[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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(2): はがけない第十二話「このひとでなし!!」 [saga sage] 2013/03/25(月)07:49 ID:HrV2p5XI0(3/6) AAS
「……という訳だ。都市伝説については理解したか?」

 僕は都市伝説について大体のこと(※このスレの>>2辺りに書いてそうなこと)を路樹に説明し終えた。
 弟も最初は戸惑っていたがもうこれ以上否定するのも不可能と悟ったらしい、結局深くため息を吐いて了解の代わりとした。

「それで路樹くん、君の素質を見込んで私からお願いがあるの」

「なんでしょうナージャさん」

「私と契約して契約者になってよ!」

「断りますね」

「それじゃあお互いの合意も有ったし契約を……にゅう?」

「ですよねー」

「当たり前だよ兄ちゃん、俺の契約の適正だって分かってない
 ナージャさんが強化型か限定解除型かも分からない
 そんな訳の分からない状態で契約するなんて馬鹿なことを言うと思ったの?」

 ぐうの音も出ない正論ぶりである。
 さすが僕の弟である。

「やはりあんた達兄弟なんだな」

「えーなに、ジルりんのところもそうなの?」

「ジルりんって呼ぶな!
 私はお前と戦ってた最中にやっとこさ契約したんだぞ
 それまでこいつだってうんともすんとも言わなくてさあ」

「あー、キツイわよねえ。追いかけても追いかけても届かないこの心」

「いやそういう問題じゃあないですからね
 何の情報も開示せずに契約してよ!とか言われても困りますし
 俺にだって心の準備やら損得勘定が有るんですから」

「まあそれもその通りね」

「そういうわけだ。今開示できる限りの情報を開示してください」

「解ったわ。それくらいじゃないと命を預けられないわよねえ
 じゃあまずは私の情報を貴方達に開示しましょうか
 私は半人半魔の清く正しい吸血鬼
 人間としては半端な心の器と、維持に経費のかからない都市伝説としての再生能力を持つ半端者
 父は真祖の流れを汲む由緒正しいルーマニアのドラキュラ
 母は日本の……確か薩摩から来たフリーランスの都市伝説狩り
 あの館に来ていたのは猿の手の発掘の為
 猿の手なんて言うけれども、それはもともと“とある尊い御方”の遺体の一部なのよ
 その“とある尊い御方”は死体がバラバラになってしまっててね
 そのバラバラになった死体のそれぞれが別の都市伝説と化して現在世界中で怪現象を起こしているの
 我々財団はそれを集めて死体を復元する計画だったんだけど……どうしてこうなったって感じ
 遺体がそれぞれに意思を持つことは知られていたけれども、その遺体がまさか悲喜くんを選ぶなんてね」

「……zzz」

 寝る子は育つというが、寝る都市伝説は育つのか?
 ジルりんはいつの間にかぐっすり眠ってる。
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