[過去ログ] 太一「俺は永瀬の事が好きだ」 (412レス)
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369: ◆t8NYdLxivU 2013/02/19(火)23:16 ID:QAIwMgAl0(4/17) AAS
ふうせんかずらが、それでは恐らく終わらせない。

何かあいつが面白いと感じる事が起きて、それであいつがそこそこ楽しめば、これは終わる。

それもあって、アタシは太一に振り出しに戻ろうと言ったのだ。

勿論、アタシも辛いし、太一も辛いだろうから……それが大半を占めているが。

って訳で、現状維持は駄目だ。
省3
370: ◆t8NYdLxivU 2013/02/19(火)23:17 ID:QAIwMgAl0(5/17) AAS
すぐに頭に思い浮かんだのは、アタシが今隠している事を皆に話す事だった。

それは駄目だ、そうすれば……終わる。

いや……ちょっと待てよ。

アタシは、何を基準に終わると判断している?

そう思っているのは、アタシだけか?
省3
371: ◆t8NYdLxivU 2013/02/19(火)23:17 ID:QAIwMgAl0(6/17) AAS
あいつが辛い思いをしているのは分かる。 自分の気持ちが滅茶苦茶になっているのだから。

それがすっきりとすれば、あいつは助かるんじゃないだろうか?

それならば、話せば全てがうまく行くんじゃないだろうか?

そうだ。 そうなんだ。

アタシは……自分を基準に、していたんだ。
省3
372: ◆t8NYdLxivU 2013/02/19(火)23:18 ID:QAIwMgAl0(7/17) AAS
なら、話してしまおう。

そうすれば、楽になるから。

全部に、諦めが付いて元通りになるだろ。

……多分、こうなる逃げ道を用意していたのも、ふうせんかずらの企みなんだろうな。

だが、もう良いだろ。
省2
373: ◆t8NYdLxivU 2013/02/19(火)23:18 ID:QAIwMgAl0(8/17) AAS
太一には、やめておくか。 話の内容的に今回の【現象】の事も含まれている。

もしそれが太一にばれたら、全員がランダムに【現象】に見舞われる。

それだけは、避けて起きたい。

アタシはそう思い、メールを打つ。

太一以外の3人に「明日の放課後、話がある」と。
省2
374: ◆t8NYdLxivU 2013/02/19(火)23:21 ID:QAIwMgAl0(9/17) AAS
気のせいだ、気のせい。

今にも胸が張り裂けそうなのも、気のせい。

声を出して泣き出したいのも、気のせい。

頭に太一の顔が浮かんでくるのも、気のせい。

苦しくて、辛くて、太一に好きだと伝えたいのも、気のせい。
省2
375: ◆t8NYdLxivU 2013/02/19(火)23:21 ID:QAIwMgAl0(10/17) AAS
伊織「稲葉ん、メール見たんだけど」

朝一番、教室に入ったアタシに伊織が声を掛けてきた。

稲葉「ああ、昨日の話の続き、だな」

伊織「……本当に良いの? 話したら終わるって、言ってたし」

稲葉「大丈夫だよ。 何も心配ねえさ」
省3
376: ◆t8NYdLxivU 2013/02/19(火)23:22 ID:QAIwMgAl0(11/17) AAS
稲葉「あーそれと、太一には今日は部活が無いって事は伝えてある」

伊織「うん、りょーかい」

稲葉「それじゃ、放課後部室でな」

そう言い、自分の席へと付いた。
377: ◆t8NYdLxivU 2013/02/19(火)23:23 ID:QAIwMgAl0(12/17) AAS
午後までの授業を受け、昼休みとなる。

アタシが弁当を広げようとした所で、前のドアから青木と唯が入ってきた。

稲葉「……ちっ。 お前らもかよ、弁当くらいゆっくり食わせろ」

唯「で、でも。 話って何だろうって思って」

稲葉「つうか、ここでこそこそ話してたら太一に怪しまれる。 場所を変えるか」
省2
378: ◆t8NYdLxivU 2013/02/19(火)23:23 ID:QAIwMgAl0(13/17) AAS
唯「それで、稲葉。 話っていうのは?」

部室に入り、席に座るなり唯が口を開く。

稲葉「だから、そんな心配する様な話じゃねえって」

稲葉「それに、まだ伊織が居ねえだろ。 放課後、太一以外が揃ってから話す」

青木「大体の話の流れは伊織ちゃんから聞いてるけどさ、本当にそれって、話していいの?」
省2
379: ◆t8NYdLxivU 2013/02/19(火)23:24 ID:QAIwMgAl0(14/17) AAS
青木「……分かったよ、それなら信じていいんだね」

すぐには、返せなかった。

くそ、何だってんだよ。 こいつらはどこまで人の心配すれば気が済むんだ。

稲葉「すまん、そろそろ教室に戻る」

稲葉「また、後でな」
省2
380: ◆t8NYdLxivU 2013/02/19(火)23:24 ID:QAIwMgAl0(15/17) AAS
昼休みが終わり、授業が始まる。

内容なんて頭に入って来ず、考えていた。

本当に、良いのだろうか。

……決めたじゃないか、昨日。

アタシは自分本位で考えていた。
省2
381: ◆t8NYdLxivU 2013/02/19(火)23:25 ID:QAIwMgAl0(16/17) AAS
そんなアタシも、太一の事を分かっていなかったのかもしれない。

あいつの気持ちを、分かっていなかった。

太一と付き合えて、分かり合えている気がしていた。

だけど、それはアタシが勝手に思っていた事だ。

太一の気持ちを考えれば、どうすればいいかなんて、分かるだろうが。
382: ◆t8NYdLxivU 2013/02/19(火)23:26 ID:QAIwMgAl0(17/17) AAS
なら、迷う必要なんて無い。

これが、最善手だ。

そして放課後、アタシ達四人は、文研部部室へと集まった。

16話 終
つづく
383: ◆t8NYdLxivU 2013/02/26(火)20:21 ID:mMFk/hTP0(1/14) AAS
こんばんは。
17話、投下致します。
384: ◆t8NYdLxivU 2013/02/26(火)20:21 ID:mMFk/hTP0(2/14) AAS
【稲葉】

稲葉「集まったか」

伊織「うん。 太一はもう帰ってるよ。 さっき出て行くのが見えたから」

稲葉「そうか、んじゃあ……話すか」

少し、緊張してきた。
省2
385: ◆t8NYdLxivU 2013/02/26(火)20:22 ID:mMFk/hTP0(3/14) AAS
稲葉「じゃあ、そうだな……」

稲葉「まずは、四人で話合った時の後の話だ」

稲葉「青木が、唯に告白した日の事だな」

アタシはそう前置きをして、その日にあった事を話し始める。
386: ◆t8NYdLxivU 2013/02/26(火)20:22 ID:mMFk/hTP0(4/14) AAS
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稲葉「今回の【現象】についての情報? まだ何か隠してんのかよ」

「……隠している訳では無いんですが……ですが、そういう事になるのかもしれませんね……」

稲葉「くどいのは嫌いだ。 とっとと話して消えろ」

「……そうですか……では始めますが……」
省2
387: ◆t8NYdLxivU 2013/02/26(火)20:23 ID:mMFk/hTP0(5/14) AAS
稲葉「……さあな。 そればっかりは考えても分からねえ」

稲葉「と言うより、青木がアタシ達に話した事は知ってるんだな」

「……ああ……そうですね……見ていましたし……」

稲葉「はっ、ならアタシや伊織や唯にも【現象】を起こすのか?」

「……いえ……それはやめておきます……」
省3
388: ◆t8NYdLxivU 2013/02/26(火)20:24 ID:mMFk/hTP0(6/14) AAS
「……話が早くて助かります……ええ、その通りですね……」

「……まずですね……今回の【現象】ですが……欠陥品、なんですよ……」

稲葉「欠陥品? どういう事だ」

「……実に弱く……中途半端な【現象】って事ですよ……」

稲葉「……つまり、不完全って事か」
省2
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