[過去ログ] 古泉「ただいま」 (161レス)
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24: 2010/06/12(土)21:17 ID:ODI5AAQ0(20/24) AAS
「アンタ、喧嘩売ってんの?」
「いーや。褒めてんのさ。お前が味方で頼もしい、ってな? さ、そうと決まればさっさと入ろうぜ」
守衛小屋に向けて歩き出す俺に、トコトコと付いて来る長門。そして、俺達を速足で追いかけて来るハルヒ。少女はあっという間に長門を抜き去って俺の隣へ立ち並ぶ。
「アンタ、なんでそんなに堂々としてんのよ?」
いや、なんでって言われても。堂々と、ってのがお前のオーダーだろうが。何の問題が有るってんだよ。
「アンタらしくないわ」
「お前の中の俺らしさってのに関して、今度ゆっくりと話し合いの場を設ける必要が有りそうだな……っと。ハルヒ、ちょっと近い」
俺は半歩分、恋人との間に距離を取る。さり気無く。気付かれないように。
「は? 近くて何か問題が有る訳?」
こっちを睨み付けて分かり易く顔をむくれさせる。そんな所も可愛いとは思うが、しかし今日ばかりはそういった展開は無しだ。
「ハルヒ。長門の事も、ちょっとは考えろ」
「あ」
好きだった男と離れ離れになった直後の少女の前でそんな雰囲気になるのは、きっと少女にとって見ていて気持ちの良いものではない。それぐらいは男女の機微に疎い疎いと日頃散々ハルヒに罵倒されている俺にだって分かる。
「……そうね。キョンの言う通りだわ」
自称、一を聞いて千里を踏破する女はそれだけ言って、俺から視線を逸らした。ああ、そうだ。俺達の恋愛なんてのは後でゆっくりとやれば良い。
俺の恋人である以前にお前は。
涼宮ハルヒはSOS団の団長なんだ。
世界中のどこのグループよりも、団員想いの、団長様だ。
そういう優しいお前だから、団員の為に本気で怒れるお前だから、全力で行動出来るお前だからこそ。
俺はお前を好きになったんだと。
まあ、これは全てが終わった後で、ちゃんと言葉にしてコイツに言ってやろうと思う次第だ。
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