【出世&復活】電波人間タックル PART-5 (769レス)
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(1): 第30話 ◆4esfMXj44o 2016/02/07(日)09:13 ID:SshBtF1J(2/2) AAS
第19話 怪談 呪われた古城!(短編)

古城の落ち武者幽霊の魔手から逃れ、子供たちを匿うホテルの一室。
「失礼」
お手洗いへと席を立つユリ子。チェックの半袖シャツにデニムのショートオール、白い
ハイソックスが妙に似合って初初しい。早朝から子供たちを護り、戦い続けてきたため、
心身とも著しく消耗している。それでなくとも、これまでの過酷な戦いが、ユリ子を深
刻に蝕んでいるというのに。

「はっ?」
怪しげな気配にドアを開け、小急ぎ足で通路に出ると、そこに待ち構えた毒ガマ!
「奇っ械人!」
「グワアッ」
襲いかかる毒ガマを諸手で突いて辛うじて躱し、
「えいっ やっ とう!」
電波人間タックル! 凛とした佇まい。仄かな色香を漂わせ、翻るミニスカートに刻まれ
た深い皺と色鮮やかな眩しい光沢。ブーツに包まれた見目好い脚から瑞々しい太腿が露
わである。
「電波投げ!」
すかさず放つ、得意の電波投げ。しかし、毒ガマは蹲りはしたものの、さして効いてい
ない。
「ウガアッ」
大きく裂けた紅い口から、排出する毒々しい錆色のガス!
「あっ! ぐっ! うぅっ、ぁっ……」
後ずさりしながらガスを諸に浴び続ける。両眼が充血して腫れ上がる。仮面の奥に涙が
潤む。視界の先がゆらゆら揺れて、奇っ械人の姿がぐにゃりと見える。黄色のグローブ
で口を覆って苦悶し、しどけない喘ぎ声をあげるタックル。
「あっ、あっあっ、あっ! あっ!」
胸が詰まって息が苦しい。堪えかねて崩れ落ち、そのまま両手両膝を付いて前に倒れ込
んでしまう。苦悶に満ち充ちた顔を上げ、何とか起き上がろうと藻掻くタックルの華奢
な背を目掛け、尚も非情なガスが容赦なく降り注ぐ。どろどろ、ぬめぬめした得体の知
れない悍ましい妖気そのものが、心身に渦をなして傾れ込んでくる。清らかな心までも、
ずたずたに痛めつけられて、俯せに崩れ落ち、惨めに這い蹲ってしまう。
も……もう……立てない…… 
タックルの左腕が宙を掴むように伸びかけ、やがて力なく落ちる……
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