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82: [例示] 2013/08/30(金)00:24 ID:bo9Omnpg(1/15) AAS
「…………。」

ふら、とその場に黒いコートの青年が通りがかる。
もう夏も終わるが、その姿は季節感にあっておらず、

「……盗賊、か。」

その何処か人間味を感じさせない顔は、不気味さすら伺わせる。
85: [例示] 2013/08/30(金)00:37 ID:bo9Omnpg(2/15) AAS
>>83-84
はぁ、と小さく溜息を吐き出して。
若干面倒そうに首を軽く横に振った後――

「(……見たからには、一応騎士団の仕事に協力しておこうかな)」

「(何人かは、死体になるけど。)」

無言でコートの下から、迅速に、銃を引き抜き。
こちらを脅してきた盗賊の左胸目掛けダンガンを放つ。
87: [例示] 2013/08/30(金)00:58 ID:bo9Omnpg(3/15) AAS
「……。」
襲い掛かる盗賊達に対し、コートの下から白色の仮面を取り出し、装備。
装備するその寸前の口元は、僅かに笑って見えた。

「―――――。」

青年の左腕の肘から、刃が飛び出す。 恐らくは、戦闘義手なのだろう。
右手にはコートの下から取り出した折畳式の槍を装備し、展開。

身を低く屈め先ずは一番近い盗賊の懐に飛び込み、

「……。」
省1
89: [例示] 2013/08/30(金)01:19 ID:bo9Omnpg(4/15) AAS
盗賊の言葉に無言を返し、槍を手元に引き戻す。
手元でくるりと槍を回した後それをつきたて、今度は日本刀を抜いて。

「――盗品を置いて、消えるなら善し。」

其れをくるりと回し、赤錆びた色の刃が特徴的な不気味な「槍」に変え、一振り。
切っ先をそちらに向け、

「向かうなら、…………。」

その先は言わずに、向かってきた盗賊に槍をつきつけ、刃先から何か液体を垂らした。
……紫色の液体が垂れた地面は、焦げる様な音を立てて、溶けている。
91: [例示] 2013/08/30(金)01:26 ID:bo9Omnpg(5/15) AAS
「…………。」

逃げ出した盗賊達を追う事は無く、くるりと槍を回し日本刀に戻し鞘に収めた。
仮面は空いた手はずされ、懐に。

「(……もう少し向かって来てくれれば、言い訳も立つものだけど。)」

何処か、見当違いな事を考えながら。
一先ずは盗品をどうにかしようとするのであった。
93: [例示] 2013/08/30(金)01:34 ID:bo9Omnpg(6/15) AAS
「……困るな。」

仮面を外した状態で、武器類から手を離したまま。
然し左腕の義手からh依然として刃が飛び出ている。

「騎士団に其れは引き渡す予定だったから。
 返して、貰えるかな。」

無表情、何処か幸薄そうな顔で。
恐らくはそちらに対する警戒や攻撃意識は盗賊達の時よりも薄いだろう。

こそ泥が遊んでいる程度に思っているのだろうが……。
95: [キチガイ] 2013/08/30(金)01:46 ID:bo9Omnpg(7/15) AAS
「……随分楽しそうな怪盗だね。」

はは、と小さく笑いを零し、義手を操作し肘の刃を収納する。
刃の調整があるのか少し義手を動かし、動作を確認して。

「……覚えていたら伝えておくよ。
 騎士団も、忙しいだろうから。」

義手の関節を曲げ、肘部分から砲身を覗かせ、
何でも無いようにその砲口を向け其れを亞人に向け放った。

中身は、榴弾。 炸裂し、爆ぜる魔力ダンガン。
97: [キチガイ] 2013/08/30(金)02:03 ID:bo9Omnpg(8/15) AAS
「(――少し、速いかな。)」

貼り付けた無表情、其れを隠す様にコートの下から仮面を取り出し、

「(けど……)

それを被る、だが、今度は。

「――――熾きろ、死面。
 怨み、呪え、怨呪。
 繋げ、切裂き魔。」
省10
99: [キチガイ] 2013/08/30(金)02:18 ID:bo9Omnpg(9/15) AAS
『キヒッ、キヒヒッ、ヒヒヒヒヒヒヒヒッ!!』

大鎌を持った南瓜が亜人を見て嘲笑う。
その笑みは生理的嫌悪感すら抱かせる不気味な物で。

「嘲笑え、切裂き魔。」
『―――――キヒャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!』

青年の声に応じるかの様に、南瓜が金切り声を上げる。
単純に耳に付き、思考が遮られるのもそうだが……魔力が、精神が掻き乱される。
延々と続く其れは精神を内側から爪を立てて掻き乱す様で、正気《SAN値》を削っていくようだ。

「――"グリムリーパー《童話殺し》"。」
省3
101: [キチガイ] 2013/08/30(金)02:30 ID:bo9Omnpg(10/15) AAS
大鎌は巨大、長大、威力に優れるが扱いが難しい。
空中で垂直に振り下ろされた其れは勢いを付け、青年は体勢を……

「……。」

崩、さない。
その勢いを利用し、軽業師の様に身体を縦に回転。
亜人の方へ向きを修正すると同時に右手の毒槍を投擲。

『――キルキルキルキルキルキル斬切伐killKILLキル斬切伐killKILLキル斬切伐killKILLKiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiiLLLLLLLLLLL!!!!!!!!!!』

ほぼおなじタイミングで、地面に降りた亜人に向かい南瓜の幽霊が大鎌を構えて、迫る。
だが、金切り声は止まった、魔力と精神への撹乱作用も停止しただろう。
省2
103: [キチガイ] 2013/08/30(金)02:43 ID:bo9Omnpg(11/15) AAS
投擲された毒槍は吹き荒れる暴風に呆気無く弾かれ、青年から離れた地面に突き刺さる。
青年は其れを一瞥した様だが回収するでもなく地面に着地、大鎌を左手で持ち直して、

「……。」

仮面に刻まれた幾何学模様を不気味に歪ませる。
黒い焔を連想させるそのフェイスパターンが何を意味するのかは解らないが、この暴風では青年も碌に動けないだろう。

そう、青年は動けない。 青年、"は"。

『――イィィィィィィィィィィィィィッハァァァァァァァァァァァヒヒヒヒヒヒィィィヒャアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!』
省5
105: [キチガイ] 2013/08/30(金)03:00 ID:bo9Omnpg(12/15) AAS
亜人の娘は気付くだろうか。
南瓜の化け物が持つ大鎌が青年が持つ物と同じだという事を。

亜人の娘は気付いただろうか。
青年が先程振るった大鎌が微細に高速振動し、木枝を容易く両断した事を。

亜人の娘は気付いただろうか。
"南瓜の持つ大鎌が青年の持つ其れよりも速く、微細な振動を繰り返していた事を"。

「(掛かった。)」
『――イィィィィィィィィィィハァァァァァッ!!!!!』

南瓜頭の幽霊が絶叫とも取れる金切り声を上げる。
レイピアに滑らされながらも力技で押し切らんと、大鎌の刃を押し込む。
省4
107: [方法が違うんだなこれが] 2013/08/30(金)03:17 ID:bo9Omnpg(13/15) AAS
爆ぜる暴風に、後方で青年が身を屈める。
あちらはどういう原理で肉体強化されていようが、生身だ。
此の暴風の中では大鎌を突き立てて吹き飛ばされない様にするのが精一杯だろう。

"だが"。

『――キヒッ♪』

目の前の南瓜頭の死神は、"それを意に介さない"。
吹き飛びもしなければ、その身を強烈な戦嵐に切り刻まれもせず、
不気味なパンプキンフェイスを亜人へと向け、耳障りな声で嘲笑っている。

先程、気付くべきだったのだ。
即ち、"この化け物に通常の魔力を介した攻撃は効果が無い"、と。
省7
109: [キチガイ] 2013/08/30(金)03:33 ID:bo9Omnpg(14/15) AAS
「……。」
『キッヒャァァァ―――――ッ!!!!』

南瓜頭の死神は喜悦を称えた笑い声を上げ、レイピアが下げられた事によって離れた大鎌を振り上げ直し
無慈悲にその刃を振り、

「…………――止めだ、切裂き魔。」
『ヒャッ!?』

その刃が浅く亜人の娘の肩を斬り裂いた所で、その姿を消失させられる。
忽然と、最初から存在が無かったかのように、振るう大鎌とその狂気と共に。

「(……生命より大事な物がある様な人間を斬っても、
  何も面白くも――いや、面白い、事事態がおかしいか。)」
省5
111: [重要アイテムあるあるやな……/そして乙おやすみ!] 2013/08/30(金)03:49 ID:bo9Omnpg(15/15) AAS
「いえ、怪盗ですし別にサクッと殺しても良いんですけど。
 微妙に癪に障ったんで。」

仮面をしまい、無表情で淡々とそう返す。
何が、とは解らないだろう、互いに。

「……確かに。 之に懲りたら泥棒は泥棒らしくコソコソ働いて下さいね。
 あ、一応警告しておきますけど万が一家の屋敷に入ったら容赦無く殺りますから。」

宝石袋を受け取り、中身を確認。
亜人の娘のプライドを更に傷付ける様な言葉を無意識に、無表情に吐いて王都の方へと歩いて行った。
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