[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part4 (1002レス)
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799: 夢幻泡影 † 兄弟:前 ◆7aVqGFchwM [sage saga] 2011/12/12(月)00:30 ID:eS5YGVBu0(5/7) AAS
ぱちんっ、と裂邪の身体の泡が弾けて消え、代わりに無数の黒い腕が包み込む
長い爪、漆黒の翅、長い触角、紅い眼
支える腕が無くなった事で落下し始めた瞬間、裂邪は腕の太さを変えて大きな拳を作り、
隕石の如き勢いで地面に突っ込んでいった
「ッ!! 危ないっ!!」
間一髪、避ける前に彼らが立っていた地盤は見事に粉々に砕かれた
砂埃の中で、紅い眼が怪しく輝く
「俺、君臨!と言いたいところだが、もう人型は見飽きただろ?」
「…“人型”、だと?」
「んー? どういう意味か分かってないみたいだな…こういうことだ」
裂邪の影から、夥しい数の「シャドーマン」が溢れ出し、彼の身体を呑みこみ始める
一度黒い球体になったそれは徐々に形を取り始めた
龍のような胴体、昆虫のような脚、悪魔のような腕、そして身体中の至る所から伸びる先端が刃状になった触手
『シャドーズ・アスガルド』と同じく、淡い暗闇の中で紅い眼が輝いた
【ヒハハハハハハハハハハハハハ!…『シャドーズ・ラグナロク』!!】
「なっ……馬鹿な!?」
「こ、これが…お兄、ちゃん?」
【正義ィ、そして「恐怖の大王」! いい加減茶番は終わりだ…貴様等に“黄昏”を迎えさせてやる!!】
巨大な腕を振り上げ、地盤の形が変わる程に叩きつける
正義と大王は散り散りになって避け、互いに得物を構え、もはや怪物と化した裂邪と対峙するが、
裂邪は2人に触手を幾本も迎えさせて、彼等を近づけさせようとしなかった
たった1本の剣では、複数の刃を止められる筈もなく
2人の身体に、徐々に生傷が増え始めた
「くっ……さっきの「ゾンビ」の方がマシだったかな…夢だったけど」
「…仕方ない、少年! また雷を落とすぞ――――」
【させるか馬鹿がぁ!!】
振り下ろされる巨大な腕
回避が間に合わず、大王は下半身を踏み潰されてしまった
「っぐあぁ!?」
「大王!!」
【「恐怖の大王」…やはり貴様から潰しておこうか】
しゅる、しゅるり、無数の触手が伸び、その一つが大王の頬を撫でる
つぅ、と頬に傷が出来、血が流れた
彼の元へ向かいたい正義だが、無数の触手が彼の行く手を阻む
「くぅ…助け、たいのにぃ…!」
「ば…万事休す、か……」
【これで最後(レッツト)だ! 『シャッテン・シュナイd―――――――うぐぅっ!?】
突然、裂邪の身体が、触手の動きが止まる
腕に入っていた力も弱まり、大王は隙をついて脱出し、正義と合流した
洞窟内を埋め尽くす程の巨体が、急速に縮まっていき、
遂には、元の裂邪の姿に戻ってしまった
ふらふらとした覚束ない身体で立ち、その場で身を屈めて吐血した
「ッお兄ちゃん!」
「ご主人様!!」
「ごふっ……騒ぐんじゃねぇ、どいつもこいつも…
それに正義、お前は俺の敵だろうが……敵の心配をしてどうすんだ?」
「敵も味方も無いよ! もうやめよう、こんな無駄な戦い!」
「ふざけんな!! お前は…命を賭けた戦いを“無駄”だと言うのか!?」
「今、ボク達が命を賭けて戦っても何の意味もないでしょ!?
ボク達が戦うべきなのは、麻夜ちゃんを利用してる「太陽の暦石」達だよ!!」
「その麻夜は…「太陽の暦石」の契約者になり、「太陽の暦石」の思うがままにされてんだ
お前等と戦うのは他でもない麻夜なんだよ
勿論、それは俺達の知ってる麻夜じゃねぇ…
だがお前は、自分を殺しにかかってくる相手に命を賭けずに戦えんのか!? それが例え家族だとしても!!」
「―――――――ッ!?」
その言葉が、正義の心に何か引っかかった
何か、この戦いの真の意味が隠れているようで
そんなことにも構わず、裂邪は「レイヴァテイン」を携え、背後にシェイド、ミナワ、理夢、ウィルが並ぶ
「…自分が死ぬ覚悟と。相手を殺す覚悟がなければ…お前は俺に一生勝てない!
俺が手本を見せてやる……自分が死ぬ覚悟って奴を!!」
...To be Continued
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