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「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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930
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コドクノオリ「籠の中の……」
2013/10/03(木)22:35
ID:IRjAdFpWo(1/7)
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930: コドクノオリ「籠の中の……」 [sage] 2013/10/03(木) 22:35:25.25 ID:IRjAdFpWo 廊下に出た瞬間、周りの空気がガラリとかわったことで、久信と修実は自分たちが郭の術中に囚われたことに気付いた。 「結界!?」 「閉じ込められたわね」 壁に触れてみると、壁のほんの数ミリ手前で何か淡く光るものに指が触れる。 壁のような結界がこの廃墟のかべを内側からコーティングするようにして囲んでいるようだ。 汚れ、所々壊れている廃墟の通路には、今のところ久信が放った蛇しか動くものは見当たらない。 修実が周囲に注意を向けながら呟く。 「この結界の中の空気のにおいは知ってる……あの時私が閉じ込められたものと同じだわ」 「このやけに甘いにおいか」 久信は廃墟の埃っぽいにおいをものの数秒で塗り変えてしまった甘い、香を焚いたようなにおいを嗅ぐ。 淡く発光する壁に囲まれた瞬間に、においは建物の中に充満した。 郭が扱うこの結界は、普通の空間を塗り替える、異界化に近い種類の結界なのだろう。 ……異界の中に隔離されたのだとしたら、この結界を壊すのは相当難しいな。 この規模の壁を壊そうとするならば、壁に対して集中しなければならない。 そんなことをすれば、間違いなくその隙を郭に狙われてしまう。壁を壊しての脱出は控えるべきだろう。 術者である郭を倒すことができれば、外と空間を切り取っているこの壁も消えて結界も解除されるはず。 出会う傍から倒されているとはいえ、郭追跡を指示された蛇たちが一匹として外への脱出を試みていない点から考えて、彼はまだこの建物の中にいるはずだ。 「郭正吾! 居ることは分かっている! この蛇たちを見て思い出す者が居るはずだ! 答えろ!」 薄暗がりの中に声を投げかけると、大して期待をしていなかった応じる声が来た。 「小野家が封印を解いてきたか。余計な事をしてくれる」 殺気立った声。その声に続いて、建物のどこかで、重い金属が叩きつけられる音がした。 修実が小さく言う。 「蛇が、また殺されたわ」 再び訪れた無音に嫌なものを感じていると、修実が背中から言う。 「久くん。ここはいったん退いた方がいいかもしれないわ」 「でもこの結界を破ることだけに集中するのはかなり危ないんじゃないか?」 「私がこの結界を破るようにするから、久くんは周りを警戒して」 「そうだね。そうすればいくらか安全だね」 一度結界に囚われて悲惨な目にあった修実が言うのだから、脱出はできるだけ早い方がいい。 とにかく、郭正吾が居る場所さえ分かっていれば問題はないのだ。すでに数多の蛇が郭正吾の位置を捉えている。 ひとまずは彼をとり逃がすこともないだろう。 「分かった」 久信はこの建物に侵入した時に入った部屋へと引き返そうと通路の奥を見据えたまま後退りして、 修実を背負った背中が壁に触れた。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1361373676/930
廊下に出た瞬間周りの空気がガラリとかわったことで久信と修実は自分たちが郭の術中に囚われたことに気付いた 結界!? 閉じ込められたわね 壁に触れてみると壁のほんの数ミリ手前で何か淡く光るものに指が触れる 壁のような結界がこの廃のかべを内側からコーティングするようにして囲んでいるようだ 汚れ所壊れている廃の通路には今のところ久信が放った蛇しか動くものは見当たらない 修実が周囲に注意を向けながらく この結界の中の空気のにおいは知ってるあの時私が閉じ込められたものと同じだわ このやけに甘いにおいか 久信は廃のっぽいにおいをものの数秒で塗り変えてしまった甘い香を焚いたようなにおいをぐ 淡く発光する壁に囲まれた瞬間ににおいは建物の中に充満した 郭が扱うこの結界は普通の空間を塗り替える異界化に近い種類の結界なのだろう 異界の中に隔離されたのだとしたらこの結界を壊すのは相当難しいな この規模の壁を壊そうとするならば壁に対して集中しなければならない そんなことをすれば間違いなくその隙を郭に狙われてしまう壁を壊しての脱出は控えるべきだろう 術者である郭を倒すことができれば外と空間を切り取っているこの壁も消えて結界も解除されるはず 出会う傍から倒されているとはいえ郭追跡を指示された蛇たちが一匹として外への脱出を試みていない点から考えて彼はまだこの建物の中にいるはずだ 郭正吾! 居ることは分かっている! この蛇たちを見て思い出す者が居るはずだ! 答えろ! 薄暗がりの中に声を投げかけると大して期待をしていなかった応じる声が来た 小野家が封印を解いてきたか余計な事をしてくれる 殺気立った声その声に続いて建物のどこかで重い金属が叩きつけられる音がした 修実が小さく言う 蛇がまた殺されたわ 再び訪れた無音に嫌なものを感じていると修実が背中から言う 久くんここはいったん退いた方がいいかもしれないわ でもこの結界を破ることだけに集中するのはかなり危ないんじゃないか? 私がこの結界を破るようにするから久くんは周りを警戒して そうだねそうすればいくらか安全だね 一度結界に囚われて悲惨な目にあった修実が言うのだから脱出はできるだけ早い方がいい とにかく郭正吾が居る場所さえ分かっていれば問題はないのだすでに数多の蛇が郭正吾の位置を捉えている ひとまずは彼をとり逃がすこともないだろう 分かった 久信はこの建物に侵入した時に入った部屋へと引き返そうと通路の奥を見据えたまま後退りして 修実を背負った背中が壁に触れた
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