[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
1-

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
次スレ検索 歴削→次スレ 栞削→次スレ 過去ログメニュー
960: コドクノオリ「寝起きの真実」 2013/10/14(月)23:18 ID:5rYxM7zno(5/6) AAS
 極限状態で解放された蠱毒の力を制御しきることは修実にはできず、蠱毒から溢れた瘴気は近くにいた生き物に襲い掛かった。
当然、それは最も近くで修実の戦闘を見ていた久信をも蝕んだ。
 そして久信は倒れたのだ。
 ……なるほどな。
 自分がなぜあそこで倒れる結果になったのかはこれではっきりとわかった。
驚きはしたが、今の修実の状況を鑑みればそのようなことが起こっても不思議はない。
それに、その蠱毒の力によって久信は今こうして生きていられるし、目を覚ました久信は特に後遺症のようなものもない。
 ……早く会って、俺は元気だと言ってやらなくちゃな。修実姉はきっと心配してる。
 早く姉に元気な姿を見せて気にすることはないと言いたい。
「なあ、昌夫、いい加減教えろ。修実姉はどこに居る?」
 訊ねると、昌夫は悲しそうな顔をした。
「今、修実さんはどっかに姿を消そうとしている」
「え?」
「今回の件で自分が周囲、特にお前を害する危険があることを知って、思うところがあったらしい」
「な――」
 久信の表情が凍り付く。
 でも、と呟いて、久信は言う。
「それならまた両手足を無くした状態にもう一度なれば……」
「だめだ。そうも今回、一度溢れてしまったせいで蠱毒が活性化しているらしい。
もう制御がほとんど効かなくなっているみたいだ。気を抜くと毒が溢れてしまいそうで、
もう半分くらいは自分のものになってるあの腕を抑えることによって修実さん自身の力が抑えられると、蠱毒の制御どころか、蠱毒に自分の全てを乗っ取られるかもって話だ」
「そんな……」
「お前も、あと郭も、幽霊船の奴らもだな。どんな毒でも解毒できるユニコーンの角の粉末でなんとか命は繋いだけどな。
あのままだったらお前もあの男も死んでたし、結界を挟んでいたのに修実さんに敵意を向けられただけで瘴気に冒された密輸船の奴らもやばかった。
だからこそ、修実さんは自分の危険性を悟っていなくなったんだろうよ」
 昌夫は諦めたように言葉を投げた。
「昔と同じだよ。制御できない力を自分の中に持っちまった修実さんの傍に居ることは、誰であろうとできない」
1-
あと 42 レスあります
スレ情報 赤レス抽出 画像レス抽出 歴の未読スレ AAサムネイル

ぬこの手 ぬこTOP 0.026s