[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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676: 機械仕掛けのルルル2 2/3 [sage saga] 2013/06/13(木)23:48 ID:0NXzV/1z0(7/8) AAS
ウイルス。
思えば俺の在り方はそれに少し似ている。
組織という巨大な生命体に忍び込み、その遺伝子をいじり、自らの生存のために役立てている。
だがウイルスと違うのは宿主の存続を重視していることだ。
そもそも有名所の致死性ウイルスは進化の生み出した欠陥品だ。
宿主を殺してそこから飛散なんて繰り返していたら自らの存続が危うくなる。
そこまで真剣に対策されずにのんきに生き残るライノウイルスさんを見習うべきだ。
俺みたいな弱者は敵として認識されたならばお終いなのだ。
そうなれば俺じゃあ勝てない一流や超一流どもが俺を始末しに来る。
そういうシステムだ。機械のように、その流れは決して変わらない。
 
「ところで本田さん、来ましたよ」

そう言われて窓の外を眺めると確かにいる。

「あれだな」

「あれですね」

キュラキュラと音を立てて進むセーラー服の少女。
果たしてその下半身はと言えばキャタピラである。
立派な戦車砲まで備え付けてなんというかこう……エロい。
その姿、正しく夜の戦車。

「本田さん、お仕事なんですからあんまり興奮しないでくださいね?」

「こここここここここ、興奮なんてしてないんだからね!」

「もーう、本当にバトル大好きなんですから……」

ごめんなさいお父さんお母さん、俺は汚れてしまったようです。
俺は車から降りて少女のほうまでゆっくりと歩み寄る。
少女も、いやテケテケも俺に気づいたらしく俺の方にゆっくりと近づいてくる。

「ねえお兄ちゃん、私の足はどこ?」

テケテケは俺にそう尋ねる。

「んなもんねえよ」

「……そうなんだ」

テケテケは悲しそうな顔をして俺の方を見つめる。

「じゃあ……」

瞳に殺意が篭る。

「私に、足を頂戴! 奪われた私の大切な足の代わりを!」

砲塔がキュルキュルと音を立てて俺の顔の方を向く。
トップクラスの契約者ならば反応してカウンターをかませる時間が有るのだが悲しいかな俺は戦闘の天才でも達人でもない。

「邪魔な場所は吹き飛ばしてあげる!」

無情の火砲が放たれる……ワケがない。
プスン、と音を立てて砲塔は沈黙する。
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