[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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135: 僕は小説が書けない第八話「猫股亭奇譚/肆」 [saga] 2013/03/06(水)23:31 ID:n2E8HxpX0(5/8) AAS
「悲喜!」
「ああ!」
二人の声が重なる。
考えていることは多分同じだ。
「「お試し期間は終了だ!」」
瞬時に契約成立、僕の心の力が一気に彼女へと流れこむ。
それと同時に彼女の力の一部が僕のモノへと変化する。
脳内に浮かび上がるいくつかの情報。
▽データが公開されました
都市伝説名:切り裂きジャック
契約効果:限定解除
契約者への恩恵:消体無名(アナザー・ジャック・ザ・リパー)
→この都市伝説と契約した場合、互いが互いの姿に変身できます
→ただしどちらも同じ姿で居ることはできません
→意識は保たれますが戦闘能力は外見に依存します
???:?????????????
???:?????????????
→???????????????????????
→?????????????????????
→?????????????
ノイズが多いが気にしてられない。
これが僕達に残された最後の武器だ。
「小賢しい真似を!」
先程と同じように女は自らの身体を大量の蝙蝠に変化させる。
だが今回は囲まれた所で意識を失いはしない。
「えっ?」
戸惑う女の声。
最初から僕達が契約してたと思っていたらしい。
ならば隙はそこにある。
ジルが切り開いた道を駆け、僕はジュラルミンケースを取り返す。
中に入っていた光線銃を乱射して蝙蝠を焼き払う。
「こっちだ悲喜!」
ジルに言われるがまま屋根裏へと走る。
僕は彼女と部屋に滑りこんで部屋の鍵を閉める。
蝙蝠の姿から戻るのには時間がかかるらしく女はまだ来ない。
「良いか悲喜、お前が起きる前に私が手に入れた情報をお前に伝える
あいつは只の吸血鬼じゃない」
只の吸血鬼じゃない?
それは一体どういう……
「あーもういいや、面倒くさい。手加減無しね」
ひどくなげやりな声が扉の向こうから響く。
寒気が走る。膨大な殺気が破裂したのが素人の僕にでも解った。
「不味い、逃げ――――」
扉が砕けて漆黒の影が僕の隣を通り過ぎる。
そしてジルが居た筈の場所がまるっと抉れていた。
▽切り裂きジャックがロストしました
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