議院内閣制と日本の政治体制を考察するスレ (65レス)
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1: 2004/07/14(水)01:29 ID:BfEa1UYg(1/5) AAS
ここの管理人でもあるヤスツさんが運スレで議院内閣制と日本の政治体制
について面白い考察をされたので、それを元にここで議論していきましょう。
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(1): 2004/07/14(水)01:46 ID:8xzu1/u.(1/9) AAS
ヤスツ氏自身が産経新聞への投稿を晒したのが始まり。

与党第一党と野党第一党の、参院での議席数が伯仲してきたのは事実だが、
民主党支持層の4割近くが民主党を信任していない(懲罰的意図の浮動票)こ
と、民主党は自民党憎し以外に共通項を持たないことから、批判以外の建設的
な政策について党議拘束が難しい。これでは野党第一党は「大政党」とは認め
づらい。また、二大政党制は政府首班が大統領のような長期継続が保障され
た制度でなければ無意味。選挙結果で政権が変わってしまう議員内閣制のま
まで二大政党が対立するのは、単に足の引っ張り合いによる政治空転を呼ぶ
だけ。十分な環境が整わない日本に、二大政党制はまだ早すぎる。
3
(1): 2004/07/14(水)01:49 ID:8xzu1/u.(2/9) AAS
>>2に対するある名無しさんの反論

そうは思わない。今のままではしゃれにならないが、民主がもう少し
まともになってくれれば、小泉後に民主が政権につくこともありえな
い話ではなくなるだろう。私は日本人の政治センスをもう少し信じて
いる。無論、民主がまともにならない限り、次の衆院選で勝つことは
ないだろう。おそらく、そこで議員がシャッフルされるはず。民主は
この三年間が勝負。憲法問題もあるしね。
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(1): 2004/07/14(水)01:54 ID:BfEa1UYg(2/5) AAS
>>3に対するヤスツ氏のレス。長文なので2回に分けます。

政権に就くことはあり得る話だと思います。その点は同感です。
問題は、政権を「運営できるかどうか」という点。
昭和までの自民党がずっと党内派閥闘争を楽しめたのは、党が大きく敵がいない、
またはそれでも「党議拘束」はできる(対外的には結束している)ということにあった
と思われます。
現在の「挙党一致体制」は、自民党の議席数が減ってきたこと、民主党に肉薄され
てきたことで、ますます意味を持ってきますし、いっそう自民党は「党内的にはまと
まる(というか、派閥闘争をするゆとりがなくなってくる)」ことは明らかです。というか
すでにそうなっていますね。
省29
5: 2004/07/14(水)01:55 ID:BfEa1UYg(3/5) AAS
このように、「民主党は党内意見の集約、党議拘束ができる党にならないうちは、
二大政党の一翼を担う【大政党】とは言い難い」というのが私の見地です。

次に日本の政治制度は二大政党制にはイマイチそぐわないのではと思うわけで
すが、これは今までにも多くの先達の方々が述べてきたように、二大政党制とは
・与党と野党がほぼ同数で拮抗している
ということだけが機能する条件ではありません。
このあたりには多くの反自民系二大政党制待望論者のblog著者の方々にも誤解
があるように思います。(少数意見は無視されるが、同数意見になれば議論が成
り立つ、という幻想ですね)

与党と野党が同数で拮抗した場合、なんらかの妥協(おとしどころ)を探すことが
省27
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(1): 2004/07/14(水)01:59 ID:8xzu1/u.(3/9) AAS
>>4に対するコテハン「ジャグ ◆7cyUddbhrU」氏のレス
議院内閣制の問題でもあるけど

永田町の論理・玉虫色といった時代に戻るかもね(最近全く聞かないけど)

小泉後
このままヤスツ氏などが好む「小泉体制」が維持出来るかどうか。
7: 2004/07/14(水)02:01 ID:8xzu1/u.(4/9) AAS
>>6に対するヤスツ氏のレス

玉虫色のアレですが、あれは「結論の共有」が成されていないと成り立たないのでは、
とも思います。「新幹線を作るという結論は共有できていて、誰の手柄か、どこを通す
かという内訳は、また別に考える」などのような場合ですね。

結論が共有できないような政策対立がある場合、そうした玉虫色のアレは難しいので
はないかと思われます。自民党と民主党がともに「保守政党」であるなら、実はある
程度結論が共有できる部分もあります。暫定措置としての年金改革を通してから、
抜本改革のための評議会を置こうという三党合意などがまさにそれでしょうね。

が、選挙のためにその「共有できていたはずの結論」を反故にしてしまい、ウソとは
言えないから本当に言ったことをやろうとしてしまう(年金暫定改革案の破棄など)
省14
8: 2004/07/14(水)02:04 ID:BfEa1UYg(4/5) AAS
イギリスとの比較についてのヤスツ氏のレス

同じ議院内閣制ですが、細部や条件がすべて日本と同じというわけではありませんから
一律に論じるのはなかなか難しいなと思います。手を出して火傷を負うのは厭なので(笑)
あまり深くは申し上げませんが、議院内閣制という政治制度は「外患がなく、ある程度平和
で、国内の発展=利権の分配に重点が置かれている社会」では有効に働く制度なのでは
ないかと思っています。いわば、協調と融和。
そして、議院内閣制の利点は、「議論に時間をかけられる」「特定の政府首班の暴走を抑止
できる」という点にありますし、「誰が政府首班になっても、それまでに敷かれていたレール
から大きく踏み外すことがない(つまり、誰がやっても一緒)」という安定感があります。

ですが、これは「平和なときに有効な制度」だというこの一点に尽きます。
省16
9: 2004/07/14(水)02:08 ID:8xzu1/u.(5/9) AAS
日本の政治体制についてのヤスツ氏のレス

これは私の私見なわけですが、大多数の日本人の政治に対する姿勢をうまく言い表した
のは美濃部博士の「天皇機関説」かな、と思います。
これは、「天皇というエンジンが国を動かすが、舵を切るのは天皇ではなく輔弼者である」
というようなニュアンスで受け取っていますが、日本人の政治感覚というのは、「主席者は
政治を行わず、ナンバー2が政治の実務を取り仕切る。ナンバー2が失敗・失脚したら、
ナンバー2を取り替えればよい。主席者の責任は問わないが、実権も与えない」という
もの。今の天皇制は「象徴天皇制」で、天皇陛下は政治的実権を何も(公民権すらも)
持っていないわけで、その天皇制の下でナンバー2である内閣が政治の実権を取り仕切る、
という体制になっています。このへんもあまり昔から変わっていませんね。
省6
10: 2004/07/14(水)02:09 ID:8xzu1/u.(6/9) AAS
マスコミについてのヤスツ氏のレス

現在のマスコミの言論人の方々というのは、立場的に、または当人たちの意識の上では、
幕末で言う「志士」、明冶で言う「壮士」に相当するものなのではないか、と思います。
以前は「煽動、アジテーション」と言えば、学生運動のリーダーか左派野党がするものだった
わけですが(左派野党は今もやってますが、学生運動が下火になった辺りから、国民が冷めて
誰も乗ってこなくなった(^^;))、今は煽動・アジテーションをマスコミが担っています。
丁度、学生運動で散々「煽動、アジテーション」という麻薬の効能を楽しんだ世代が、企業
(マスコミも)の上層部を締め、野党にも力を強めてきたわけで、今のこの状況は、「学生運動
時代の繁栄を夢見る【誰か】」が仕掛けた回帰趣味の一種なのかもしれません。

明治時代から新聞というものは「国民教育」と「政府監視」を自任してきたわけで、啓蒙者という
省9
11
(3): 2004/07/14(水)02:11 ID:8xzu1/u.(7/9) AAS
民主党のアジア構想を予測する?ヤスツ氏のレス

支援団体の統合分裂ですが、ものによっては「癒着と排他」という形で進んでいくかもしれ
ないな、とも思っています。改革が進むことによって解体され、「票田」ではなくなってしまう
性質の支持母体もありますし。
労組が野党を支持するのは健全だと思いますが、日本以外の国籍を持つ組織が、日本の政治
についてくちばしを挟んでくる機会を与えてしまうというのは、どうなのかな、とも思います。

もっとも、民主党がEUのようなアジア共同体(AU)を作ることを念頭において、日本国籍未取得者
を日本の政治に参加させようとしている、というのなら話は違ってくるのでしょうけれども。
その場合、日本がAUのリーダーシップを取るのか、中国・韓国に膝を折るのかで、民主党
支持層の動きはずいぶん変わってくるのでは。
省5
12: 2004/07/14(水)02:12 ID:8xzu1/u.(8/9) AAS
>>11の続き

自民党と民主党がどちらも 「同じ指向性を持った保守政党」であればいいんですが、
民主党のほうこうに舵を切った場合、元に戻すのは議院内閣制では難しいでしょう。
(既定路線はひっくり返りにくいので)逆もまた同じだから、民主党は焦っているわけ
ですが。

私は民主党が政権を安定運営するためには、自民党と議席数でダブルスコアを取る
しかないだろうと思っています。その意味で、日本式議院内閣制を機能させるには、
5の与党、2〜3の野党第1党、2〜3の野党第二党以下+無所属ぐらいがベストだな、と。
民主党が5の与党として機能するためには、自民党は5の野党ではなく3の野党に
ならないと。
省7
13: 2004/07/14(水)02:15 ID:8xzu1/u.(9/9) AAS
>>11に対する「ジャグ ◆7cyUddbhrU」氏のレス

いえいえ、日本というのはこのままの日本であり続けられるのか。
具体的にいうと
少子化によって労働力不足により移民を近い将来受け入れる可能性が高いですね。

そうなると昔ながらの伝統的な日本人気質や
支持団体の性質が変わる時期が来るのではないか。

ヤスツ氏は完成度の高い論理的な長文が真骨頂ですが
私はif thenのぐちゃぐちゃとした思考が真骨頂というか
ただの心配性というか、何と言うか。

近い将来大きな変化(ここでは移民)の過程で2大政党なんてするのではなく、
省6
14: 2004/07/14(水)02:16 ID:BfEa1UYg(5/5) AAS
外部リンク[htm]:db.gakken.co.jp

封建制度 ほうけんせいど
中世ヨーロッパや日本の鎌倉〜江戸時代,土地をなかだちとしてむすばれた主従関係
にもとづく社会のしくみ。▽主君(国王や将軍)が家臣(諸侯や大名など)に領地をあた
えて保護するのに対し,家臣は家来として仕えることをちかい,従軍の義務を負った。
ただし日本の場合,ヨーロッパにくらべて家臣の義務が重かった。

古代中国の周王朝で,王の一族や手がらのあった家来を諸侯とし,領地をあたえてお
さめた政治のしくみ。

-------
封建制は「土地(の領民)から租税を取り立てる領主が、その土地(の領民)に対して
省8
15: 2004/07/14(水)03:06 ID:fYP7bN2I(1) AAS
こちらにはじめてお邪魔してみました。

>>11
AUの件ですが。EUでもイギリスとフランスは仲が悪い。
フランスはユーロを使っていますが、イギリスはポンドのままです。
(物価が高いのが露見するのはイヤなど、ユーロを使いたくない別の事情も
あるでしょうが、それを言えばオーストリアもそうですので…)

さて、AUを作るとした時に、1番目に気にしなければならないのは、
「AUを作る事においての日本のメリットは何?」でしょう。
一般人レベルなら「仲良くしましょう」で済みますが、政治家たるものは
国益も考えて欲しいところです。
省6
16
(3): とある純ちゃんファン 2004/07/18(日)01:18 ID:DVq5ppJE(1/5) AAS
お邪魔してすみません。避難所スレで言っていた本サイト「参院選の考察」についての疑問です。

>●議席数の増減を見る

この項目について疑問点が2つあります。
・民主党の得票数増加と、自民・共産の得票数減少の関係をどう捉えるか
・同様に、これら3党の得票率と議席率の間の関係をどう捉えるか

まとめページ「参院選の考察」について、個人的に疑問があったのでヤスツさんにお伺いします。

>●議席数の増減を見る
省15
17
(2): とある純ちゃんファン 2004/07/18(日)01:18 ID:DVq5ppJE(2/5) AAS
次に得票率と議席率の関係について。
文中では各党の得票数の増減と議席数の増減をイコールで捉えていましたが、これはどうでしょうか。
確かに比例区については(定義からして)得票率と議席率が可能な限り近似するようになってますが、
選挙区については政党の候補者擁立方針によっては得票率と議席率が食い違う可能性があります。
いわゆる「中選挙区」の特徴なんですが、前回の選挙よりある党の得票数が増えた場合でも
候補者を2人以上擁立して共倒れしてしまった場合、得票数の増加に反して議席減ということが
有り得ます。またこの結果、前回は議席を獲得できなかった政党が(得票数が減っていても)
漁夫の利という形で議席を確保する可能性も考えられます。

つまり、選挙制度のメカニズムによっては得票数の変動と議席数の変動を同一に捉えられないことに
なります。別の言い方をするなら、選挙制度は得票率と議席率の間の媒介変数として重要な役割を
省14
18
(1): ヤスツ (CnaUXqoo) 2004/07/18(日)01:54 ID:nOmYhWJg(1/7) AAS
最初に逃げを打っておきますが(^^;)、あくまでヤスツは選挙の票読みは門外漢であるということをご配慮いただければ幸いです。

>>16
>・民主党の得票数増加と、自民・共産の得票数減少の関係をどう捉えるか
>・同様に、これら3党の得票率と議席率の間の関係をどう捉えるか

これについては、実際増減についての仮説がいくつもありましたが、これは、と納得のいくものがなかったので、表層の部分だけで結論づけている部分があるかもしれません。
実際に、あの程度の分量で考察しきれるものでもないだろうな、という気もします。

・民主党の得票数増加と、自民・共産の得票数減少の関係をどう捉えるか

「前回投票した有権者が今回は投票しなかった」
「前回投票しなかった有権者が今回は投票した」
省12
19: ヤスツ (CnaUXqoo) 2004/07/18(日)01:54 ID:nOmYhWJg(2/7) AAS
前回の参院選から3年過ぎて、この間に新たに有権者になった人と投票権を失った(死んだ)人の比率がどの程度かはちょっとわかりかねますが、新たに有権者になったばかりの若年層の投票率は、「低い」と見ています。
もらった選挙権をどうしていいのかわからない、という有権者が多い、初めての投票の機会を充分に生かす(大勢に影響を与える)ことは、もっとも若い有権者にはまだ難しいだろう、と。
正式な調査を経ているわけではありませんが、有権者が政治に興味を持ち、曲がりなりにも新聞など読んで政治批判をしてみたり、誰がやってもかわんねえよ、などと一丁前のクチを利くようになり出すのは(^^;)、30歳を過ぎてから。(個人差有り)
とすると、今回20〜23歳の有権者の新規参加は、ほとんど大勢に影響を与えないのではと思われます。

そして、前回も今回も、実際に投稿に行った人は変わっていないのでは、と思います。
例えば、前回に比べて投票率が格段に上がって、その上で民主大勝、ということであれば、新規参入による有効投票数が民主に流れた、と判断できます。
また、逆に前回に比べて投票率が格段に下がって、その上で民主大勝ということであれば、退出した分=自民支持票で、残留分+(自民、その他からの流出分)が民主に流れたと判断できます。
が、今回は投票率が前回と比べても格段に違う、というほどの差がないような……。

参院選の投票率は、90年代に入って低下を続け、95年に50%を割り込み、98年は無党派が反自民に投じて増加。2001年は56%前後、じゃなかったですか?
98年でドンと増えた無党派層は概ね反自民票。それが2001年にはぐっと減って自民大勝、2004年は2001年なみの投票率、ということは、今回の有権者は前回と概ね同一と見ていいんじゃないかなあ、と思われます。
省8
20
(1): ヤスツ (CnaUXqoo) 2004/07/18(日)02:20 ID:nOmYhWJg(3/7) AAS
くだんのまとめは参院選翌日に書かれたものなので、その後の補足的なデータが出そろう前ではあったわけですが、その後に「民主党には入れたが、自民党へのお灸のつもりだった」「民主党には入れたが、小泉内閣は支持している」というマスコミ各社を悩ませる世論調査結果が出ていましたね。
あれを見てからだったら、もっと書けたのになあ、と思ったのですが、面倒なので手を入れるのはやめました(^^;)

で、そこからストレートに言ってしまうと、「小泉内閣を評価しているが、不満な点がある。不満な点があるので激励のつもりで民主に入れた」という、実に日本人的な「お灸の思想」が割と多く見られた、ということでしょうか。
だとすると、民主党に票は入ったものの、民主党が支持されて投票されたわけではない、民主党を支持しないのに小泉批判のために投票した、小泉支持層という、運スレ的には割と都合のいい存在(笑)が、実際に実在するということになります。

これを踏まえて、投票行動を推理してみますと、鍵は「投票権が2口ある」ということになるかと思います。

今回、
「選挙区で自民党候補に投票し、比例区では民主党候補に入れてバランスを取った」
という行動を取った人は、相当多かったようで、周辺の聞き取り、各番組の視聴者インタビューなどでも、事前にアナウンスされた「二大政党制」を意識して、「二大政党に一票ずつ」という入れ方をしたみたいです。
「二大政党制」というアナウンスと、「一人の投票者に二つの投票権がある」ということがミソなのではないでしょうか。
これが三つあったら、もうひとつを共産党に(反自民として)入れる人もいたかもしれません(^^;)
省15
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