第二汎用スレ (2314レス)
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2283
(2): キョウ・リーフィンド 2018/07/28(土)01:10 ID:R6x6U.dw(2/3) AAS
>>2281>>2282

(上手くいくかはわからんが、やるだけやろう)

ノックの後、響いてきた返答の声を受けて。
改めてもう一度ニクスに頷き、彼より一歩、前に出た。

(理性的かつ情緒もある会話…それに「ドクオ」と言ったな)

会ったことはない。だがその名はかつての友人たちから聞いたことがある。
確信が持てる、今この場にいる何者かは間違いなく敵ではないと。
省16
2284
(1): ニクス◆/yjHQy.odQ 2018/07/28(土)01:45 ID:.MSXb0e6(2/2) AAS
>>2283

「……うん、どちらも知らないな。完全な初対面だ」

自分の方は当然そうなる。
敢えて言い出すことで、嘘をついて接近したと思われないようにするつもりであったが、さてキョウは。

「……そうか、顔見知り、程度ではあったようだ」

「良かった。とりあえず嘘つきにはならずに済んだな」
省8
2285
(2): [sage 筆が乗ったこの長さよ…] 2018/07/28(土)21:14 ID:5PSuwWAo(2/2) AAS
>>2283,2284
「……バッカスの?」
キョウとニクスが姿を現し、薄っすらと顔が見える距離になっても警戒態勢をとっていた二人だったが、キョウが酒場とジャックのことを口に出したことで、エストの方は警戒を解く。

「あ、あぁ。エストで合ってる。確かにそっちのアンタは見覚えあるな。……えぇっと……」
キョウはエストの顔と名前を覚えていたが、エストの方は名前までは思い出せないのでようである。まぁ会話をしたことも無ければ致し方あるまい。

「……キョウだったか。そっちのアンタはニクスね。ありがとう」
が、そこでタイミング良くニクスが助け舟を出してくれたお陰で、気不味い思いをしなくて済んだ。

「ほんとに顔見知りだったかい?」

「あぁ、間違いない。……少なくとも敵じゃないし、これから敵対する可能性も薄いな」
省16
2286
(3): キョウ・リーフィンド 2018/07/28(土)22:03 ID:R6x6U.dw(3/3) AAS
>>2285>>2286
「…」

酒場と言ったのはキョウ自身であるし、これで警戒を解けると算段したのも自分だ。
それはわかっているのだが、こうもあっさり警戒を解く相棒を見ると微妙な気持ちになる。
酒場の利用者は決して善人だけではなかった筈だ。
いっそ潔いまで綺麗な切り替えは尊敬とともに少しの心配をキョウに与える。

(少し…危ういな)

何にせよ、向こうもこちらの事を認識自体はしてくれたようだ。
敵対の可能性はなくなったとみて、上げていた両手を下げた。

「改めて、キョウ・リーフィンドだ。よろしく頼む」
省17
2287
(1): ニクス◆/yjHQy.odQ 2018/07/29(日)00:30 ID:18laJzF2(1/2) AAS
>>2285>>2286

キョウの懸念など知る由もない。
当人は協力的な仲間をまた迎えられるかもしれないとテンアゲ状態だ。
警戒こそしているうちは大丈夫でも、警戒を解くと一気に素の脆弱性が出る。
キョウの心配は、最悪の事態を想定するなら決して杞憂ではないだろう。

「エスト、か。よろしく頼む。ジャック……テイラーとは先程別れたばかりだ」

「済まない、彼は神出鬼没の上に独自行動をしている。もし何か要件があったなら、次にあったときに伝えよう」

深淵改基の魔術でとくにこの数年はジャックは本当に遭遇率が低い存在である。
どうやらここでも同じのようだ。
もし組織に関連があるならば……特に身に沁みていることだろう。
省13
2288
(2): 2018/07/29(日)01:09 ID:dteZnG0U(1/2) AAS
>>2286,2287
「凄いだろう!尊敬してくれても構わないよ!」
ドヤ顔でそう言いながら光源を操作し、スポットライトの様に自信だけを照らす。

「…………」
何かを堪えるように額に手を当て、溜め息を押し殺すエスト。
悪い奴ではない、むしろ良い奴ではあるが、癖が強い──有り体に言って変人──なのが彼女の欠点だと、短い付き合いながらわかっている。

「どうしたんだい、エストくん。まだ傷が傷むかい?」

「いや……なんでもないよ」
痛むのは頭だし、物理的な痛みでもないが、ここは一先ず流しておく。下手に突っ込んでも話が混迷するだけだ。

「ウチはそこまで有名ってほどじゃなかったからな。仕方ないさ」
省5
2289
(3): キョウ・リーフィンド 2018/07/29(日)01:28 ID:mg1HIf0M(1/2) AAS
>>2288>>2289

「…利害は一致したな」

ニクス、エスト、ヘルメスと。三者を順にみて頷く。
昨日まで独りだったのが気づけば四人になっている。
改めて、自分はニクスと、それにここには既にいないジャックに感謝しなければならないだろう。
…約一名、癖が強いのがいるがそこはそれ。
こんな王都の中だ、彼女のそういった立ち振る舞いはある種の緩衝材にもなりえる。

ここまで一度として微笑みもしないが、それでもキョウの表情は幾分柔らかかった。

「先ほどまで2人はここで体を休めていたみたいだが、状態はどうだ?
いつ何時獣と相対することになるかわからないような環境だ。
省5
2290
(2): ニクス◆/yjHQy.odQ 2018/07/29(日)04:55 ID:18laJzF2(2/2) AAS
>>2288>>2289

「交渉成立だ。改めてよろしく頼む、お三方」

「リーチマンもこれで少しは休めるといいのだが。タフなのは構わないが、もうかれこれ二週間は睡眠も」

胸を撫で下ろすニクス。
心底安堵した様子なのは、最初の交渉でキョウに理解を示されこそすれ、了承にはこぎつけなかったが故。
もっとも彼もついてきてくれる以上、やはり声に出して伝えることこそが大事、と確信していたが。

「! もし差し支えないなら、活力剤がある。ぜひ使ってくれ」
省9
2291
(2): 2018/07/29(日)08:17 ID:dteZnG0U(2/2) AAS
>>2289,2290
「賦活剤か! ありがたい。貴重な物だろうに、すまないな」
ニクスが差し出してくれた活力剤を受け取り、そのまま飲み干す。

「いや、まだしばらく全力は出せそうにないが、戦闘自体は問題ない。ヘルメスの治癒魔術のお陰で傷も隋分良くなったし、ニクスがくれた賦活剤もそのうち効いてくるだろうしな」
褒めて欲しそうな空気をこれでもかと出しているヘルメスの方に視線を向けると、彼女はドヤ!と言わんばかりの表情で腰に手を当ててふんぞり返る。

「……懸念はどちらかというと魔力量の方だな。感覚的には四分の一ってところか」
ヘルメスをスルーしつつ話を続ける。
二人の言うとおり疲労感は確かにまだ残っているが、『雑種《バスタード》』を始めとした下位の獣を相手にする程度なら支障は無い。
だが、相手が大物となると、使い切った魔力がまだ四半程しか回復していないのが痛い。

「私が持ってた魔力ポーションを飲ませたけど、気休め程度だからねぇ。私の魔力を分け与えるにも限度があるし」
省12
2292
(2): 2018/07/29(日)14:38 ID:mg1HIf0M(2/2) AAS
>>2290>>2291

「…」

ニクスの迷いない行動に、少しばかり眉を顰めた。
彼の飾り気のない優しさは、この環境下では間違いなく得難きものだろう。
それは不気味な明かりのみに照らされるこの王都で、優しい陽光のように。
きっと人に力を与えてくれる。

けど、彼の心根の強さに、彼の技量自体が追い付いていない。
いつか取り返しのつかない事態が発生したとき、その優しさは。
彼自身だけでなく、ともにある仲間も危険にさらす可能性もあると、彼は気づいているのだろうか。

「なら、移動しよう」
省14
2293
(2): ニクス◆/yjHQy.odQ 2018/07/30(月)03:47 ID:1L6.qcoY(1) AAS
>>2291>>2292

「喜んでもらえるなら何よりだ」

軽い笑みで返す青年。
立ち上がるときも、明らかに音を立てないような慎重な姿勢と挙動。
二人の言葉と、促すようなキョウの対応に力強く頷いた。

「わかった。哨戒は任せる」

「その様子だとこの街での戦闘経験もありそうだ、万が一の時は頼らせてもらう」
省24
2294
(2): 2018/07/31(火)07:40 ID:IyQSoJxg(1) AAS
>>2292,2293
「俺は狼獣人のハーフでな。人間の姿のままでも常人よりは鼻も耳も良いし、気配の察知も師匠に徹底的に叩き込まれてる。ヘルメスの探査魔術も、俺を運びながら、戦闘を避けつつここに辿り着ける折り紙付きだ。任せてくれ」
揉めることなく提案を飲んでくれたことに感謝しつつ、少しでも安心感が増すように説明しておく。

「あぁ、獣どもとは何度かやり合ってるから問題ない。戦闘は任されるが、そこは役割分担だ。頼りにしてるぞ、キョウもニクスも」

「エストくん、私は? 私も頼りにしてる?」

「探査魔術を持ち上げてやったところじゃないか……」

「それはそれ! これはこれだよ!」
省17
2295
(2): 2018/07/31(火)20:01 ID:2Q0/03V6(1) AAS
>>2293>>2294

「っ!?」

ニクスがよろめくのに反応し、支えようとしたのも束の間。
響き渡る轟音、キョウの眼が厳しくなる。

「ニクス、さが…っ!」

異常事態と認識、一度ニクスを己の後ろへと引き下がれせようとするも。
続いて襲いかかる地震。大地が蠢き、壁は軋む。
殆ど反射的に周囲に風を展開していた。
キョウを中心としてニクス、エスト、ヘルメスを包み込むドーム状の簡易結界。
展開された大気に何かが落ちれば即対応を可能とするものだが。
省16
2296
(2): 1/2 ニクス◆/yjHQy.odQ 2018/08/01(水)00:04 ID:RVrX4r1I(1/2) AAS
>>2294>>2295

「そうだな、唯一つ言うなら……獣じゃあない」

「迷惑な来訪者が置いていった置土産兼墓場、といったところだろうか。哀れな話ではある」

苦笑いと共に歩を進めるニクス。
右手側の裏口を抜け、すぐ目の前の裏口から入り、ひたすらに歩き、歩く。
ヘルメスの探知には端側に引っかかる者こそあれど、明らかに人がしないような跳躍や挙動で、隠れるように彷徨くばかり。
進路方向には運良く現れず、蜘蛛の巣と埃、先程の轟音で崩れた調度品などが唯一の障害足り得る道中であった。

そうやって皆が着いたのは【噴水広場】。
中央の大きな噴水、五段にも連なる塔にも近い噴水は、夏場の避暑地として親しまれる場所だった。
ここを【井戸】とニクスが呼んだのは、かつて火事などの取水用の大井戸が此処にあったことに由来する。
省31
2297
(2): 2/2 ニクス◆/yjHQy.odQ 2018/08/01(水)00:28 ID:RVrX4r1I(2/2) AAS
「…………あら、生きてたの。ニクス」

「ジャックが連れて行ったから、荒事に巻き込まれて死んだかと思ったわ」

「! ラウネ、出迎えてくれるとは恐縮だ」

「馬鹿言わないで、こっちは出るところよ。自意識過剰サン」

「むぐぐ……」
省29
2298
(2): 2018/08/01(水)01:20 ID:2ZVcafmc(1) AAS
>>2295-2297
「えぇ……お姉さん王都にちょっとドン引き……」
否定の言葉が誰からも出ないどころか肯定すらされ、更に先程の化物は獣ではない、つまり異変以前から存在したということに、整った顔を引き攣らせる。
まぁ外から来た者であればこの反応も致し方あるまい。

「あぁ、大丈夫、少し頭痛がするのと聞こえにくいぐらいだ。しばらくすれば治るさ」

(ニクスのあの不自然な後退……思い当たる可能性は幾つかあるが……。まぁ、どれであっても害ではないし、放置でいいな)
こめかみを指で揉みながらキョウの心配に問題ないと返し、一方で同じことを考えていた。
こちらは幾つか思い当たる節があるようだが、今は追求しても詮無いことと置いておくことにする。

「はいよー。お任せ!」
ニクスに応じて仰々しく杖を掲げると、杖の先端から、真っ直ぐ15mほどを強く照らす光が放射される。
省13
2299
(2): 2018/08/01(水)20:36 ID:7IjXYQ7k(1) AAS
>>2296-2298

(獣じゃない…っか)

まだまだこの身には知らないことばかりだ。
請負人として出来る限りのことはやっていたつもりだ。
それでも、己の未熟さが少しだけ歯がゆかった。
もしもっと見聞を広げられていたなら、゙今の事態に対処出来たんじゃないがと。

「なら、構わないが。無理はするなよ」

(意識だけはしておくか、あれがなんなのかはともかくとして。
゙俺たぢについていたのか、゙ニクズについていたのか…)
省29
2300
(1): ニクス◆/yjHQy.odQ 2018/08/02(木)01:37 ID:7NifQUD6(1/2) AAS
>>2298>>2299

『仏頂面、ケモノ系、変人か』

『ん、あぁ、よく分かったなお前……』

『同類は匂いでわかる。ま、うちよりマシだろ』

『同感、せいぜい長生きしてくれることを祈るさ』
省27
2301
(1): 2018/08/02(木)20:39 ID:1b1iXY2s(1) AAS
>>2299,2300
「残念って言った? ねぇ私って残念? そんなことないよね違うよね、デキる美人魔術師だよねぇ!? ねぇ、ニクスくん!キョウくん!」

「魔術師として腕が立つのは確かだと思うけど、それと人格の残念さは矛盾しないからなぁ……。ほら、さっきの門番にも変人って言われてるし」

「合わせると残念な変人じゃないか!不当な評価過ぎる! 私のタフなハートでも流石に傷付く……よよよっ……」
スタスタ歩いて行くエストに半ば泣きが入りながら追い縋り、ニクスとキョウを巻き込んでまで必死に評価の訂正を求めるヘルメスを再び言葉の刃が襲う。
ガックリと項垂れ、わざわざ魔術で黒い靄を作って頭上に被せるというわざとらしい落ち込みアピール。
周りからは何してんだあの変人、と思われているだろう。

「……王都の地下にこんな場所があったのか……」
ニクスの案内について辿り着いた地下都市を一望し、感嘆と呆れるが入り混じった溜め息を漏らす。
確かにここならばかなりの人数を収容可能で、かつ外界から隔離されているため安全性も高い。避難所としては理想的と言える。
省7
2302
(1): 2018/08/02(木)21:01 ID:QcW5K41c(1/2) AAS
>>2301

「…感謝する、やれるだけのことは勿論、全力をかけてやろう」

ラウネの言葉にもう一度感謝の言葉をこぼし、去っていく姿を見守った。
幾分か余裕も戻ったのか、表情も極端な仏頂面からいつもの無表情に戻っていた。

「…容赦ないな、あんた」

大げさなまでに必死な彼女にもとりつくしまもなく裁決を下すエストの言葉に、
これまた大げさなまでに落ち込む彼女に憐みの視線を向けた。
省13
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