[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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195: 僕は小説が書けない 第九話「猫股亭奇譚/伍」 [saga] 2013/03/13(水)21:40 ID:7+nu7pe70(4/10) AAS
「なんで、なんで貴女が生きているのよ!」

 吸血鬼は絶叫する。

「確かに、間違いなく殺したのに!」

 僕は挑発的に笑う。

「やれるかジルりん?」

「Sir yes sir!」

 カンカンとナイフを打ち鳴らして彼女は高らかに歌う。

「さて今宵ご覧頂くは、切り裂き少女の殺人奇術!
 種も無ければ仕掛けも無し、霧の都を騒がせた、奇怪奇々怪白刃技巧!
 切って驚け見て嘆け、此度の私は一味違う!」

「もう朝だぜ」

「うるちゃい!」

 駄犬である。
 いや犬なんて忠実なもんではない。
 駄猫だ、猫とは概ね賢いがこいつはそうとしか形容できない。

「あなた達よくそこまで遊んでいられる余裕が有るわね」

 吸血鬼の燃える瞳が僕達を射すくめる。
 どうやらしばらく無視して会話を進めてたのがお気に召さなかったようだ。

「だってこうなった以上、あんたに勝ち目は無いからね」

 ジルりんは涼しい顔である。
 僕は今すぐにでもとんずらかましたい気分だ。

「勝ち目は無い? そんな馬鹿な……」

「ところがどっこいお前の負けだよ」

 僕は左腕を吸血鬼に見せつける。

「それは――――なんでそれを貴方が持っているの!
 それは貴方のような只の人間が持っていて良い代物じゃあない!」

 彼女の顔はサッと青ざめる。
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