第二汎用スレ (2314レス)
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1/2 ニクス
◆/yjHQy.odQ
2018/08/01(水)00:04
ID:RVrX4r1I(1/2)
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>>2294
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2296: 1/2 ニクス◆/yjHQy.odQ [sage] >>2294>>2295 「そうだな、唯一つ言うなら……獣じゃあない」 「迷惑な来訪者が置いていった置土産兼墓場、といったところだろうか。哀れな話ではある」 苦笑いと共に歩を進めるニクス。 右手側の裏口を抜け、すぐ目の前の裏口から入り、ひたすらに歩き、歩く。 ヘルメスの探知には端側に引っかかる者こそあれど、明らかに人がしないような跳躍や挙動で、隠れるように彷徨くばかり。 進路方向には運良く現れず、蜘蛛の巣と埃、先程の轟音で崩れた調度品などが唯一の障害足り得る道中であった。 そうやって皆が着いたのは【噴水広場】。 中央の大きな噴水、五段にも連なる塔にも近い噴水は、夏場の避暑地として親しまれる場所だった。 ここを【井戸】とニクスが呼んだのは、かつて火事などの取水用の大井戸が此処にあったことに由来する。 そして、それを知るものであれば、ここから地下水路へと入ることが出来ることも知っているはずだ。 「……目印はそのままだな、ここに理性なき者や知性のない獣は通ってない」 扉を開けてすぐの壁の魔印をなぞる。 これは文字そのものが魔力を持つ、古来からの防犯装置のようなものだ。 生体の通過に反応し印が消える。 それをもう一度同じように書き戻せばいいだけなのだが、それが出来ない頭の存在の通過はせめて察知できるというわけだ。 中は絶えず噴水へ水を送るからくり仕掛けが今もなお動いている。 もう見る人もいない、健気な構造のまた後ろ。 レンガを的確に三ヶ所押せば、後はひとりでに大きく口を開け、入り口が出来上がる。 「これは後付だ」 「詳しくはわからないが、どうやら王都の地下はこうして後々から魔術で組み替えられるような構造になっているらしい」 「俺たちが目指すのは、その跡地になる。先人の知恵にこうして救われているというのも、不思議な心地だな……」 感心した様子でカンテラを……出そうとして、やめる。 「済まないな、今は遥かに優秀な光源を出せる魔術師がいた」 「道中の明かりもお願いできるだろうか。遠め、強めが望ましい」 ヘルメスに願い、それを下に螺旋状の階段を下り、的確な印の導きの下、進み続ける。 獣はいない。 元はいた魔物や水生怪物も見ない。 音や気配、風にも反応はない。 静かに、ただただ進み続け、十分ほど。 「ここだ」 大きな水路に出て、突き当りの壁。 大型水路の突き当りだけに、高さも優に5m以上はあろう。 腰のタグを取り出し、中心部に当てる。 すると反応した複数の魔力のラインがジグザグに走り、端に吸い込まれた後……垂直の線を天井から床にまで下ろす。 ゆっくり、ゆっくり……足元に伝わる振動とは裏腹に、音が全く響かないのは、おおよそ魔術の賜物か。 そうして開かれた先には…… 「ニクス!」 「ニクスか、無事で良かった……!」 「ただいま、皆。ネストのニクス、無事に帰還した」 検問らしきバリケードと、複数名の警備員……ネストの冒険者たちが待っていた。 http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/news/3957/1315061663/2296
そうだな唯一つ言うなら獣じゃあない 迷惑な来訪者が置いていった置土産兼墓場といったところだろうか哀れな話ではある 苦笑いと共に歩を進めるニクス 右手側の裏口を抜けすぐ目の前の裏口から入りひたすらに歩き歩く ヘルメスの探知には端側に引っかかる者こそあれど明らかに人がしないような跳躍や挙動で隠れるようにくばかり 進路方向には運良く現れず蜘の巣と先程の轟音で崩れた調度品などが唯一の障害足り得る道中であった そうやって皆が着いたのは噴水広場 中央の大きな噴水五段にも連なる塔にも近い噴水は夏場の避暑地として親しまれる場所だった ここを井戸とニクスが呼んだのはかつて火事などの取水用の大井戸が此処にあったことに由来する そしてそれを知るものであればここから地下水路へと入ることが出来ることも知っているはずだ 目印はそのままだなここに理性なき者や知性のない獣は通ってない 扉を開けてすぐの壁の魔印をなぞる これは文字そのものが魔力を持つ古来からの防犯装置のようなものだ 生体の通過に反応し印が消える それをもう一度同じように書き戻せばいいだけなのだがそれが出来ない頭の存在の通過はせめて察知できるというわけだ 中は絶えず噴水へ水を送るからくり仕掛けが今もなお動いている もう見る人もいない健気な構造のまた後ろ レンガを的確に三ヶ所押せば後はひとりでに大きく口を開け入り口が出来上がる これは後付だ 詳しくはわからないがどうやら王都の地下はこうして後から魔術で組み替えられるような構造になっているらしい 俺たちが目指すのはその跡地になる先人の知恵にこうして救われているというのも不思議な心地だな 感心した様子でカンテラを出そうとしてやめる 済まないな今は遥かに優秀な光源を出せる魔術師がいた 道中の明かりもお願いできるだろうか遠め強めが望ましい ヘルメスに願いそれを下に螺旋状の階段を下り的確な印の導きの下進み続ける 獣はいない 元はいた魔物や水生怪物も見ない 音や気配風にも反応はない 静かにただただ進み続け十分ほど ここだ 大きな水路に出て突き当りの壁 大型水路の突き当りだけに高さも優に5以上はあろう 腰のタグを取り出し中心部に当てる すると反応した複数の魔力のラインがジグザグに走り端に吸い込まれた後垂直の線を天井から床にまで下ろす ゆっくりゆっくり足元に伝わる振動とは裏腹に音が全く響かないのはおおよそ魔術の賜物か そうして開かれた先には ニクス! ニクスか無事で良かった! ただいま皆ネストのニクス無事に帰還した 検問らしきバリケードと複数名の警備員ネストの冒険者たちが待っていた
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