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「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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ファンタジーワールドver
[saga sage] 2013/09/01(日)12:35
ID:13nYhl2S0(2/6)
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829: ファンタジーワールドver [saga sage] 2013/09/01(日) 12:35:09.83 ID:13nYhl2S0 「名前は?」 抜けるように青い空と海から吹く涼しい風。 活気あふれる街の喧騒の中心では、椅子に座った男の前に長い行列ができていた。 ここは都市伝説国家『ソドム』の傭兵募集所である。 この国はかつて地中海と呼ばれた場所のすぐ近くに有り、契約者の国王が治める封建国家だ。 隣国である人間国家『ヤベシュ・ギレアド』と長く小競り合いが続いており、そのために現在は傭兵を募集している。 「雷堂エル」 そう答えた者はまだ表情に幼さを色濃く残している少年だった。 艶やかな黒い眼と髪、そして黄色の肌はこの辺りでは珍しい東洋系であることを示している。 背中には羽の彫刻が入った剣をぶら下げている。 「解った。とりあえず支度金だ」 テーブルに座った男がリストにエルの名前を書いて金貨の入った袋を彼に渡す。 彼はそれを受け取って中身を確かめる。 「次のやつ!」 「へへっ、オレだオレだ」 エルの後ろに並んでいた男が前に出る。 彼はすれ違いざまにエルの顔を見てニタリと笑った。 「可愛い顔してるじゃねえか。その背中の剣を握るより俺の槍を握ってもらえねえかな」 エルは男の持っていた槍を掴むとその腕に力を込める。 次の瞬間、槍から火花が散り、男は白目を剥いて倒れる。 周囲の人間が小さく悲鳴を上げる。 「ありゃあ契約者か……」 「おっかねえな、あんなガキが契約者かよ」 「お前知らないのか? あのガキここいらじゃあわりと有名だぜ?」 「こちとら流れてきたばかりの傭兵だ。知るわけねえだろ」 「じゃあ教えてやるよ、あいつは……」 人間国家と異なり、都市伝説国家に於いては契約者は迫害の対象にはならない。むしろある種の畏怖や崇敬の対象とさえなっている。多重契約や、神話級の都市伝説との契約が貴族のステータスとして持て囃されている位だ。 当然この国の王も神話級都市伝説『バール』の契約者である。 「エル様、ここに長居しても余計な混乱を招くだけです。帰りましょう」 エルの剣が突然声を発する。 周りの人間はぎょっとした瞳で背中の剣を見つめるがエルはどこ吹く風だ。 「分かっているよ」 剣の忠告通り、エルは彼らには目もくれずに宿屋へと戻る。 ここを経営している老夫婦は行儀にはうるさいが細かいことまで良くしてくれていて、彼はこの宿が気に入っていた。 「お帰りなさい、今日はどこまで?」 店の女将さんが愛想よくエルに尋ねる。 「傭兵の募集をしていたから行ってきた」 「ふぅん、エルちゃんならそんな血なまぐさい仕事なんてしてないで冒険者でもやったら良いのに」 「冒険者は……嫌だ。自分で見つけたものを独り占めにできないから」 「そうかい、うちの宿から有名な冒険者が出てくれれば助かるんだがねえ」 この世界には様々な場所に人類が衰退する以前の機械文明の遺跡が点在している。 戦乱によって破壊される以前に存在した機械文明の品々が残っていて、それらは高値で取引されるのだ。 冒険者はこの遺跡に潜り込んで発掘した品々を売りさばくことで生活している。 勿論、野生化した都市伝説との戦いも有るが、発見した品の一部を上納することと引き換えに身分を国によって保証されており、少なくとも傭兵よりはまともな仕事と見なされる。 冒険者は国の指定した『冒険者の宿』で生活を送ることを定められ、有名な冒険者を泊めている宿には補助金が出る仕組みだ。 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1361373676/829
名前は? 抜けるように青い空と海から吹く涼しい風 活気あふれる街の喧騒の中心では椅子に座った男の前に長い行列ができていた ここは都市伝説国家ソドムの傭兵募集所である この国はかつて地中海と呼ばれた場所のすぐ近くに有り契約者の国王が治める封建国家だ 隣国である人間国家ヤベシュギレアドと長く小競り合いが続いておりそのために現在は傭兵を募集している 雷堂エル そう答えた者はまだ表情に幼さを色濃く残している少年だった 艶やかな黒い眼と髪そして黄色の肌はこの辺りでは珍しい東洋系であることを示している 背中には羽の彫刻が入った剣をぶら下げている 解ったとりあえず支度金だ テーブルに座った男がリストにエルの名前を書いて金貨の入った袋を彼に渡す 彼はそれを受け取って中身を確かめる 次のやつ! へへっオレだオレだ エルの後ろに並んでいた男が前に出る 彼はすれ違いざまにエルの顔を見てニタリと笑った 可愛い顔してるじゃねえかその背中の剣を握るより俺の槍を握ってもらえねえかな エルは男の持っていた槍を掴むとその腕に力を込める 次の瞬間槍から火花が散り男は白目を剥いて倒れる 周囲の人間が小さく悲鳴を上げる ありゃあ契約者か おっかねえなあんなガキが契約者かよ お前知らないのか? あのガキここいらじゃあわりと有名だぜ? こちとら流れてきたばかりの傭兵だ知るわけねえだろ じゃあ教えてやるよあいつは 人間国家と異なり都市伝説国家に於いては契約者は迫害の対象にはならないむしろある種の畏怖や崇敬の対象とさえなっている多重契約や神話級の都市伝説との契約が貴族のステータスとして持てされている位だ 当然この国の王も神話級都市伝説バールの契約者である エル様ここに長居しても余計な混乱を招くだけです帰りましょう エルの剣が突然声を発する 周りの人間はぎょっとした瞳で背中の剣を見つめるがエルはどこ吹く風だ 分かっているよ 剣の忠告通りエルは彼らには目もくれずに宿屋へと戻る ここを経営している老夫婦は行儀にはうるさいが細かいことまで良くしてくれていて彼はこの宿が気に入っていた お帰りなさい今日はどこまで? 店の女将さんが愛想よくエルに尋ねる 傭兵の募集をしていたから行ってきた ふぅんエルちゃんならそんな血なまぐさい仕事なんてしてないで冒険者でもやったら良いのに 冒険者は嫌だ自分で見つけたものを独り占めにできないから そうかいうちの宿から有名な冒険者が出てくれれば助かるんだがねえ この世界には様な場所に人類が衰退する以前の機械文明の遺跡が点在している 戦乱によって破壊される以前に存在した機械文明の品が残っていてそれらは高値で取引されるのだ 冒険者はこの遺跡に潜り込んで発掘した品を売りさばくことで生活している 勿論野生化した都市伝説との戦いも有るが発見した品の一部を上納することと引き換えに身分を国によって保証されており少なくとも傭兵よりはまともな仕事と見なされる 冒険者は国の指定した冒険者の宿で生活を送ることを定められ有名な冒険者を泊めている宿には補助金が出る仕組みだ
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