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第二汎用スレ

2283キョウ・リーフィンド:2018/07/28(土) 01:10:05 ID:R6x6U.dw
>>2281>>2282

(上手くいくかはわからんが、やるだけやろう)

ノックの後、響いてきた返答の声を受けて。
改めてもう一度ニクスに頷き、彼より一歩、前に出た。

(理性的かつ情緒もある会話…それに「ドクオ」と言ったな)

会ったことはない。だがその名はかつての友人たちから聞いたことがある。
確信が持てる、今この場にいる何者かは間違いなく敵ではないと。

一つ不安要素が消えたことに安堵しながら、二人の前に姿を晒した。

「警戒させてすまない、生憎手負いの身でな。こちらも気が気じゃなかったんだ」

そう言葉を発しながら二人の前に現れたのは、みるからにボロボロの男だった。
髪は煤け、額に大きな切り傷を遺し、表情はほぼ無に近い。

戦闘の意志はない、そう伝えるように両の手を上げながら。
男は真っ直ぐエストの事を見つめた。

(彼は…)

記憶を探る、確かそう。いつかの酒場でこんな男を見たことがある。
自分はほかの誰かと一緒にいたか、或いはいつものようにソファで仮眠を取っていたか。
いずれにせよ会話らしい会話をしたことはなかったように思う。
゛知り合い゛、そう呼ぶにはあまりに弱弱しい関係性。だが確かに知っている。

そう、その時耳に聞こえていた名は確か―

「エスト…そう、エストという名だった筈だ」

「かつて俺やジャックと同じようにあの酒場にいた、そうだろう」

自分の記憶が間違いでないなら、そしてあの゛バッカス゛を利用していた者なら。
これで敵ではないと伝えるには十分な筈だと、そう判断して酒場の単語を出した。


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