[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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(2): はがけない第十二話「このひとでなし!!」 [saga sage] 2013/03/25(月)07:50 ID:HrV2p5XI0(4/6) AAS
「つまり俺がナージャさんと契約すると俺は自動的に財団側に所属となるわけか」

「まあそうなるわね、あくまで財団のメンバーである私の協力者って扱いだけど」

「成程、成程、理解した
 ならば尚の事協力には積極的にはなれないな」

「あら、不思議ね何故かしら」

「俺には財団が正義とは思えません
 ナージャさんは直感で良い人だと分かる、しかも美人だしね」

 そいつお前の優しいお兄様を殺しかけたんですけお!!!111!!!!1!
 いい加減にしてくだち!!!!1!1111!!

「うふふ」

 そしてナージャさんはそんな照れないでください。

「だけども組織である以上、そこに与すれば自らの意思に反する行いを強いられたりするかもしれない
 それに自らと関係のない因縁が降り注いでくるかもしれない
 それを思うと素直にナージャさんと契約するわけにはいきません」

「そう……」

 僕はジルりんに臨戦態勢に移るようにさり気なく指示を出す。
 って、駄目だ寝てる。
 ナージャは確かに善良な人格だ。
 だがしかし、それ以上にこいつは自らの欲望を優先する。
 今この状況で何をしでかすかは分からない。

「兄ちゃん、悪いか?」

「構わん好きにしろ、そのせいで死ぬかもしれないけどその時は俺のせいだから好きに恨んでくれ」

 そしてこの状況で何をしでかすのか分からないのは弟も一緒だ。
 こいつはこいつで僕によって降り注ぐ迷惑を意に介さない化け物じみた精神と肉体の持ち主だ。
 僕に散々振り回されている男ではあるが、自らが納得しない限りこいつは絶対に何にも従わない。
 僕に振り回されているのも結局はこの弟の優しさなのだ。

「まあ、路樹くんの危惧する事態が無いとは言わないわ
 拒否権が有ると言っても理事長には逆らえない
 それは事実なんだからね
 でもね、私は貴方が欲しいのよ
 私の大好きな強い身体と、それに心。そして貴方と契約すれば“左腕”に選ばれた悲喜くんを間違いなく私たちの側に加えられる
 路樹くんだって財団の力を使えるというのはとっても便利よ?
 互いにとってメリットは大きいわ」

「そうでしょうね、メリットは大きい
 ですがそこに正義は?
 財団が真っ白な団体じゃあ無いのは貴方自身が言ったことです
 俺と契約したいならばナージャさんは財団を抜けてもらいます」

「ふぅん……解ったわ。じゃあこうしましょう
 財団の団員権を私が悲喜くんに渡す
 そして私は貴方と契約する
 どうかしら悲喜くん?」

 考えてみる。
 財団の一員になれば取材のネタが増えるかもしれない。
 あとコネで著作を出版とかもあるよなあ……?
 
「喜んで!」

「え、ちょ、兄ちゃん……」

「いいだろ路樹! こんどこそ面白い話書けるぞ!」

「いや俺は別に構わないけど……
 別に兄ちゃんが勝手する分には気に入らなきゃ見捨てれば良いし」

 確かに偶に見捨てられるのだ。
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