[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part4 (1002レス)
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795: 夢幻泡影 † 兄弟 ◆7aVqGFchwM [sage saga] 2011/12/12(月)00:28 ID:eS5YGVBu0(1/7) AAS
風も無く光も無い、闇しか無いだだっ広い洞窟内部
ぼう、と紫の炎が地に灯り、怪しげな輝きが辺りを照らす
そこにはただ、2人の少年だけがそこにいた

『………ギ、ハハハハ…成程、これが……君自身の能力、か………』
「ナユタ、まだやれそうか?」
『全く、人遣いが荒いね……悪いが、少し休ませて貰うよ』
「そうか。ご苦労だった」

紫のもやを纏った「ティルヴィング」―――ナユタをベルトのバックルに翳し、紫色のパスに変えると、
裂邪はそれを腰のホルダーの中に仕舞い、眼前の敵に目を向けた
彼は―――黄昏 正義は、敵意を抱いた目で口を開く

「単刀直入に聞くよ。どうしてあんな事をしたの?」
「…ふん、どんな理由で何をしようが俺の勝手だろ」
「ローゼちゃんは、お兄ちゃんを病院まで運んでくれて…心配もしてくれてたんだよ?
 それなのに………何で!?」
「うるせぇ!! さっきからごちゃごちゃと……だったら教えてやるよ
 俺はお前らが集めてる「水晶髑髏」を奪いに来たんだ」
「え…?」
「「水晶髑髏」を13個集めれば、宇宙の力を手に入れる事が出来る…
 それさえあれば、あの「太陽の暦石」を止められる…麻夜を救う事が出来る!」
「ボク達だって目的は同じだよ! 麻夜ちゃんを助ける為に、「水晶髑髏」を集めてるんだ!
 それならボク達に協力してくれるだけでいいじゃないか!」
「俺が……俺がやらなきゃ意味がねぇんだよぉ!!」

手にした「レイヴァテイン」を頭上高くに放り投げる
空中で金色の液体となった「レイヴァテイン」が、裂邪に降り注ぐ

「変、身…『ゾディアック』!」

金の爪、金の翼、金の棘
全身に黄金の輝きを放つ鎧を纏い、裂邪は正義に襲いかかった

「ッ! 大王!」
「分かっている!」

大王が黒雲を生成すると、1本の剣が落ちてきた
正義はそれを手に取り、裂邪に向けて振りかぶる
甲高い金属音が洞窟内に響き渡り、爪と剣がぶつかり合った

「ッヒヒヒヒヒ……正義ィ、俺はお前が昔っから大ッ嫌いだったんだ…
 心の底から願ってたんだよ、この瞬間を…お前を殺せるこの時をなぁ!!」
「どうしちゃったんだよ、お兄ちゃん…
 『COA』の時、ボク達を助けてくれた、あの時のお兄ちゃんは何処へ行っちゃったの!?」
「くどい! 俺は目的の為なら手段も選ばない!犠牲も厭わない!
 ここでお前を殺し、お前の友人を殺してでも「水晶髑髏」を頂くぞ!」
「…そんなことさせない! 絶対に!!」
「ならここで、俺を殺してみろ!!」

ふっ、と裂邪の身体が宙に浮いたかと思えば、
脚に輝く刃が、正義の首筋を狙って動き出した
鎧を纏う裂邪と違い、彼は生身
得物は今裂邪の爪を抑えている剣1つのみ
だが、正義は動じなかった
何故なら、彼は“一人”ではなかったから

「…っち、「恐怖の大王」…」
「契約者を守るのは当然だろう?」

正義と同じ型の剣を持ち、大王は裂邪の蹴りを受け止めていた
ヒヒッ、と小さく笑い、裂邪は2人の剣を押し返して後方に宙返りしながら退避し、距離を取る
着地した瞬間に、正義の眼が光った

「今だ!」

彼の声と共に、洞窟の天井を覆う黒雲がゴロゴロと轟き、
大量の槍が雨のように、裂邪に降り注いだ

「ヒハハハハ! この程度で俺が止められるか!」

ひょう、と跳び上がって半宙返り、両手を地につけて身体を支え脚を広げ、
左手で勢いをつけて右手を軸にして、身体を独楽のように回転させた
刃状になっている脚の装甲が、降り注ぐ槍をミキサーの如く粉々に砕いていき、
そのままジャンプして槍の射程外まで移動すると、左掌にエネルギーを溜め、

「『クェーサー』!!」

エネルギー弾を、雲に向かって放った
雲は一瞬にして消し飛び、槍の雨は空しく止んでしまった
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