アメリカ軍がファンタジー世界に召喚されますたNo.15 (765レス)
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21: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:03 ID:MFm28Pfg0(8/56) AAS
「ところで、エリントは宿直明けだからいいとして……今日は艦長も非番であったはずですが、どうして軍服を着られているんでしょうか?」

ヴィレンスカヤは、エヴァンスの着ているカーキ色の軍服を見ながら、そう聞いた。

「少しばかり司令部で報告する事があってな。主にクリーブランドの修理状況の事でね」

3人の乗艦である軽巡洋艦クリーブランドは、12月10日未明の戦闘で敵の沿岸砲台と激しく撃ち合った際、敵の野砲弾を受けて損害が出ていた。
クリーブランドの艦体には、総計で18発の野砲弾が落下し、両用砲や機銃座に少なからぬ損害が出た他、至近弾で艦底部にも若干の損傷が生じていた。
人員の損害は戦死8名、負傷38名と少なくなかったが、艦の損傷規模は小破程度で済んでいる。
ダッチハーバーに帰還後、クリーブランドは同港に係留されていた工作艦によって修理を受けており、昨日の時点では、来年の1月20日までに
修理は完了すると伝えられている。エヴァンスはそれを司令部に報告するため、挨拶がてらに戦隊司令部へ赴いたのである。
修理の間、クリーブランドの乗員はダッチハーバーの宿舎で寝泊まりする事が決まっており、乗員達は長い休暇を過ごしながらクリーブランドの
修理完了を心待ちにしていた。
省13
22: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:04 ID:MFm28Pfg0(9/56) AAS
「戦死……か」

エヴァンスは持っていたグラスを置き、両腕を組んで唸った。

「家で待つ家族が一番聞きたくない物は……従軍していた家族の戦死広報だからな。今、アメリカは確かに勝っているが、今日に至るまでに
膨大な数の戦死者を出してしまっている。一説には、南北戦争時のような戦死者数に達するかもしれん、とまで言われている。この異世界に来て、
死体の山を築いてまで戦い抜く必要はあるのか?と言う意見もちらほらと出てきているようだが……そもそも、これは合衆国の生存権をかけた
戦いでもある」

エヴァンスは、2人の部下の顔を交互に見やった。

「故に、戦争を終わらせるか否かは、俺達の出方次第でもあるが、同時に……敵の出方次第にもよってしまう。だからこそ、俺達としては、
相手の心が完全に折れ、白旗を掲げるのを待つしかない。そして、それまでは戦争は続く。歯痒い限りだがね……」
省14
23: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:05 ID:MFm28Pfg0(10/56) AAS
この爆音の正体がそこから聞こえている事は、もはや明らかだ。
外に出ると、ちょうど、飛行場側から巨大な機影が今しも離陸を終えて、ゆっくりと上昇しつつあるのが見えた。

「ああ、やはりな」

その機影を見たエヴァンスは、その音の正体が目の前の機影から発せられている事を確信する。
高度100にも満たぬ低空を、翼の後方に6発のエンジンを搭載した異色の大型機が轟音を発しながら飛行し、やがて、宿舎の上空を飛び去って行く。

「艦長!また来ます!」

ハルヴェットが飛行場を指差しながら叫んだ。
飛行場の方を見ると、続いて離陸したと思しき超重爆撃機が、これまた爆音を発しながらゆっくりと上昇していく。
巨人機とも言える超重爆撃機……アメリカ合衆国が開発した最新鋭大型爆撃機、B-36コンカラーは、この2機のみならず、3機、4機と、
次々と離陸していく。
省9
24: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:06 ID:MFm28Pfg0(11/56) AAS
1485年(1945年)12月24日 午前9時 アリューシャン列島ウラナスカ島南西100マイル地点

第589爆撃航空群を率いるエイドリアン・アモンド准将は、操縦を副操縦士に任せ、部隊の集結を待っていた。

「司令、航空群の指揮下にある全機が、間もなく、集結を完了します」
「OK。こっちの飛行隊も全機揃っている。終結が完了したら、あとはウェルバンルに向けてひとっ飛びだ」

アモンド准将は通信士に返答してから、前方に顔を向け直した。
アモンド准将は、開戦時はB-17のパイロットとして従軍し、後にB-29に乗り換えた後は、1個飛行隊(12機)の指揮官として
ヒーレリ領やレスタン領、帝国本土領への戦略爆撃に従事した。
45年2月からは本国に戻り、そこで開発中であったB-36のテストに加わり、9月から初のB-36装備部隊である第589爆撃航空群の
指揮官に任ぜられた。

コンソリーデーテッドB-36コンカラーは、アメリカが開発したばかりの最新鋭の長距離大型戦略爆撃機である。
省16
25: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:07 ID:MFm28Pfg0(12/56) AAS
「司令、第841飛行隊より通信、我、集合点に到達。続いて、第892飛行隊からも、集合点に到達との通信が入りました」
「OK。これより、我が航空群はひとまず、アリューシャン列島の最西端、アッツ島を目指す。その後、南西に針路を変更し……シホールアンル帝国首都、
ウェルバンルへ向かう。目標までの飛行距離は約2400マイル(3800キロ以上)だ。途中、何らかのトラブルが発生した場合は、必ず報告しろ。
では……幸運を祈る!」

アモンド准将は航空群指揮下にある各機にそう伝えた。

程なくして、高度12000で編隊を組んだ48機のB-36は、巡航速度300マイル(480キロ)でまず、アッツ島を目指し、次にウェルバンルへと
向かおうとしていた。
目標到達時刻は、午後5時(現地時間午後2時前後)頃となっていた。

1485年(1945年)12月25日 午後1時15分 シホールアンル帝国首都ウェルバンル

シホールアンル帝国海軍総司令官であるリリスティ・モルクンレル元帥は、昼食を食べた後、執務室の机でうつ伏せになりながら居眠りしていた。
省10
26: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:08 ID:MFm28Pfg0(13/56) AAS
魔道副参謀を務めるロイネ・ミナタンヴィ中佐が、右手に紙を持って走り寄った。

「洋上の監視艇より緊急の魔法通信です。我、帝都に向かいつつある敵らしき大型爆撃機の編隊を視認する。位置はシギアル港より北東80ゼルド
(240キロ)、高度5000ないし、6000グレル。速力、推定200レリンク」
「まさか……スーパーフォートレス!」

リリスティは、その大型機の編隊がスーパーフォートレスであると確信した。
B-29スーパーフォートレスの作戦行動半径は、800ゼルド(2400キロ)である。
B-29の航続距離ならば、アリューシャン列島の西端であるアッツ島から真西のシホールアンル領土までは600ゼルド(1800キロ)足らずだが
首都ウェルバンルまでは、約700ゼルド(2100キロ)と、何とか届く距離だ。

「敵は、遂に首都近郊へスーパーフォートレスを……」

リリスティの顔がみるみる青くなっていくが、部下は困惑した表情で言葉を放つ。
省13
27: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:09 ID:MFm28Pfg0(14/56) AAS
ドアの方から声が響く。
リリスティは、ミナタンヴィの背後から近づく魔道参謀に視線を向けた。

「魔道参謀……今はまだ休憩中じゃなかったのか?」
「いえ、ちょうど、陸軍から新情報を渡されて、それを急いで伝えようと思ったんですけど……タイミングがいいのやら、悪いのやら」

総司令部魔道参謀を務めるヴィルリエ・フレギル少将が、執務机まで歩み寄ると、封筒をリリスティに手渡した。
リリスティは封筒を開け、中から数枚の紙を取り出す。

「陸軍情報部から譲り受けた情報ですが、その中に、新型の爆撃機と思しき情報が入っていました」
「これか……」

リリスティは、ヴィルリエが言っていると思しき情報が記された紙を見つけ、その内容を読んでいく。
省14
28: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:09 ID:MFm28Pfg0(15/56) AAS
「魔道副参謀、監視艇からは他に報告は?」

リリスティはすかさず、ミナタンヴィ中佐を問い質す。

「エンジンが幾つ付いているか、あるいは形が変わっていたとか……そのような報告は届いていない?」
「いえ……今のところは、何も」
「そう…」

リリスティは浮かぬ顔で腕を組みつつ、背を椅子に預ける。

「リリィのいつもの危険察知が働いているのかな……副参謀、すぐに戻って情報収集に努めて」
「りょ、了解しました!」
省15
29: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:10 ID:MFm28Pfg0(16/56) AAS
しかし、肝心の新型機の形が全く分からない。

(スーパーフォートレスのような新型機なら、形からして発動機は4つ。そう、4つなら、こちらにもまだ希望はある……かもしれない)

リリスティは、心中でそう呟いた。
幾ら新型機とはいえ、強化版なら性能差も大差は無く、機体形状も大きな変化はない筈だ。
だが、それでも……リリスティの心中では、監視艇の乗員が伝えた“未知の大型機”と言う言葉が常に引っかかっていた。
一体、何を指して未知の大型機と伝えたのか……
彼女が思考を巡らせている最中、先ほど退出した魔道副参謀が再び執務室に入室した。

「先ほどの監視艇より、追加の通信が入りました!」
「読め」

リリスティは短くそう命じると、ミナタンヴィ中佐は紙面の内容を読み始めた。
省13
30: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:11 ID:MFm28Pfg0(17/56) AAS
同日 午後1時20分 ウェルバンル近郊北飛行場

シホールアンル帝国軍は、先日のアメリカ機動部隊襲撃の後、首都の防空戦力回復を最優先とし、12月13日までには他の地方都市より移動した
第41戦闘飛行団所属のケルフェラク18機を始めとし、今日までに2つの飛行場に168機のケルフェラクをかき集め、予想される敵機動部隊の
新たな襲撃に備えていた。
そこに、アリューシャン方面より敵重爆撃機編隊来襲の報が入ると、帝国軍上層部はケルフェラク隊全機発進を命じた。
ケルフェラクの配置された飛行場では、駐機していたケルフェラクに慌ただしく整備員が張り付き、あとを追うようにして搭乗員が駆け寄っていく。
第41戦闘飛行団所属第11戦闘飛行隊指揮官であるレガルギ・ジャルビ中佐は、自分の愛機に取り付くと、操縦席に座っていた整備員と交代する。

「機体の調子はどうだ!?」
「快調そのものです!敵の新型重爆を叩き落してくださいよ!」
「ああ。吉報を待ってろ!」
省16
31: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:12 ID:MFm28Pfg0(18/56) AAS
12月に入ると、第272混成飛行団は、帝国本土東部にあるモルクド市防衛の任に就いたが、息つく暇もなく、首都方面に回されたのである。
その272飛行団所属機も、何機かが発動機を回し始めたが、その大半はまだ整備員が張り付いて、発動機を始動させようと試みている。

「新型も悪くないんだが、発動機の始動だけでああも時間がかかっては、如何ともしがたいな」

ジャルビ中佐は、四苦八苦する同僚部隊を横目で見ながら、愛機を滑走路の端に移動させた。
第11戦闘飛行隊42機は、全機が発動機の始動を終え、間もなく飛び立とうとしている。

「こちら管制塔。滑走路の状態は万全だ。いつでも飛び立てるぞ」
「了解した。第11戦闘飛行隊、今より発進する!」

ジャルビは、照準器の左隣に設置されている小さな水晶球……簡易魔法通信機に返事を送りながら、魔道エンジンの出力を上げ、ブレーキを解除した。
愛機は滑走スピードを速め、程なくして、機体が地面から浮き上がった。
後続の部下達も次々と離陸していく。
省12
32: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:12 ID:MFm28Pfg0(19/56) AAS
ジャルビは、敵はこちら側が、曲がりなりにも、首都周辺の防空体制を回復させた事に気付いていないのだと確信した。

「こっちも、あれから努力して、各地から168機のケルフェラクをかき集めたんだ。図に乗るなよ……アメリカ軍!」

全機叩き落してやる。
ジャルビは敵愾心を露わにしながら、愛機をひたすら上昇させていく。
発進から30分が経った午後1時50分には、第11戦闘飛行隊は高度6000グレルまで上昇を終えていた。
その間、基地司令部からの情報はぱったり止んでいたが、ジャルビが指揮下の中隊と状況確認を終えた所で、情報が入り始めた。

「こちら基地司令部。第11戦闘飛行隊指揮官へ……侵入しつつある敵爆撃機編隊は、現在、首都より30ゼルド付近に到達。貴隊からは約10ゼルド北に

位置している。敵を視認次第、すぐに迎撃しろ!」
省11
33: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:15 ID:MFm28Pfg0(20/56) AAS
「……俺達の上に……飛行機雲…だと?」

彼の眼には、ケルフェラク隊の上空に伸びる、夥しい数の雲が見えた。
そして……真っ直ぐと伸びる雲を吐き出すその正体も、はっきりと見えていた。
それは、銀色に包まれた巨大な機体であった。

「なんだ……あれは……発動機が片側に3、両翼に6……!?」

ジャルビは、目の前の光景が信じられなかった。
その機体は、スーパーフォートレスにしてはあまりにも大きく、そして、あまりにも異色であった。
翼の前側についている筈の発動機は、後ろ側に取り付けられており、何よりも、その大きさが今までに見てきたどの米軍機よりも明らかに巨大だ。
1機だけでも圧倒される思いだが、それが40機ほど。しかも、緊密な編隊を組んだまま飛行を続けている。
それだけでも信じがたいものだが、それ以上に信じられないのは、敵が明らかに、ケルフェラクよりも高い高度を、悠々と飛行している事だ。
省18
34: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:16 ID:MFm28Pfg0(21/56) AAS
この日の爆撃目標は、首都ウェルバンルから西方5マイルにある中規模の工場群である。
この工場は、シホールアンル陸軍が使用する陸上歩行型ゴーレム「キリラルブス」を生産する軍需工場であり、これまでに多数のキリラルブスが、
この工場から吐き出されたと言われている。
また、このキリラルブス製造工場は、シホールアンル帝国の中では第2位の規模を有するともいわれており、ここを破壊すれば、敵はキリラルブスの
供給に大きな支障を来すことになる。

「IPに到達。最終行程に入ります!」
「了解!任せたぞ」

爆撃手から連絡を受けたアモンドは、頭の中で照準器に捉えられる工場の姿を浮かべる。
程なくして、爆弾が投下された。
爆弾倉に詰められていた42発の1000ポンド爆弾が次々と投下され、遥か下方のキリラルブス製造工場に目掛けて落下していく。
省15
35: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:18 ID:MFm28Pfg0(22/56) AAS
同日 午後4時 シホールアンル帝国首都ウェルバンル

「敵爆撃機編隊は、工場を爆撃した後は南に転進し、ヒーレリ、またはレスタン領へと向かったものと思われます」

リリスティは、作戦室でヴィルリエから説明を受けていた。
彼女の表情はいつになく暗い。

「アリューシャンから……ウェルバンル……そして、南進……敵の新型爆撃機は、恐ろしいほどの航続距離を有しているのか」
「もし、ヒーレリ領へ向かうとしても、敵は1500ゼルド以上(4500キロ)の距離を飛行していることになります。恐らく……新型爆撃機の航続力は、
2000ゼルド(6000キロ以上)は下らないかもしれません。アリューシャンの西端であるアッツ島からウェルバンル、ヒーレリへ行くとなると、
それぐらいの後続力は必要になります」

ヴィルリエは言い終えると、地図の一点にコンパスを置き、その幅を調整して半円を描き始める。
省12
36: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:19 ID:MFm28Pfg0(23/56) AAS
首都より2ゼルド離れた位置にあったウェルバンル兵器製造工場は、コンカラーの爆撃によって工場施設の4割が被害を受けた他、周囲にあった工員専用宿舎や、
工場施設を取り囲んでいた市街地のみならず、ウェルバンル西地区の端側にまで爆弾が落下し、少なからぬ被害が生じている。
首都ウェルバンルにまで被害が及んだ原因に関しては、東向けに強い風が吹いていた事も影響していた。
人的被害の詳細はまだ明らかとなっていないが、暫定報告だけでも、死者218人、負傷者1981人に上っている。
被害の様相は時間の経過とともに明らかになるであろうが、死者と負傷者の数が多くなることは、ほぼ間違いないであろう。
これほどまでに被害が拡大したのは、敵が無警告の上に、高高度で爆撃を敢行した事にもあるが、それ以上に敵爆撃機の爆弾搭載量が明らかに多い事にも
原因があるとみられている。
陸軍情報部の調べでは、簡易報告ながらも、敵爆撃隊の爆弾搭載量は、控えめに見積もってもスーパーフォートレス100機以上分はあるとされており、
陸軍総司令部の屋上から、B-36の監視に当たっていた観測班からも

「敵新型機の爆弾投下量は極めて多し」
省12
37: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:20 ID:MFm28Pfg0(24/56) AAS
同日 午後6時 レスタン民主国ミルスティーズ

第20航空軍司令官を務めるカーチス・ルメイ少将は、指揮所の屋上で、新たに配属される新部隊の姿を目の当たりにしていた。

「司令、間もなく着陸態勢に入ります」
「うむ。それにしても、でかい飛行機だ。操縦するには骨がいりそうだな」

ルメイは副官にそう言いつつ、着陸態勢に入るB-36コンカラーをまじまじと見つめる。
既に日は傾き、黄昏時を迎えたミルスティーズは、地平線から見える仄かなオレンジ色が辺りを包んでいる。
その仄かな陽光が、着陸しつつあるB-36の機体に反射し、どことなく神秘的でありながらも、悪魔的とも思える容貌を同時に醸し出している。
長い胴体の前方に、少しばかり盛り上がった機首部分。その先端からは20ミリ連装機銃が伸びている。
主翼の後ろ側に配置された6発の大馬力エンジンは、けたたましい轟音を立てながら、70トン以上もある巨体を滑走路へと誘っている。
未知の巨大爆撃機の出現は、近隣住民にも瞬く間に知られ、周囲の家からは、家事を放り出して表に飛び出すレスタン人や、フェンスまで走り寄って、
省15
38: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:21 ID:MFm28Pfg0(25/56) AAS
ライフジャケットに身を包んだ15名のクルーが、互いに雑談を交わしながら移動を始めるが、ルメイの姿を見ると、途端に立ち止まった。

「気を付け!」

先頭を歩いていた男性パイロットが凛とした声音で発し、クルーは全員が直立不動の態勢をとる。

「敬礼!」

次の一声がかかると、クルー達は一斉に敬礼を送る。
ルメイもすかさず答礼し、一同の顔を眺め回した。
省17
39: ヨークタウン◆.EC28/54Ag 2016/10/08(土)08:25 ID:MFm28Pfg0(26/56) AAS
SS投下終了です

中盤の空襲警報発令シーンから、この2つを作業用BGMとして抱き合わせで聞きながら
SSを作っておりました。
読みながら聞くのもいいかも?

動画リンク[ニコニコ動画]
動画リンク[YouTube]
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(1): 2016/10/08(土)10:15 ID:Vxaf1qf20(1) AAS
乙です。
僕個人としてはピースメーカーの呼び名が好きでした。

とうとう現れましたね。B-36
ですが帝国は絶望せず頑張って欲しいです、ですが現実世界ですとB-36の登場のころからじょじょにジェット戦闘機やミサイルの登場で戦略爆撃機の利用価値が減っていったという現実
ですがF世界・・そんなのはありません。せいぜいワイバーンのみ
なら戦略爆撃機の黄金期を築いてほしいってのも事実ですw

次に登場するのはシューティングスターでしょうかな?
最高速度が亜音速の域に達しワイバーンの攻撃で撃墜の危険度が高かったレシプロ機を超越した存在
それで生存率が上がるのであればレシプロ機はどんどんジェット機に変わっていくでしょうね。
メンテナンスする技術者は大泣きするでしょうがw
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