[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part9 (1002レス)
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456: 僕は小説が書けない 第十六話「何時も見ている」 [saga ] 2013/04/10(水)23:44 ID:qAmpIixx0(8/13) AAS
    ※    ※    ※

 どんよりと曇る空。
 何時も霧がかかる海辺の街。
 ここは夜刀浦。
 今宵の霧は少し、むせる。
 なんて前置きは抜きにして俺とナージャさんは警察署に無事到着していた。
 警察署の前で車から降りると更に霧が濃くなってきていることに気づく。
 これは急いだほうが良いかもしれない。

「ここが警察署です、ナージャさん」
省42
457: 僕は小説が書けない 第十六話「何時も見ている」 [saga ] 2013/04/10(水)23:45 ID:qAmpIixx0(9/13) AAS
「ワタシ小学校のセンセイになりたかったんデース!
 小学校の頃はワタシも日本で暮らしてたんデスガその時のセンセイが立派な人だったんデース」

「まあそうだったんですか……」

「ハイ、そうでし――――」

 べチャリ。
 肉塊の爆ぜる奇怪な音。
 小学校の教師だったものの破片が俺の顔に降り注ぐ。
 そして次の瞬間俺の真横を槍がすり抜けて壁に突き刺さった。
 子どもたちは笑ってしまう程静かで、それがまた逆にリアルだった。

「ゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラゲラ!」
省33
458: 僕は小説が書けない 第十六話「何時も見ている」 [saga ] 2013/04/10(水)23:46 ID:qAmpIixx0(10/13) AAS
「カァァァアアアアアアアアァァァァッ!」

 雄叫びを上げながら蛙の化け物へと直進する。
 奴らの反応速度をはるかに上回る動きで接近、一匹目の触手を掴んで首を引きちぎる。
 次の瞬間、俺の意思を無視して髪が蠢き周りの敵を一度に貫く。
 髪はいつの間にか赤く染まっていた。

「なんだこれ?」

「私の血液を染み込ませた、これで一瞬だけ自在に動くのよ
 精密性は無いけどパワーは折り紙付きよ
 一人の時は操作している暇無かったけどね」

 肌がビリビリと震える。
省40
459: 僕は小説が書けない 第十六話「何時も見ている」 [saga ] 2013/04/10(水)23:48 ID:qAmpIixx0(11/13) AAS
    ※    ※    ※

「最悪の状況だな」

 多数の民間人を巻き込みながらの異空間への転移。
 各所から悲鳴が聞こえることからして様々な場所に人間を襲う何かが居るってところか。
 完全に俺のミスである。
 とはいえここに来るまでに少女に話を聞くチャンスは無かったのだが。
 まあ何を言おうと俺の責任だ。
 俺が収集をつけよう。

「署長さん怖い顔してどうしたの?」
省38
460: 僕は小説が書けない 第十六話「何時も見ている」 [saga ] 2013/04/10(水)23:49 ID:qAmpIixx0(12/13) AAS
「――――変身!」

 叫び声と共に周囲の瓦礫が形を変えて白骨のような装甲へと変化し、俺と静香の体を守る。
 先ほど見た外の景色の中で、俺は見つけていた。
 契約者がたった一人で、この警察署の扉の前に立ち、建物の外に居た無数の怪物と戦っていたのだ。
 俺には分かる。
 あの男は俺の同族だ。
 ならば共に戦わねばならない。
 五階からでは見えなかったが、恐らくあの男のすぐ近くに守るべき人々が多く居るのだ。

「とぉぅっ!」
省25
461
(1): 僕は小説が書けない 第十六話「何時も見ている」 [saga ] 2013/04/10(水)23:53 ID:qAmpIixx0(13/13) AAS
あとがき代わりに

心通じ合い過ぎな悲喜組←→お互い好き勝手な路樹組
その場のノリで動く悲喜組←→大きな目標や指針が有る路樹組

みたいな感じで意識的に対照的にしてます
あと正義の味方の名乗りはスペシャルでなくてはいけない
というのが個人的なジャスティス
462: シャ ◆7aVqGFchwM [sage saga] 2013/04/10(水)23:59 ID:qqKCZgc40(3/3) AAS
読む前に改めて
被って申し訳ないですorz
463
(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/11(木)00:56 ID:74vH6wsAO携(1) AAS
>>451-
はがけないの人乙ですー
路樹くんのターン来たぜ!

> 悪に名乗る名前はない!を組織単位でやってるだけじゃないかという噂も有ったりする。
この噂正しいだろww
しかし戦闘や駆け引きの表現が逸品ですな

>>461
>あと正義の味方の名乗りはスペシャルでなくてはいけない
>というのが個人的なジャスティス
そんな名乗り俺もさせたいわあ
464
(1): シャ ◆7aVqGFchwM [sage saga] 2013/04/11(木)03:29 ID:ivvz2Xor0(1) AAS
笛の人の戦闘シーン見てるとこっちまで戦闘シーン書きたくなるんだよなぁ
読んでて血が滾るというか興奮するというか
という訳で乙ですのン
路樹くん初戦闘! 吸血鬼をそう使うか……この発想は無かった
明日真くんとの共闘も楽しみね
しかし悲喜組が自由すぎるwwwwwwあとパンダ噴いたwwwwww
465
(1): VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/04/11(木)17:04 ID:L+HEhz2e0(1) AAS
ちょくちょく明日くんの磨耗が見られてつらい…
466: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage] 2013/04/11(木)22:48 ID:Gzk5DRdk0(1) AAS
AA省
467: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:16 ID:/iJ5+mdTo(1/11) AAS
教室を出て、少しの間歩き、ある程度離れた場所で向かい合う二人。

教授「で、何か用かい?」

康平「……退席の理由が嘘ってのはバレてるようですね」

教授「ああ。この僕の昏き混沌より深い叡知に見通せないことはないからね」

出来の悪いアメリカ映画の主役のように手を広げ、愉快そうに笑う。
省7
468: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:17 ID:/iJ5+mdTo(2/11) AAS
教授「……おいおい、時間を考えてくれ。そんな大音声、他の講義に迷惑だろう?」

耳を塞ぎ、辺りを見回しながら顔をしかめる教授。
だが康平は構わず続ける。

康平「だいたい!都市伝説や契約のことを人に知られないようにしろって言ったのは教授でしょーが!
それをあんな大勢の前で……!何がしたいんですか!貴方って人は!」

教授「大丈夫だ、あの程度の会話で全てを理解できる人間はいない。」

康平「そりゃそーでしょうけど!大体なんであんな話をするんです!?」
省6
469: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:17 ID:/iJ5+mdTo(3/11) AAS
教授「でも、君たちは呼んでも来てくれないだろう?芹沢さんはいつでもツーリング中だし、清川君は自由な時間も少ない。
   虎君はほとんど一年中病欠だし、いつでも呼べば捕まるのは君だけさ。」

なるほど、それがこき使われる理由か、と納得する康平の前で教授は天を仰ぐ。

教授「だから、考えたのさ。講義ならこっちから連絡しなくても、勝手にみんな集まってくると!
   集める手間も省けて、ついでに講義の時間を使って用事を済ませられる!まさに一石二鳥!」

康平「なるほど……、でも今日講義に来てるの俺だけですけど」

教授「えっ!?」
省9
470: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:18 ID:/iJ5+mdTo(4/11) AAS
康平「……そうですか、でもそれなら危ないことはその‘頼もしい’二人に頼めばいいんじゃないんですかねぇ?」

教授「いやいや、君のことを高く評価しているからこそ僕は君を頼りにしているんだ。なんせ握手しただけで
   趣味や性癖、来歴から黒子の数まで丸裸にしてしまう君の力は非常に便r……じゃない、強力だからね」

康平「……」(今、便利って言おうとしたよな?)

教授「それに、芹沢さんに聞き込みを任せたり清川君に尾行を頼んだらどうなると思う?」

康平「まあ、たしかにゾッとしませんね……特に芹沢先輩は」
省3
471: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:18 ID:/iJ5+mdTo(5/11) AAS
少女「……三秒以内に答えなさい。あなたの目的は、何?」

ヒリヒリと痛む頬。普段なら耐えられないほどの痛みを、アドレナリンが押さえつける。

康平「……じゃない」

少女「え?」

小声を聞き取れなかったのだろう、少女が訝しげな顔をする。
その一瞬、康平は息を最大限吸い込み、吐き出した。
省11
472: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:19 ID:/iJ5+mdTo(6/11) AAS
康平の右手が服の袖口から消え、、袖口が赤黒く染まっていく。
だが、康平は身じろぎ一つせず、ただ走り続ける!

康平(どんな傷を受けても、命さえあれば上田先輩に治してもらえる!今はこの場を……切り抜ける!)

だが、その康平の目の前に、突如謎の物体が現れる。
それを言葉にするなら、まさしく……宙に浮いた、銀色に輝く握り拳だった。

康平「なっ!?」

あまりにも荒唐無稽な光景に硬直する康平の顔面を、衝撃が襲う。
地面に叩きつけられ、勢いのまま転がる康平の目の前で跡形もなく拳は消え去った。
省5
473: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:21 ID:/iJ5+mdTo(7/11) AAS
手だけではない。頬の傷も、完全に消え去っていた。

康平「一体……なんなんだよ!?」

混乱する康平の目の前に、少女が到着する。

少女「逃げても無駄。私からは逃げられないわ。さあ、答えなさい。あなたは何者?」

康平「くっ……うああああああああっ!」
省10
474: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:22 ID:/iJ5+mdTo(8/11) AAS
康平「逃げろってそんな無責任な。大体、逃げられるとは限らないじゃないですか。」

教授「そうだな……その場合は、逃げつつ相手の持ち物を奪えばいい」

ハア?と怪訝な顔をする康平に、教授が尋ねる。

教授「どうした?君の‘運転免許証のNo’は、体に触れるほかに身の回りのものでも発動するんだろう?」

康平「……先生。俺が呆れてるのは、そこじゃないですよ。
   どうやって戦う力の無い俺が敵の持ち物を奪えるんです?」
省7
475: 大亜教授の事件簿 第二話『夢見咲康平の受難』 [sagesaga] 2013/04/11(木)23:24 ID:/iJ5+mdTo(9/11) AAS
康平「落ち着け……冷静に思い出すんだ……」

心を落ち着かせ、これまでのことを回想する。
謎の問いかけ、消失する体、銀色の拳と足。
そして、相手の行動。それらを組み合わせ、推理する。そして……

康平「見つけたぞ……‘致命的な隙’を!」

そうと決まれば、あとはその隙を造ればいい。
その為の道具を探し辺りを見回す康平の目に、‘あるもの’が留まった。

壊れたドアを跨ぎ、少女が教室に入ってくる。辺りを見回すが、隠れた康平を見つけられない。
省9
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