にまで来てくれたのね」 答えた瞬間。壺の中から、赤錆色をした瘴気とは色合いが違う、黒い瘴気が流れ出た。 「――え?」 修実が目を見開いてその瘴気を眺める。黒い瘴気は赤い空気の中で細長い、 十数匹の蛇の形になって亡者の隙間を縫うようにして、機敏な動きで久信に這い寄った。 「――っ、人型よりもこっちの方が俺を[ピーーー]のに都合がいいってか?!」 久信は自分の蛇で瘴気の蛇を喰らい合わせた。 蛇の動きを参考にしたのか、捻じ切った亡者の体がその部位だけで這い寄る動きを見せ始める。 「ずいぶんと自由に動くじゃねえか!」 それらを食い止めるために蛇を使役する。ここで亡者の波が久信の処理能力の限界に達した。 「今、そっちに行くからな! 修実姉!」 新たに生み出した蛇を絡み合わせ、一本のロープのようにして、久信はロータリー中央近くの街灯に巻き付けた。 蛇に引っ張られることによって体を宙に浮かせ、振り子のような動きで亡者の頭越しに壺と修実がいる所まで強引に移動する。 転がるようにして着地した久信は、修実の体を掴んで壺から引きはがした。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1361373676/988
包むと言っても実際に腕や脚でしっかりと抱え込まれているわけではないその女性にはを包み込むための腕や脚が無かったのだ 彼女の肩は仮に彼女に腕がまだあったならその腕でしっかりとを抱いていただろうと思わせる動きをしていた 久信は彼女との位置関係を見て舌打ちする 遠くからあのを割ってみるってこともできないか 物を投げつけるには女性の位置が拙い 直接近づくしか方法はないと腹を括って久信は近くに寄っていた亡者を蛇で締め上げた 亡者の姿は当初襲って来ていたものからその傾向を若干変化させていた これまでは人間を材料にしているためか人間の造形から大きく離れた亡者はほとんど現れなかった しかし今久信を襲って来ている亡者は足をクモのように八本持ち腕はなく胴体から頭にかけて無数の目玉を生やした異形だった 完全に人の造形を無視しておりこれまで通り首を締め上げても首周辺の目玉から涙のように黒い汚物が垂れ流されるだけでことができない 牙を突き立てて毒を回そうとすると逆に蛇の方が毒殺されてしまう 一体の異形に対して蛇を十数匹けしかけて全ての目を潰して体を引きちぎらせることでようやく異形をことに成功する 毒が差し向けてくる亡者が久信の戦い方に対応してきていた おいおいこの亡者ども自由に形をいじれたりするのかよ 久信の攻撃パターンを解析して攻撃がききづらいような亡者を作り出しているのかもしれない 時間をかければかけるだけ久信自身が毒に飲みこまれる危険が増えまた亡者もより殺しづらくなる仕組みだ ならばこれ以上手をこまねいているわけにはいかない目標はもう目に見えているのだ 久信は急ぎに向かって駆け出した ロータリーは壁にするような建物もなく寄ってくる亡者は力づくでどうにかするしかない 蛇を常に生み出し続けながらなかなか近付けないことに業を煮やしていると それまで一心にを抱える動作をしていた女性が久信の接近にやっと気付いたかのように顔を上げた 彼女は久信の姿を目で確認するとの蓋を塞ぐように体を前に倒した 一応は蓋をされただが分解された亡者は彼女の背をすり抜けてに戻りから溢れる気もその量を変化させることはない 意味は無くても諦めきれないかのように蓋を体で塞ぐ彼女に久信は声をかけた 修実姉! 名を呼ばれた彼女修実は首だけを動かして久信に顔を向ける 久くんこんな所にまで来てくれたのね 答えた瞬間の中から赤錆色をした気とは色合いが違う黒い気が流れ出た え? 修実が目を見開いてその気を眺める黒い気は赤い空気の中で細長い 十数匹の蛇の形になって亡者の隙間を縫うようにして機敏な動きで久信に這い寄った っ人型よりもこっちの方が俺をのに都合がいいってか?! 久信は自分の蛇で気の蛇を喰らい合わせた 蛇の動きを参考にしたのか捻じ切った亡者の体がその部位だけで這い寄る動きを見せ始める ずいぶんと自由に動くじゃねえか! それらを食い止めるために蛇を使役するここで亡者の波が久信の処理能力の限界に達した 今そっちに行くからな! 修実姉! 新たに生み出した蛇を絡み合わせ一本のロープのようにして久信はロータリー中央近くの街灯に巻き付けた 蛇に引っ張られることによって体を宙に浮かせ振り子のような動きで亡者の頭越しにと修実がいる所まで強引に移動する 転がるようにして着地した久信は修実の体を掴んでから引きはがした
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