[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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(2): はがけない第十二話「このひとでなし!!」 [saga] 2013/03/25(月)07:55 ID:HrV2p5XI0(6/6) AAS
「不知―――――――」

 成程、すぐに手段を切り替えるのは正しい、だがそれでも遅い。
 不知火を呼びだす途中にその言葉は途切れる。
 弟は既に拳打から肘打ちを決めていた。
 
「ああもう!」

 ナージャが乱暴に腕を振り回すが弟はボクシングのフットワークでスルリと射程の外に出る。
 そしてそのギリギリの距離から掠るように弟の拳がナージャの指先や関節を抉る。
 蹴り足を回避してローキック、拳を繰り出す為の前に確実にめり込むジャブ。
 ナージャという魔人は確かに強い。
 だがその強さとは圧倒的な基礎スペックに支えられた強さだ。
 故に油断する。
 出端を潰され、一撃をいなされ、翻弄される。
 キックボクシングをやっている路樹からすればむしろ戦ってて楽しい相手だろう。
 だが、だからこそ両者がエキサイトしそうで戦わせたくなかった。
 業を煮やしたナージャが自らの身体能力を生かして弟の背後を一瞬でとる。
 しかしそれに合わせて弟が真後ろに向けて回し蹴りを放っていた。
 足を取られて転ぶナージャ、路樹が馬乗りになってそのまま額に正拳突きを叩きこむ。
 ゴキッとか嫌な音が部屋に響いた。

「むきゅー……」

 目をグルグル回してナージャさんは気絶した。
 それと同時に僕達を包む炎が消える。

「なんてこったナージャが殺されちゃった!」
 
 ジルりんに目配せをする。
 彼女はコクリと頷く。

「「このひとでなし!」」

 僕とジルりんは息を合わせて叫ぶ。
 地味にサウスパーク版である。

「……兄ちゃんこれ持って帰って良い?」

「どうぞお好きに」

 弟はそのままナージャさんを担いで部屋を出て行ってしまった。
 ちなみに部屋は荒れ放題のままである。
 あのひとでなし共め。

【僕は小説が書けない 第十二話「You bastard!」 終わり】
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