[過去ログ] 「都市伝説と戦う為に都市伝説と契約した能力者達……」 Part4 (1002レス)
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466: 葬儀屋◆yeTK1cdmjo [sage saga] 2011/11/05(土)23:28 ID:N/JnGL8fo(4/9) AAS
 不思議な男だとA-102は考える。
 彼は元人間ではなく都市伝説そのものだ。
 彼らA-100からA-110までは、A-100を頭とし、独自に動いている集団だ。
 その誰もが元人間ではなく都市伝説そのもの。

『真柄直隆・真柄直澄同一人物説』であるA-102はもとより、A-103は『忍者服部半蔵』、A-104は『忍者猿飛佐助』。
 それぞれ元は別のナンバーに所属していたがA-100が引き抜いてきた。
 だからといって忠誠心がないかと言われると答えは否である。
 彼らがA-100に引き抜かれた最大の理由、それはA-0への絶対の忠誠にある。
 まだ誰も顔を見たことがないと言われる〈組織〉のトップであるA-0――全てはA-0のために。

 総ての都市伝説を〈組織〉の管理下に。
 総ての契約者を〈組織〉の力に。
 総てを〈組織〉に。

 全てはA-0のためだけに。

 非人道的な人体実験も人道的な支援も〈組織〉のために行なう。
 A-0の考えではなく、A-0のために尽くす。それが全て。

 無私。

 A-0のためなら彼らは何も持たない。
 主義も主張も時間も空間も。己の姓名も他の生命も。
 もしも彼らを分類するなら過激派よりも狂信派と呼ぶに相応しい。

 その彼らに対し、仲間になれなどという勧誘。
 今まで敵対してきた者達の中にも勧誘してきた者はいた。
 命乞いのひとつとして、断わられるであろうことを予想しての勧誘だった。
 だが、眼前に立つこの男は。
 本気で言っている。
 仲間にならないかと。

 だが――A-102の答えはひとつ。
 今までの誰にも返した答えを。

「否」

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