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おもらし千夜一夜4
19
:
事例6「紅瀬 椛」と夏祭り。-前編-④
:2014/04/17(木) 19:30:44
「――にしても、あやりん浴衣かー、超似合ってるし……」
抱きついていた身体を離し、私を舐めるように観察する。
「……ん、ありがと――でも見過ぎ……」
私は視線を少し逸らして言う。
「あー、私も浴衣着てこれば――」「見つけたー!」
まゆの言葉に被って、遠くから叫ぶような声が聞こえた。
その声の主は小走りにこちらに向かってきた。
「もう! なんで、待ち合わせの、場所から…ちょっと離れてるん、ですかっ!」
息を少しだけ上げてそう怒ってるのは弥生ちゃん。
――そっか、まゆと二人でって事じゃ無かったわけか。
よくよく考えると二人で出かけるのに“集合”って言い方は余りしないかもしれない。
というか、むしろ何で二人だと私は勘違いしてたのだろう?
……やっぱり、友達が少ないとそういう発想に疎くなるのかもしれない。
「本当にちょっとだけじゃん! 弥生ちゃん細か――」「雛さん浴衣なんですね! 私もなんですよ!」
弥生ちゃんは、まゆを完全に無視して、私の浴衣姿を見てから元気良く話す。
脇を空けて、肘を90度に折り曲げて体を捻って見せる。
それは水色を基調にした桜柄。
「……可愛い」
――あ、声に出して……まぁこの場合は別にいいのか。
「か、可愛い!? そんな、雛さんも凄く似合ってますよ!」
凄く照れてる。やっぱり弥生ちゃんは可愛い。癒される。
「もう! 浴衣着てない私への当て付けか! さっさと出店とか回ろうよ!」
手を大きく広げて大げさな態度で怒りをアピールし、すぐ私たちの後ろに回り込む。
私たちに振り向く暇も与えないまま、背中に手を当てて、出店のあるほうに押す。
そんないつもと変わらない日常に、私はほんの少し頬を緩め、押された手に身を任せるようにして歩いた。
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