[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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(2): はがけない 第十話「僕には小説を書く時間がない」 [saga] 2013/03/16(土)22:16 ID:O/RLSwaB0(6/6) AAS
「お金は財団からもらってるの、まあお父さんからも……あっお父さんはホテルの経営者なんだけどね、お小遣いもらってるわ」

 まあこいつの家族事情は放っとくとして……。

「財団? なんだそれ……」

「良いわ、説明してあげる
 財団Bは古代バビロニアに存在した魔術師達の後継を自任する都市伝説契約者達のサークル
 建前では都市伝説の力を世界の平和や自由の為に使うことを目的としてるが最終的な目標は“英雄”と呼ばれる絶対的な力を持つ契約者を生み出し、その力を背景に管理社会を産み出そうとしてる悪の秘密結社なの
 世界中に会員が存在しており、個々に「世界をよりよくする活動」をしているわ
 治安維持などの役目を担うこともあるが財団によって“英雄分子”と判断された場合、たとえ犯罪者でもあえて泳がせることもあるの
 財団のメンバー同士は基本的に全員対等であるが在籍歴の長短や実力の違いから他のメンバーを配下のように使うものもいるけど私は基本フリーね
 またそういったものは私兵を抱えてる場合も多いわ
 財団の理事長は無数の都市伝説と契約する多重人格者で、他のメンバーに対して例外的に絶対命令権を持つ
 まあこの絶対命令権はあんまり出るもんじゃないし気に入らなきゃ抜けてもいいんだから気にしなくて良いわ
 英雄分子は理事長が多くの人格間の会議を経て決定するの
 ちなみに理事長はクローン体を無数に持ってるから殺しても無駄
 身体的特徴もいじれるけど普段は四十代の男性の姿よ」

「あー……なるほどね。面倒な説明ありがとう」

「ぐーすかー」

 いつの間にやらジルりん眠ってらっしゃる。

「おい」

 ちょっと小突くと直ぐに目を開ける。

「話聞いてた?」

「も、勿論だ! 財団Bがお金を集めないとどんな英雄も戦えないんだろ!」

 何か違う。

「ああああああああ! お味噌汁に火かけっぱなし!」

 キッチンの方からちらりと見える黄色い炎。
 ナトリウムの炎色反応ですねわかります。
 ジルりんは慌てて味噌汁の火を止めに行った。

「あらあら、タイミングが悪かったみたいね
 急いで来たつもりだったけど再生に時間かけすぎたかしら」

「どうしてここが解ったんですか」

 一応年上なので敬語。

「え、親切な男性の方が……」

 彼女は廊下の方を見る。

「あら」

「兄ちゃん飯食わせてー……ってさっきのお姉さん!」

 大柄の男がのそのそと向こうからやってくる。

「あの方です」

 あれは我が弟の六条路樹である。

「……いい、お前ら二人共家入れ」

 僕の平穏は遠い。

【僕は小説が書けない 第十話「僕には小説を書く時間が無い」 おしまい】
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