(,,゚Д゚)学校の怪談のようです (116レス)
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1(1): 2011/07/31(日)23:14 ID:6BjiICac0(1/43) AAS
川 ゚ -゚)<……私はただ、この教室が自分には少し窮屈だと感じていただけなんだ
夕日の差し込む学校の教室。
学校指定のブレザーを着込んだ彼女は、机に突っ伏したままそう呟いた。
周りに人の姿はなく、ゆえにそれは彼女の独り言のように思えるが、
実際は彼女の足元で彼女の言葉にずっと聞き耳を立てているものがあった。
真っ青な毛並みが特徴的な、小さな生き物。
それは、一匹の猫だった。
(,,゚Д゚)<……しかし、あなたは出会ってしまった
彼女の話を聞いていた彼――青い毛並みの猫――は、
机の上にぴょんと飛び乗ると、人間の言葉でそう言った。
省9
2: 2011/07/31(日)23:17 ID:6BjiICac0(2/43) AAS
川 ゚ -゚)<キミはどう思う?
この猫なら、あるいは自分も知らないこの問いの答えを知っているのではないか?
そんな期待をこめて彼女が机の上の猫にそう訊ねると、猫は淡々とした口調で答えた。
(,,゚Д゚)<さあ、わたしにはとんとわかりかねますね。わたしはヒトではなく、ネコですから
猫の言葉に「それもそうか」と自嘲ぎみに彼女は笑った。
川 ゚ -゚)<私は……わからないんだ。
自分がいったいどうしたかったのか、自分は一体どうするべきだったのか
省7
3: 2011/07/31(日)23:18 ID:6BjiICac0(3/43) AAS
川 ゚ -゚)<……偶然でなければ、一体なんだというんだ?
彼女は真っ直ぐ猫の目を見つめ返して言う。
それは責めるようで、攻撃的な、いや、あるいはとても防御的な口調だった。
(,,゚Д゚)<あなたは出会わなければならなかった
川 ゚ -゚)<……なんだと?
(,,゚Д゚)<出会わなければ、気付くことさえできなかったから
省5
4: 2011/07/31(日)23:20 ID:6BjiICac0(4/43) AAS
川 ゚ -゚)学校の怪談のようです【初夜】
「圧迫する教室」
5: 2011/07/31(日)23:21 ID:6BjiICac0(5/43) AAS
昼時の、高校の教室。
温かい日光が差し込むその中では、お弁当を囲む集団がちらほらと見られる。
川 ゚ -゚)(楽しそうだな……みんな)
笑い声とか、愚痴とか、「あの授業はつまらない」、とかいうどうでもいいような話とか。
大体私が友達と一緒に話しているような内容が周りの集団からも聞こえてくる。
川 ゚ -゚)(……)
明るく楽しそうな雰囲気の中で、
明るく楽しそうに振る舞っている人々を、私はぼーっと見ている。
とくに文句があるわけでも、周りがうるさいから鬱陶しいとか思っているわけでもない。
ただ、とくに何も考えずに、私は彼らを見ている。
省10
6: 2011/07/31(日)23:21 ID:6BjiICac0(6/43) AAS
川;゚ -゚)<きゅ、キュートか、びっくりさせるな!
ばくばくと脈打つ心臓を服の上から抑えながら、
私は突然後ろからふい打ちをしかけてきた友人に文句を言った。
それに対し友人は悪びれもせず、片手に持ったあんパンの袋をひらひらとさせながら、
私の向かい側の席に陣取る。
o川*゚ー゚)o<だってクーたんってば、
たのしーお昼休みに難しい顔してうんうん唸ってるんだもんさー
川;゚ -゚)<む……? 私はそんなことをしていたのか?
なるべくバレないように周囲の様子を窺っていたつもりだったが、
もしそうなら周りから変な目で見られているかもしれない。
省9
7: 2011/07/31(日)23:23 ID:6BjiICac0(7/43) AAS
o川*^ー^)o<あははは! うそうそ〜、クーってばちゃんと表情に出てるよー
川;゚ -゚)<そ、そんなことはないぞ! ……ない、はずだ
('、`*#川<遠まわしに「ムカつくこと考えてました」って自白しましたね、クーさん?
川;゚ -゚)<<しっ、しまった!
('、`*#川<<よし、キュート! そいつを抑えろ!!
省2
8: 2011/07/31(日)23:23 ID:6BjiICac0(8/43) AAS
キュートに後ろからがっちりと抑え込まれ、抵抗する私に、
手を「わきわき」と気持ち悪く動かすペニサスが、
ゆっくりと、その顔に怪しい笑みを浮かべながら迫ってくる。
いや、待てキュート。お前、私よりちっこいのになんでこんなに力が強いんだ!
('ー`*#川<目にもの見せてくれるわ! この巨乳美少女がああああああああ!!
川;゚ -゚)<<うっわあああああああああああああああ!!!!
叫ぶ私と、言うにおぞましい行為をしてくるペニサス。
そしてそれを見ながら後ろで絶賛大笑い中のキュート。
気付けばクラス中の視線を浴びている、私たち。
うんうん唸っているのを変に見られるなんて次元ではないほど、
省1
9: 2011/07/31(日)23:24 ID:6BjiICac0(9/43) AAS
川; - )<お嫁に……行けなくなるところだった……
o川*゚ー゚)o<だいじょーぶだって。いざとなったら、わたしらのどっちかがもらってあげるよ!
川;゚ -゚)<<丁重にお断りさせていただく!
お昼休みもそろそろ中ごろ。
購買で買ってきたパンを食べる少女二名と、
若干、というかかなりへばっているお弁当少女(私)が一名。
ツヤツヤ('ー`。0川<いやあ、ええもん触らせてもらいました
省12
10: 2011/07/31(日)23:24 ID:dmvZXbg6O携(1) AAS
(@`@`゚Д゚)学校の怪談のようです
相変わらずこの板は専ブラ通すと?スレタイのギコが変になるな
11: 2011/07/31(日)23:25 ID:6BjiICac0(10/43) AAS
AA省
12: 2011/07/31(日)23:26 ID:6BjiICac0(11/43) AAS
('、`*川<キュー
o川*゚ー゚)o<はいな
やばいやばい、二人ともなんていうか、目がやばい。
ってか声が低い! 怖い! 怖いって!!
('、`*#川<やっておしまい
o川#*゚ー゚)o<<ぃぇす! まむ!!
省10
13: 2011/07/31(日)23:26 ID:6BjiICac0(12/43) AAS
染め上げた真っ赤な髪に、左の前髪を伸ばして顔の半分を隠している少女。
たしか……ハインリッヒ高岡だったか。
こんな目立つ外見をしていたら、普段話すことがなくても名前は記憶に残る。
クラスメートの殆どが、この馬鹿騒ぎに目をやっているなかで、
その少女だけはご飯を食べるでもなく、ただぼーっと窓の外を眺めている。
それにしてもいつもは視界の隅に彼女がいてもまったく気に留めないのに、
なぜ今日に限って私は、彼女から目が離せないのだろうか?
……いや、あるいは、私は前から彼女のことが気になっていたのか?
―――とくん。
川;゚ -゚)?
省4
14: 2011/07/31(日)23:27 ID:6BjiICac0(13/43) AAS
気がつけば、ペニサスが心配そうに私の顔を覗き込んでいた。
キュートもいつの間にか私を拘束する手を緩めており、
私は、なんだか力の抜けた、
まぬけとしか言いようのないような格好で椅子に腰掛けていた。
('、`*川<どした?
o川;゚ー゚)o<ご、ごめん。ちょっちやりすぎちゃったかな?
川;゚ -゚)<え、あ……
こちらを覗きこんでくる友人たちの顔には、心底心配そうな表情が浮かんでいる。
しかし、それに対し私はとっさに言葉が出てこない。
「あ」とか、「う」とか、自分でもよく分からない反応しかできない私に、
省9
15: 2011/07/31(日)23:29 ID:6BjiICac0(14/43) AAS
川;゚ -゚)(なんだ……私は今、何を考えた……?)
―――とくん。
从∀ 从
気付けば、無意識のうちに私の目線は窓の外を見ている高岡のほうに移っていた。
そしてそれとほぼ同時に、脳裏に不思議な実感をともなった、奇妙な言葉がよぎる。
「"言うことができない"のではない。"言ってはいけない"のだ」
省10
16: 2011/07/31(日)23:29 ID:6BjiICac0(15/43) AAS
川;゚ -゚)<あ、いや、平気だ。そこまでじゃない
ふるふると首を振る私に、キュートはさらに首をつきだし、顔を覗き込んでくる。
o川;゚ー゚)o<え、でも、よく見たら顔色わるいよ?
やっぱ保健室に……
なおも心配そうにそう言ってくれる友人を、横からすっと入ってきた腕が制した。
ペニサスだ。
('、`*川<……ほんとに、平気なんだね?
省12
17: 2011/07/31(日)23:31 ID:6BjiICac0(16/43) AAS
川 - )(なぜだ……? 私は、一体何を考えている……?)
自分自身が何を考えているのか分からない。
いや、正確には"中途半端に分かっている"。だからもやもやとしてはっきりしないのだ。
はっきりとしていないことが大嫌いな私にとって、それは何よりの苦痛だった。
うなだれ、黙りこくる私を見て、「さて」とペニサスは小さくのびをした。
私のせいで重くなってしまった空気を変えたいのだろう。
ふだん明るい友人に、そんな風に気を使わせてしまったという事実に、
私の胸の奥の痛みがさらに強いものに―――
+('ー`*川<元気だっていうなら、気にせずもう一揉みいっときますか!
川 ゚ -゚)
省1
18: 2011/07/31(日)23:31 ID:6BjiICac0(17/43) AAS
……気のせいだろうか? 今目の前の友人がひどく不吉なことを言った気が……
いやいや、待てペニサス、そのわきわきと気持ち悪く動かしている指は一体……
('ー`*川<キュー
o川*゚ー゚)o+<合点承知!
ペニサスの言葉に、すばやく反応したキュートが、
本日三回目となる後ろからの、やたらと強い力での拘束を完了する。
川;゚ -゚)<<な、なんでそうなるんだ!! やめろおおおおおおおおおおおおお!!!
省9
19: 2011/07/31(日)23:33 ID:6BjiICac0(18/43) AAS
*****
太陽がオレンジ色になり、その光が学校の玄関を照らしていた。
いつも通り、私は友人たちと下校しようとして、
そして、ふと大事なことを忘れていたことを思い出した。
川 ゚ -゚)<あ……
o川*゚ー゚)o<ん? なになに?
川;゚ -゚)<いやその……宿題のプリントを教室に忘れてきた
省11
20: 2011/07/31(日)23:34 ID:6BjiICac0(19/43) AAS
川 ゚ -゚)(あ……)
茜色に染まる教室。
授業が終了し、ほとんどの生徒は部活に行くか家に帰るかしている。
从∀ 从
そんな場所の隅っこの席で、真っ赤な髪の少女が頬杖をついて外を眺めていた。
川 ゚ -゚)<……なにを見ているんだ?
省11
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