[過去ログ] アルチュール・ランボーU (100レス)
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89: 2010/07/06(火)09:35 ID:N1R43I+d(4/7) AAS
帰る頃に、奴らの覗き穴からの目は、すっかり毒舌の黒いフィルターに覆われ、
今度は踏み返され打ち返され、負け雌犬の穴のようになった眼を、満タンして負っていく、
また、小型運河を占めるように、この汗という文字席を君らが陣取れば、惨い弾孔の漏斗に捕まり、
再び座れば、ふやけた溺死者のような奴らの拳が、うす汚い新聞一面の見出しやら袖口の中からものぞいてる、
奴らは連中を椅子から立たせた者達について考えを巡らせつつ喉元に溜め込み、夜開けの頃には葡萄みたいになった扁桃腺が、
顎の辺りまでせりあがって、ぶるぶるふるえ出す、それから、チェツ!と破裂しそうになる。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
恋に狂った連中の、満たす事が出来ない情欲の果てに生じた眠気か、陽射し避けのような、婆どもの瞼は下りる、
便座みたいな腕の上でまどろみ、椅子との間に勝手な夢を見て、子供をつくる、いやまるで奴らのちっちゃな本物の愛人達だ、
殆ど大小便用の穴椅子どもだ、歩く事の出来なくなった幼子の衣の、まるで引き紐みたいなこの毛か布端の上に、老人どもは乗っている、
だが縁飾りの編み紐か船板のようになった紐はやがて、奴らが堂々自慢しているあのさえない事務用の机をも、柵や格子状にすっかり囲んでしまう。
インクの花々は、コンマで出来た毒舌の花粉を、雪粒や唾のかわりに吐き飛ばし、
ゆらすのだ、赤子よりもぺったりしゃがんだ、カトリックの苦の杯の萼達の並びにも沿って、
戦死者の眠るグラジオラスへと、その脚から糸を繋げられても、中傷文のように飛ぶ虫泥棒どもを、
―そして奴らの手足の裏は、ジグ-ザグになった紙切れの挿話の端から、つまり顎の穂先から挑発される。
1962 A.R 2010/4/23
No.52615 - 2010/04/27(Tue) 00:50:38
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