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「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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コドクノオリ「コドクノオリ」
2013/10/15(火)22:58
ID:Wy4ZVU48o(1/5)
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962: コドクノオリ「コドクノオリ」 [sage] 2013/10/15(火) 22:58:19.16 ID:Wy4ZVU48o 修実を諦めろと言わんばかりの昌夫の言葉を受けて、久信は押し黙った。 制御することができない程の大きな力を不安定なままで自分の中に収めている修実の傍にいるのは、誰であろうと危険。 たしかに、蠱毒を制御できない修実は、毒を再現なく吐き出す危険な存在だ。 また、気を抜くと瘴気が漏れ出すというのも、程度によるが、久信が目覚めるまでの時間すら待っていなかったことを考えると 、一時たりとも気を抜くことができない――つまり、睡眠も急速すらもとれなくない程切迫しているということだろう。 そうなれば、そう遠くない未来。遅くとも数日後には、修実は蠱毒の制御どころか自分の生命の維持すらも難しくなる。 そして、修実が衰弱すれば、蠱毒は修実を飲む込みにかかる。 蠱毒に飲み込まれて瘴気ををまき散らすだけの化け物になれば、 修実は――修実であっただけのモノになったそれは、討伐対象として滅されるしかなく、蠱毒に乗っ取られずに修実が修実であることを貫くには、自分で自分を決着するしかない。 結局のところ、修実には生き残る道はない。そして、選べる数少ない道の中からならば、修実は迷わず自決する道を選ぶ。 その程度には久信は修実を理解している。今こうして彼女が出て行ったのも、自分の死に場所を見定めるためだろう。 それが分かるから、久信は奥歯を強く噛んだ。 また同じだ、と久信は思う。 諦めろ。 過去、修実が実家から里子に出される時、小野の一族は、久信と、そして彼らの両親を納得させるためにあらゆる理由を付けて、諦めを強要してきた。 結果として、家族では誰も修実を救うことはできず、修実は生まれ持った力のせいで実家を追放されることになった。 新しい居場所でやっと自分の力を御せるようになっても、その場所で裏切りを受けて独りを体験する羽目になって、 そんなボロボロの修実がやっと再開できた久信に対しても、今度は体内に憑りついた蠱毒が彼女の居場所を奪い去る。 ……また同じだ。 姉が遠くに離れて行ってしまう。 何とかしようにも、今の久信では修実の体内にある蠱毒をどうこうすることはできないし、修実から溢れる瘴気は、久信を毒するには十分すぎる。 ……あの毒を凌駕できるだけの力が欲しい。 もう二度と、修実を独りにしないで済むだけの力が。 ……そうしないと、修実は死んで、きっと俺も朽ちる。 修実が里子に出された組織が、それが所在していた町ごと消滅してしまったと聞いた時、 久信は姉を喪ってしまったのかもしれないと思い、発狂してしまうのではないかというほどの喪失感を感じた。 じっとしていられなくなった久信は、事の真偽を確かめるために、矢も楯もたまらずに家を飛び出してきたのだ。 喪うかもしれない。そう思っただけでこれなのだ。本当に死に別れてしまえば、久信は自分がまともでいられる自信がない。 異常だと自分でも思う。ここまで執拗なのは蛇神憑きという都市伝説を継いできた蛇の一族の性なのかもしれない。 ……じゃあ、これも性なんだろう。 半ば吹っ切る思いで、久信は内心で呟いた。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1361373676/962
修実を諦めろと言わんばかりの昌夫の言葉を受けて久信は押し黙った 制御することができない程の大きな力を不安定なままで自分の中に収めている修実の傍にいるのは誰であろうと危険 たしかに毒を制御できない修実は毒を再現なく吐き出す危険な存在だ また気を抜くと気が漏れ出すというのも程度によるが久信が目覚めるまでの時間すら待っていなかったことを考えると 一時たりとも気を抜くことができないつまり睡眠も急速すらもとれなくない程切迫しているということだろう そうなればそう遠くない未来遅くとも数日後には修実は毒の制御どころか自分の生命の維持すらも難しくなる そして修実が衰弱すれば毒は修実を飲む込みにかかる 毒に飲み込まれて気ををまき散らすだけの化け物になれば 修実は修実であっただけのモノになったそれは討伐対象として滅されるしかなく毒に乗っ取られずに修実が修実であることを貫くには自分で自分を決着するしかない 結局のところ修実には生き残る道はないそして選べる数少ない道の中からならば修実は迷わず自決する道を選ぶ その程度には久信は修実を理解している今こうして彼女が出て行ったのも自分の死に場所を見定めるためだろう それが分かるから久信は奥歯を強く噛んだ また同じだと久信は思う 諦めろ 過去修実が実家から里子に出される時小野の一族は久信とそして彼らの両親を納得させるためにあらゆる理由を付けて諦めを強要してきた 結果として家族では誰も修実を救うことはできず修実は生まれ持った力のせいで実家を追放されることになった 新しい居場所でやっと自分の力を御せるようになってもその場所で裏切りを受けて独りを体験する羽目になって そんなボロボロの修実がやっと再開できた久信に対しても今度は体内にりついた毒が彼女の居場所を奪い去る また同じだ 姉が遠くに離れて行ってしまう 何とかしようにも今の久信では修実の体内にある毒をどうこうすることはできないし修実から溢れる気は久信を毒するには十分すぎる あの毒を凌駕できるだけの力が欲しい もう二度と修実を独りにしないで済むだけの力が そうしないと修実は死んできっと俺も朽ちる 修実が里子に出された組織がそれが所在していた町ごと消滅してしまったと聞いた時 久信は姉を喪ってしまったのかもしれないと思い発狂してしまうのではないかというほどの喪失感を感じた じっとしていられなくなった久信は事の真偽を確かめるために矢も楯もたまらずに家を飛び出してきたのだ 喪うかもしれないそう思っただけでこれなのだ本当に死に別れてしまえば久信は自分がまともでいられる自信がない 異常だと自分でも思うここまで執なのは蛇神きという都市伝説を継いできた蛇の一族の性なのかもしれない じゃあこれも性なんだろう 半ば吹っ切る思いで久信は内心でいた
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