[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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149: 連載 [sage saga] 2013/03/10(日)16:07 ID:j8R5+wwy0(4/9) AAS
テンポの速い童謡「シャボン玉」を、エンドレスで奏でる
すると、杖の穴から無数の小さなシャボン玉が、ぽぅ、ぽぅ、と膨らみ、拡散する
まるで音色に合わせて踊るかのように

《突破不能……》
「くっ、邪魔なペットと玩具ね!」
「だからペットじゃねぇっつってんだろ!?
 テメェこそ暑苦しい上に面倒な妖術使いやがって!」
「『エフェクター』の力で生まれ変わった「パイロキネシス」よ!
 この力さえあれば…貴方達だって焼き払えるわ!」
「残念でした、科学的に考えて無理です♪ 『リムーバブル』!」

瞬間、周囲のシャボン玉がくるくると円を描いて回り始めたかと思えば、
沢の作り出した炎の勢いが徐々に弱くなっていった
と同時に、彼女の表情が歪み、喉を押さえて苦しみ始めた

「っ……こ…れって………」
「流石に酸素がないと火が点く訳ありませんよね?」

ぼごっ、と鈍い音と共に、沢の腹に重い一撃が入った
短い呻き声をあげ、膝から崩れ落ちる
そして無邪気に微笑む青い髪の少女を見たのを最後に、彼女の意識は闇に沈んだ

《任務完了,デアリマス》
「ご主人様ー、こっちは終わりましたー♪」
(危なく殺すところじゃねぇか……女って怖ぇ……)

「御仲間がやられたようだな」
【知るものか】

襲い来る黄金の棺を、黒い鎌と紫炎に包まれた剣で防御する
月光のみが届く倉庫内に、閃光が飛び散る

【この『エフェクター』さえあれば、手駒など幾らでも作れる
 今度は貴様等「組織」に捻られるような雑魚では無く、もっとマシな奴等を呼んでな】
「自分だけは強者であると言いたげな台詞だが……甘い」

ふわっと一瞬少年の身体が浮いたかと思えば、
そのまま逆上がりの要領で垂直方向に回り、黄金の爪による蹴りをぶつけた
直撃し、棺はまた勢いを失って無防備になる

「吹っ飛べ……『マキュラ』」

鎌を地面に突き立て、柄を軸に回転し、今度は燃え上がる左足による蹴りを命中させる
宣言通り、棺はサッカーボールのように蹴り飛ばされ、砂埃を撒き散らす
撒きあがった埃の中から無数の黒い腕が伸びるが、
少年の目の前に紫の炎が燃え上がり、腕の進行を妨げた

「『トータラージーク』」

紫炎が掻き消えるや否や、一筋の光条が棺へと伸びる
防御行動に移れる筈も無く、棺は大きく抉れ、中身が露出する

【っ……小僧がぁ!!】

黒い腕を巧みに操り、蜘蛛のように這い寄る生須
その大きさからは考えつかない程のスピードだが、
それでさえも、少年のたった一振りの鎌によって抑えられてしまった

【っぐぅ……何故だ………
 貴様のような若造に……『エフェクター』も持たぬ小僧に何故このような力が……!?】
「お前等には一生分からないだろうな
 機械で捻じ曲げる事でしか都市伝説の力を引き出せないような連中には…一生なぁ!!」

黄金の右足を振り上げ、踵落としを棺に叩きつける
響く轟音、そしてコンクリートにめり込んだ棺を鎌で抉じ開け、中にいる生須を包む包帯を切り裂いた
裂け目から生須が見たのは、髪で隠れた右目の大きな傷が夜風に見え隠れしている、
満月をバックに不気味に笑う少年の姿だった

「ッ!! 思い出した……七つの都市伝説、右目の大きな傷跡……
 小僧、貴様の名は確か――――」
「ウヒヒヒヒ……俺の名、か」

生須を嘲るように、少年は笑う
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