[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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677: 機械仕掛けのルルル2 3/3 [sage saga] 2013/06/13(木)23:50 ID:0NXzV/1z0(8/8) AAS
「え?」

「お前が下半身に戦闘用小型戦車を取り付けられたテケテケなのは知っている
 だからその小型戦車に使われている金属の一部を酸素と反応させてみた
 ついでに砲弾内部の酸化剤も組成を弄って分解してみたよ
 これで君の酸欠状態の砲塔内部では
 ろくに整備も受けてねえんだから設備も劣化していると踏んでいたがその通りで助かったよ
 じゃなきゃあ君みたいな英雄的な素養の有るキャラクターには負けてたからね」

「う……」

「さよならだ」

下半身の戦車が派手に音を立てる。
さすがに物は丈夫らしく、少女の方だけが黒ひげ危機一発みたいにこちらへ吹き飛んできた。
脳内物質を大量に創りだして反応速度を極限まで上げ、彼女の捨て身の一撃を躱す。
そしてすれ違いざまに瞳を見る。
術式を彼女の脳内に確実に叩きこむ。
俺が身を躱したせいで無様に地面に激突したテケテケに言葉をかける。

「君は憎い、だが何を憎んでいる?
 君が本当に憎んでいるのは君を改造した奴じゃなくて今の醜い君自身じゃないか?
 君が本当に見たくなかったのは君自身、でも君はそれを認めたくなくて、その製造者たる実験者どもを憎んだ
 それも間違ってはいないが逃避にすぎない
 君にはほら、もっと根本的な解決方法が有るはずだ」

テケテケは沈黙する。
そしてしばらくすると自ら手を振り上げ……

「私って本当に馬鹿だったんですね」

「うん、君は本当に愚かだよ」

自らの頭部に振り下ろした。
スイカみたいに爆ぜた頭が夏の夜空へと溶けていく。
幻想的でも儚くも無い風景。
面白くもない仕事である。
俺は車に戻って一息をつく。

「憂鬱なのですか?」

マキちゃんはこちらの顔を心配そうに覗き込む。

「いいや、ただ少し飽きただけだ」

「そういうこと言うと、裏切りを疑われて処分されるのでやめたほうがいいですよ」

「まるでそういう奴が居たみたいな口ぶりだね」

「それはお互いの為に言わないで……あ」

「どうした?」

「本田さん、そういえば貴方なんで僕がステーキ好きだって知っているんですか?
 前に担当した契約者しかそれは知らない筈なのですが……」

それは俺だ。

「ああ、悪いこの前日記読んじゃった。あんな目立つ所においているから勝手に交換日記にしてやろうかと」

「位置変わってると思ったらそういうことだったんですか!?
 女の子の日記覗くなんて最低ですよ!」

「わりいわりい、好きなだけ頼んでいいから許してくれ」

「まあ僕は優しいから許してあげますよ! 僕は天使のようにやさしいですから!」

本当に相手していて飽きない娘だ。
まあそれじゃなきゃわざわざ俺の側に置いたりはしていないのだが。
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