[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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675: 機械仕掛けのルルル2 1/3 [sage saga] 2013/06/13(木)23:46 ID:0NXzV/1z0(6/8) AAS
メガネをかけて普段より気取った様子のマキちゃんが俺の前に大量のプリントを広げる。

「本田さん、お仕事です」

ちなみに本日の俺の名前は本田書物だ。
マキアマキも好きな名前だったんだが、やはり他人に覚えられやすいのが気に入らなかったのでこの前捨てた。

「今回の討伐対象はテケテケ
 テケテケとは冬の北海道の踏み切りで女性が列車に撥ねられ、上半身と下半身とに切断されたが、あまりの寒さに血管が収縮したために出血が止まり、即死できずに数分間もがき苦しんで死んでいったという。もがき苦しんだ後即死にいたる場合もある。
 この話を聞いた人の所には3日以内に下半身の無い女性の霊が現れる。逃げても、時速100-150キロの高速で追いかけてくるので、追い払う呪文を言えないと恐ろしい目にあうという。またその異様なスピードと動きとは裏腹に、顔は童顔でかわいらしい笑顔を浮かべながら追いかけてくるためその恐ろしさをさらに助長するという。
 多くの場合「女性」とされるが、稀に男性で描写されることもある。
 遺体の下半身だけが見つからなかったため、自分の足を捜しているとのこと。
 以上、wikipedia「テケテケ」の項より抜粋」

そんだけ気取っておいてwikipediaかよ、という言葉を喉のあたりで止める。

「テケテケね、俺みたいな暗部街道まっしぐらの汚れ役な殺し屋を使ってまで仕留めるようなものか?
 土壇場でいかにも主人公体質な男の子と契約して反撃でもされたら致命的な主人公補正の不足により瞬殺されるぞ」

俺はボクっ娘には優しいのでこれくらいにしておいてやろう。

「まあまあこのテケテケは特殊なのです
 組織内部のとある実験の為に使用されていて、通常の個体を遥かに超える戦闘力を有しています」

「ほう、そいつは面白そうだ」

「ふっふっふ、僕がバトルマニアのホンダさんの為にわざわざ取ってきたお仕事なんですからね」

「お駄賃は?」

「すげえ金持ちな部署なので準備費用だけでポンと二十万円くれましたよ」

「パーフェクト、それで美味しいものでも食べに行こう」

「わぁ! 良いんですか?」

「普段迷惑をかけているからお詫びの代わりさ。確か君はステーキが好きだったろう
 中々美味しいステーキハウスを見つけてね」

「ありがとうございます。じゃあ楽しみに待ってますからね」

「ああ、それじゃあ書類をよこしてくれ」

俺はマキちゃんの頭をくしゃくしゃと撫でると情報の整理を開始した。

――――――――――――

「さて、目撃証言によればここだな」

数日後、俺とマキちゃんは旭川市郊外の線路沿いの空き地に車を止めて、テケテケの出現を待っていた。

「はい、今までも列車を転覆させるなどの事故を起こしています
 僕のスーパーハカーによれば既にこの辺りの地方コミュニティでも噂になっているのでさっさと始末しましょう」

「了解だ」

突然マキちゃんが突然咳き込みはじめる。

「おいおい、風邪か?」

「ライノウイルスだかだそうですがまあ僕なら大丈夫ですよ
 どうせ風邪で死ぬ身体でもないし」

「ウイルスねえ……そういや組織の上層部にはウイルス遣いが居るそうだな
 あれもなかなか興味深い、俺の能力って多分ウイルスに通じねえんだよな」

「あぁー、私も暗部専門なので表の方とはあまり交流がありませんが居るとは聞いてますね
 本田さんの錬金術って見えなきゃ使えませんから、見えない敵とかには弱そうですよね」
 
「見えないっていうか、イメージできねえ
 見えないだけなら周りの空気を少しいじれば酸欠にしてやれるんだがウイルスに酸欠なんて無意味だしな
 細菌でも正直きついわ
 サイトカインやインターロイキン、それにウイルスならインターフェロンを合成して免疫系を強烈に働かせてやっとなんとか……かな
 それだって時間稼ぎだし」
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